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映画『ドヴラートフ』を俯瞰する<終>
エピローグ ——「思い」の普遍性—— (この記事は #5 からの続きです) ドヴラートフにとって執筆という営みは、社会主義体制の不条理を皮肉やユーモアというスパイ…
映画『ドヴラートフ』を俯瞰する #5
(この記事は #4 の続きです) 「言葉」を愛したドヴラートフ 最後のポイントとしてドヴラートフの「言葉」へのこだわりについて述べたい。 なぜ、このような書き方…
映画『ドヴラートフ』を俯瞰する #4
(この記事は #3 の続きです) ありのままの表現者を貫く 第3のポイントとして、ドヴラートフの創作への姿勢について述べたい。 ドヴラートフの作品が活字にならなか…
映画『ドヴラートフ』を俯瞰する #3
(この記事は #2 の続きです) 不屈の作家ドヴラートフの誕生 第2のポイントとして、彼のバックグラウンドについて述べたい。 本作品の中で多くは語られていないが…
映画『ドヴラートフ』を俯瞰する #2
(この記事は #1の続きです ) レニングラードの非公式芸術サロン第1のポイントとして、レニングラードの芸術シーンにおける作家と画家の交流について述べたい。映画『ドヴ…
【映画レビュー】『君はひとりじゃない(原題 : Body/Ciało)』
――4人目の主人公(文責・Mittechen)
少し本題とは離れるが、ポーランドの国歌『ドンブロフスキのマズルカ』の出だしは「ポーランドはまだ滅んだりしない、わたしたちが生きている限り…」というフレーズから始まる。この国歌ができたエピソードについては後で説明するが、鑑賞後にふとこの歌詞が私の頭に浮かんだ。
映画の感想に戻ると、この作品には3人のメインキャストがいる。検察官である父のヤヌシ