- 運営しているクリエイター
#眠れない夜に
そうだ私は今を生きているんだ
彼は顔が整った人だった。
先輩に連れられて行ったお酒を飲めるイベントで出会ったその人は、目鼻立ちのクッキリとした大人の男性だった。
大学には、よくある男女グループの波に押し流されて、お膳立てされて最近付き合い始めた同い年の男の子がいた。彼はあくまで男の子だった。
付き合っちゃったんだ。
はい。遅いですよ。
ん?なにが?
だから〜
弄ばれてるんだな。そう感じていて遠回しに気持ちを伝えてみた
それを聴いた夜、貴方はそこに居ました。
知らない誰かとナイトクルージングを聞いた夜がありました。
と落ち着いた声で話すラジオDJのラジオを私は元恋人と聴いた夜がありました。
その夜同じ空間に居たわけではないけれどお互いの表情が分かるくらいには時間を共にした相手でした。
その人は思い出になってくれない人で、
今も会うたびに心を締め付けてくる人です。
その夜はあってもいないのに心を締め付けられました。
ナイトクルージングが流れる間は
クスクス笑う貴方を私ならもっと上手に愛せるのに
私の好きな人は友人の彼氏だった。
その人の背は電車の吊り革程度で
襟付きの服を着ない首元はやけに色気があった。
友人から彼の話を聞く。
あんなところが嫌だ、もっとこうして欲しい。
…私だったらもっと上手に愛せるのに。
愚痴という名の惚気を永遠と聞かされた
駅前のファミレスのドリンクバーは何種類もあったが
いつも決まって飲むのは好きでもないアイスコーヒー。
貴方が好きだと友人が教えてくれたから
君の形をしているもの
吸ってるタバコなんだっけ?
キャメル
2日も一緒に寝たから寂しいかもって思った
ため息が出るほどにあざといその子
俺はアメリカに行くと決めてから
はや一年が経とうとしている。
またおいで
すぐいきたい
あと半年もすればアメリカに行く俺は
2年の時間を共にした彼女に別れを告げ、
3年勤めた会社を退社し、
珈琲屋とレンタルビデオショップで働いている
このすぐ行きたいなどと軽々し