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独選「大人の必読マンガ」案内

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新潮社フォーサイトで連載中のコラム「独選『大人の必読マンガ』案内」を転載しています。名作・傑作をしつこく推薦し、皆さんがうっかり読む前に死んでしまうリスクを軽減するのが本コラムの…
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#エッセイ

「語りえないもの」を描いた天才ジョージ秋山 『捨てがたき人々』

「語りえないもの」を描いた天才ジョージ秋山 『捨てがたき人々』

今回は何度か紹介しようと試みては断念してきた作品、『捨てがたき人々』(小学館、幻冬舎)を取りあげる。

ジョージ秋山『捨てがたき人々』 幻冬舎文庫

6月に入り、作者・ジョージ秋山氏が先月亡くなっていたことが明らかになった。この機会に書くしかないだろうと腹を固めた。以下、敬称略で書き進める。

書くのを諦めてきたのは、この作家の作品に正面から向き合うと、「すごい」の先につなぐ言葉が浮かんでこないか

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ルームメイトはイスラムな女の子 『サトコとナダ』

ルームメイトはイスラムな女の子 『サトコとナダ』

最近の米国とイランの関係悪化など騒然とした中東・イスラム圏のニュースは日々、耳に飛び込んでくる。今や世界人口の4分の1がイスラム教徒で、将来には「3人に1人」までその割合は高まるとされる。都内でも最近、ヒジャブを身に着けた女性を見かけることが増えた。

とはいえ、多くの日本人にとってイスラム教やその信者はまだ遠い存在だろう。一方的に流れてくる不穏な国際ニュースの洪水と、不足がちな等身大のイスラム教

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「よつばと!」で英語を学ぼう!

「よつばと!」で英語を学ぼう!

独選「大人の必読マンガ」案内(14)
あずまきよひこ『よつばと!』『YOTSUBA&!』私は現地の書店をのぞくことを海外旅行の楽しみの1つにしている。
欧州各国では、少し大きな書店には、たいてい日本の漫画コーナーがあった。他のコミックとは別枠で"MANGA"と表記されているケースが多い。何人か、MANGAを「原書」で読むために日本語を勉強してるという若者に会ったこともある。
今回は、この「原書」に

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人生に必要な知恵はすべて「マンガ」で学んでね

人生に必要な知恵はすべて「マンガ」で学んでね

高井家流マンガ「R指定」システム高井家には、今年の4月から大学1年、高校1年、中学1年になった3~4歳間隔の三姉妹がおります。この3人、特に下の2人は小さいころ、「早く5年生になりたい!」と高学年になるのを心待ちにしていました。
なぜなら、小学5年生から『HUNTER×HUNTER』(冨樫義博、集英社)が読めるようになるからです。
特に「最後尾」の三女は、父と姉たちが「メチャメチャ面白い!」と盛り

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愛と自由とフロンティア

愛と自由とフロンティア

独選「大人の必読マンガ」案内(12)
幸村誠『プラネテス』史上初のブラックホールの撮影成功やJAXA(宇宙航空研究開発機構)の無人探査機「はやぶさ2」の活躍など、宇宙を巡って夢のあるエキサイティングな話題が相次いでいる。
一方、中国が月の裏側へ探査機を送りこみ、ドナルド・トランプ米大統領が宇宙軍創設や月面への有人探査を表明するといった、大国間の宇宙を巡る覇権争いにも拍車がかかりそうな気配だ。

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Brexit迷走の謎を知る最良の教材

Brexit迷走の謎を知る最良の教材

独選「大人の必読マンガ」案内(11)
浦沢直樹 ・勝鹿北星・長崎尚志『MASTERキートン』英国・アイルランドでは、頭文字を大文字で表記する「The Troubles」という特別な言い回しがある。
日本語として定着している「トラブル」という一般名詞のイメージとは違い、この言葉には血生臭い歴史が染みついている。テロや弾圧で3000人以上の死者を出した北アイルランド問題を指す婉曲表現だからだ。

当初

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ユーモアに殉じたリベラリスト 左翼こそ「へうげもの」に学べ!

ユーモアに殉じたリベラリスト 左翼こそ「へうげもの」に学べ!

独選「大人の必読マンガ」案内(6)
山田芳裕『へうげもの』畢生の大作という言葉がある。「代表作」ではまだ足りない、生涯に一度しか書けない、渾身の一作という言葉だ。
まだ50歳とはいえ、山田芳裕にとって、『へうげもの』(講談社、読みは「ひょうげもの」)はまさに畢生の大作だろう。

主人公は美濃の戦国武将、古田佐介(のち古田織部正重然=おりべのかみしげなり、織部助重然)。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康と

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理想の上司 vs 悪魔的起業家 「パトレイバー」の魅力

理想の上司 vs 悪魔的起業家 「パトレイバー」の魅力

独選「大人の必読マンガ」案内(5)
ゆうきまさみ『機動警察パトレイバー』「理想の上司像は?」という質問に、私は定番の答えをもっている。
「パトレイバーの後藤さん」というのがそれだ。

ゆうきまさみの『機動警察パトレイバー』(小学館)は、東京を舞台とする近未来SFマンガの傑作だ。多足歩行式ロボット「レイバー」が広く普及し、急増するレイバー犯罪に対処するため、警視庁が本庁警備部内に設置した「パトロール

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「新潮45」休刊を超えて 出版再生と土田世紀「編集王」

「新潮45」休刊を超えて 出版再生と土田世紀「編集王」

本記事は10月3日に新潮社のニュースサイト「Foresight(フォーサイト)」に連載中のコラム、独選「大人の必読マンガ」をもとにしたものです。
このコラムは編集部のご厚意で毎回、noteに転載していますが、今回はコラムと同時期にアップしたnoteの投稿「私の一部は新潮文庫できている」を取り込んでまったく別のコンテンツになっています。
執筆・掲載は独断によるもので、全責任は筆者にあることを明記しま

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出版に問われる普遍テーマ「利潤と文化」 土田世紀『編集王』

出版に問われる普遍テーマ「利潤と文化」 土田世紀『編集王』

本記事は10月3日に新潮社のニュースサイト「Foresight(フォーサイト)」に掲載したコラム、独選「大人の必読マンガ」からの転載です。編集部のご厚意で、一定期間後にこちらにもアップしています。
今回は、大幅に加筆した別バージョンもあります。こちらは記録として残すため、原稿はフォーサイト掲載時のままですが、見出しや画像など一部を追加・加筆しています。

『まんが道』や『バクマン。』など、マンガ家

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