笹木明子(会社員→保育士)

20年間一般企業で営業、管理部門を経験したのち、子どもが待機児童になりかけたことがきっ…

笹木明子(会社員→保育士)

20年間一般企業で営業、管理部門を経験したのち、子どもが待機児童になりかけたことがきっかけで保育士に転身。 理論と実践の狭間で時に笑い、時に泣きながら試行錯誤する日々です。

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【固定用】「スキ」の多い記事はこちら

記事がたまってきたので、自己紹介代わりに「スキ」の多い記事をまとめてトップに固定します。 「初めまして」以外の記事は、スキの数に応じて都度入れ換えていく予定です…

親権者による懲戒権に関する民法の記述が、一昨年既に削除されていたことを今さら知りました。代わりに「子の人格の尊重等の義務及び体罰などの子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動の禁止」が明記されています。たとえ親であっても、躾の名のもとに体罰を加えることはできません。

新年度早々、同僚の子どもへの声かけにモヤモヤ。一定数「子どもに大人の言うことを聞かせるのが保育士の仕事」だと思っている人がいるのはもう仕方ないにしても、「この人は子どもという存在を憎んでいる」とさえ感じる人がまれにいる。なぜ保育士になったんだろう。

保育士5年目の保育実践

完全未経験から資格を取って保育士になってから早くも5年目となりました。 まだまだ勉強途中ですが、津守眞さんの「保育者の地平」の一節の実践のために、心掛けているこ…

【時事ネタ】The Economist女性の働きやすさ調査2023

毎年発表されるイギリスThe Economist誌による「女性の働きやすさ」調査結果が今年も発表されました。 https://www.economist.com/graphic-detail/glass-ceiling-index O…

なぜ子どもは「かわいい」のか?

保育士になってから、それまで順調に子育てをしているとばかり思っていた友人・知人から、子育ての悩みを打ち明けられることが増えました。 通わせている保育園への疑問や…

【R6年度】認可保育園の不承諾通知が届いた方へ

今年も認可保育所の申し込み結果が届く時期となりました。 コロナ禍が少子化に拍車をかけ、出生数が過去最小の約72万人となった昨年ですが、都内の保育所は簡単に入れるよ…

子どもを保育園に預けることに否定的な保育士

今年の仕事始めの日に、お休みでも預ける保護者の方と、それに不満げな同僚について呟きました。 保育士の方なら共感いただけると思うのですが、保育士の中には小さな(特…

2023年面白かった本ベスト3!

2023年に読んだ本を振り返って、面白かった本のベスト3を決めてみました。 1.人類、宇宙に住む: 実現への3つのステップ ミチオ カク ひも理論が専門の物理学者による科学…

日本版DBSよりはるかに強力な「実名報道」

子どもと接する職業に就く際、性犯罪歴がないことの証明を求める新たな仕組み「日本版DBS」は、昨年から子ども家庭庁が導入に向けた有識者会議を開いています。 昨年は…

1/4仕事始め。明らかにお休みのお父さんが送迎する姿がちらほら。同僚からは「休みなら家でみればいいのに」という言葉も。どちらの気持ちも分かるけれど、子どもが家庭でも保育園でも楽しくいられるよう、笑顔で接するのみ。

子どものありのままを受け止められないのはなぜか?

毎日保育園に送迎しに来るお母さん、お父さん方と、保育士が接する時間は決して長くありません。 特にこれから仕事に向かう朝は、家での様子を聞き、体温を測り、行ってら…

【時事ネタ】「育休審査厳格化」は本末転倒

2023年の12月2日に、こんな記事が掲載されました。 上記の問題に対し、厚生労働省は新たに復職の意思を確認する申告書を提出させる等、審査を厳格化させる方針、と結ばれ…

不適切保育の温床、保育園の食事は変われないのか?

また保育園の給食などを舞台に、不適切保育及び虐待が行われていた事案が明るみに出ました。 記事によると、虐待や不適切保育は30件にのぼり、主な内容は下記の通りでした…

小二の娘の運動会。子ども達が上手にやり遂げればやり遂げるほど、感動する気持ちと同時にここまで仕上げるのにどれだけの子どもが苦しんだか、先生がストレスを抱えたか考えてしまった。学校教育法における体育行事の目的には「責任感や連帯感の涵養」という厳しい言葉が使われているので尚更。

【時事ネタ】日本版DBSで子どもを性犯罪から守れるか

2023年9月13日に、こども家庭庁が「こども関連業務従事者の性犯罪歴等確認の仕組みに関する有識者会議報告書」(いわゆる「日本版DBS」導入に向けた調査、検討報告書)を公…

【固定用】「スキ」の多い記事はこちら

【固定用】「スキ」の多い記事はこちら

記事がたまってきたので、自己紹介代わりに「スキ」の多い記事をまとめてトップに固定します。

「初めまして」以外の記事は、スキの数に応じて都度入れ換えていく予定です。

スキをいただける記事の傾向が見えれば分析してみたいです!

親権者による懲戒権に関する民法の記述が、一昨年既に削除されていたことを今さら知りました。代わりに「子の人格の尊重等の義務及び体罰などの子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動の禁止」が明記されています。たとえ親であっても、躾の名のもとに体罰を加えることはできません。

新年度早々、同僚の子どもへの声かけにモヤモヤ。一定数「子どもに大人の言うことを聞かせるのが保育士の仕事」だと思っている人がいるのはもう仕方ないにしても、「この人は子どもという存在を憎んでいる」とさえ感じる人がまれにいる。なぜ保育士になったんだろう。

保育士5年目の保育実践

保育士5年目の保育実践

完全未経験から資格を取って保育士になってから早くも5年目となりました。

まだまだ勉強途中ですが、津守眞さんの「保育者の地平」の一節の実践のために、心掛けていることを自戒も込めて書いてみたいと思います。

①声かけ
 ・否定型を使わない
 ×「触ったらダメだよ」
 →「◯◯にバイバイしよう」

 ×室内で「走らないよ」
 →「座って遊ぼう」「何しようか?」
 興味の持てそうな遊びを一緒に探す

 

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【時事ネタ】The Economist女性の働きやすさ調査2023

【時事ネタ】The Economist女性の働きやすさ調査2023

毎年発表されるイギリスThe Economist誌による「女性の働きやすさ」調査結果が今年も発表されました。

https://www.economist.com/graphic-detail/glass-ceiling-index

OECD加盟国29ヶ国中、日本は昨年より1つ順位を上げましたが、それでも下から3番目の27位という結果でした。

昨年の記事でも触れましたが、足を引っ張っているのは

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なぜ子どもは「かわいい」のか?

なぜ子どもは「かわいい」のか?

保育士になってから、それまで順調に子育てをしているとばかり思っていた友人・知人から、子育ての悩みを打ち明けられることが増えました。

通わせている保育園への疑問や保育士との接し方、子どものイヤイヤ期について等内容はまちまちですが、一番根が深いと感じたのは『子どもをかわいく思えないことがある』という悩みでした。

『育児が大変』より『子どもがかわいくない』ことの方が辛い

専業主婦で二人の子どもを育

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【R6年度】認可保育園の不承諾通知が届いた方へ

【R6年度】認可保育園の不承諾通知が届いた方へ

今年も認可保育所の申し込み結果が届く時期となりました。

コロナ禍が少子化に拍車をかけ、出生数が過去最小の約72万人となった昨年ですが、都内の保育所は簡単に入れるようになったのでしょうか。

職場のある自治体のホームページで、年齢別の応募倍率を確認してみましたが、結果は全く芳しくありませんでした。

0歳~3歳クラスの倍率はほぼ横ばい、0歳児クラスこそ申し込み人数と募集人数がほとんど同数で、「待機

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子どもを保育園に預けることに否定的な保育士

子どもを保育園に預けることに否定的な保育士

今年の仕事始めの日に、お休みでも預ける保護者の方と、それに不満げな同僚について呟きました。

保育士の方なら共感いただけると思うのですが、保育士の中には小さな(特に0~2歳クラスまでの)子どもを保育園に預けること自体それほど好意的でない(何なら否定的な)人もいます。

また、私の勤める保育所は東京都認証保育所で、専業主婦のご家庭でも預けることができるので、なおさら風当たりが強くなります。

「まだ

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2023年面白かった本ベスト3!

2023年面白かった本ベスト3!

2023年に読んだ本を振り返って、面白かった本のベスト3を決めてみました。

1.人類、宇宙に住む: 実現への3つのステップ ミチオ カク

ひも理論が専門の物理学者による科学読み物。
宇宙に人類が住むための要素は3つ。
①自己複製し、考えるAIロボット
②軽くて推力の高いエンジンを搭載したロケット
③長期間に渡る宇宙旅行に耐えうる生命工学(コールドスリープ、不死、遺伝子改変等)

②と③はまだ無

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日本版DBSよりはるかに強力な「実名報道」

日本版DBSよりはるかに強力な「実名報道」

子どもと接する職業に就く際、性犯罪歴がないことの証明を求める新たな仕組み「日本版DBS」は、昨年から子ども家庭庁が導入に向けた有識者会議を開いています。

昨年は国会提出には至らず、今年の成立を目指しているようです。

ただ、以前の記事でも触れましたが、日本版DBSは記録される性犯罪が起訴以上であることから、実際の効力はそれほど期待できないと感じています。

以前の記事は↓

そんな中、保育所を舞

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1/4仕事始め。明らかにお休みのお父さんが送迎する姿がちらほら。同僚からは「休みなら家でみればいいのに」という言葉も。どちらの気持ちも分かるけれど、子どもが家庭でも保育園でも楽しくいられるよう、笑顔で接するのみ。

子どものありのままを受け止められないのはなぜか?

子どものありのままを受け止められないのはなぜか?

毎日保育園に送迎しに来るお母さん、お父さん方と、保育士が接する時間は決して長くありません。
特にこれから仕事に向かう朝は、家での様子を聞き、体温を測り、行ってらっしゃーいと手を振るのでほとんど精一杯です。
この短い時間に親御さんが、子どもにかける言葉を聞いていて、あることに気付きました。

子どもに小言を言わずにいられない

このごくごく短時間に、必ず子どもに「指示」や「小言」を言う親御さんが、少

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【時事ネタ】「育休審査厳格化」は本末転倒

【時事ネタ】「育休審査厳格化」は本末転倒

2023年の12月2日に、こんな記事が掲載されました。

上記の問題に対し、厚生労働省は新たに復職の意思を確認する申告書を提出させる等、審査を厳格化させる方針、と結ばれています。

記事を読んで率直に思ったことは、全く根本解決になっていない上に、本来減らしたかった筈の「自治体側の事務負担」は増えるのではないか、ということです。

そもそも本当に復職したい訳ではないにも関わらず、保育園の入園申請とい

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不適切保育の温床、保育園の食事は変われないのか?

不適切保育の温床、保育園の食事は変われないのか?

また保育園の給食などを舞台に、不適切保育及び虐待が行われていた事案が明るみに出ました。

記事によると、虐待や不適切保育は30件にのぼり、主な内容は下記の通りでした。

昨年から続く不適切保育や虐待の事例で、一体いつからこうした「子どもに強要する保育」が行われていたのか、先日実家の母と話していたところ、母から衝撃的な言葉を聞きました。

「あなたの頃はもっとひどかったのよ」

以前の記事でも触れま

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小二の娘の運動会。子ども達が上手にやり遂げればやり遂げるほど、感動する気持ちと同時にここまで仕上げるのにどれだけの子どもが苦しんだか、先生がストレスを抱えたか考えてしまった。学校教育法における体育行事の目的には「責任感や連帯感の涵養」という厳しい言葉が使われているので尚更。

【時事ネタ】日本版DBSで子どもを性犯罪から守れるか

【時事ネタ】日本版DBSで子どもを性犯罪から守れるか

2023年9月13日に、こども家庭庁が「こども関連業務従事者の性犯罪歴等確認の仕組みに関する有識者会議報告書」(いわゆる「日本版DBS」導入に向けた調査、検討報告書)を公開しました。

この日本版DBSで、どれだけ子どもを性犯罪から守れるか、考えてみました。

子ども関連事業における子どもへの性犯罪報道

こども関連事業業務従事者による性犯罪は、記憶に新しいものでも四谷大塚の講師による盗撮および小

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