フォローしませんか?
シェア
檜垣 涼
2021年3月31日 22:48
檜垣涼(ひがきりょう)です。1投稿数分で読める青春小説の投稿をしています!全部で文庫本一冊分のボリュームです、よければ覗いてみてください🌻一つ前のお話はこちらから読めます!↓ 僕が彼女の横顔を見ていると、彼女は僕のことなんか目に入っていない様子で嬉しそうにその本を一冊手に取る。彼女は表紙を眺めた後、表紙をめくり、ページを進める。ペラペラと紙がめくられる小さな音。 真横にいるのに顔を
2021年3月30日 22:29
檜垣涼(ひがきりょう)です。毎日数分で読める青春小説の投稿をしています。全部で文庫本一冊分くらいのボリュームになります!よければ覗いてみてください!一つ前のお話はこちらへ↓ 僕は家を出て自転車で駅に向かっていた。バイトは午後二時からだから、それまでに買い物と昼ごはんを済ませようと思って少し早めに家を出たのに、午前十時から元気に活動している太陽が僕を襲う。 駅に着くまでに汗ばんだ背中
2021年3月29日 21:25
檜垣涼(ひがきりょう)です。1投稿数分で読める青春小説の投稿をしています!全部で文庫本一冊分のボリュームです、よければ覗いてみてください🌻一つ前のお話はこちらから↓ 彼女は思い出したように振り返り、黒板の上に設置されている時計を確認する。「時間?」「うん、ごめんね。ちょっと楽しくなっちゃって。入部届とかはまた今度でいい?」「いつでも大丈夫」「分かった。じゃあ一応よろしくね、小
2021年3月28日 22:10
檜垣涼(ひがきりょう)です。いつも覗いてくださって有難うございます。1投稿数分で読める青春小説の投稿をしています!全部で文庫本一冊分のボリュームです、よければ覗いてみてください!一つ前のお話はこちらから↓ だから放課後は読書に使えるんだ、と言う彼女に、「よかったら……」 慣れてないことをする。それこそひかれないだろうか。 でも慎一にはいつも借りを作ってばかりだし、部員集めも慎一
2021年3月27日 22:17
檜垣涼(ひがきりょう)です。いつも有難うございます。1投稿数分で読める青春小説の投稿をしています!全部で文庫本一冊分のボリュームです、よければ覗いてみてください!一つ前のお話はこちらから↓「倉本さんも……本、好き?」 頷いた彼女を覆う空気がどっと熱を持つ。それだけで彼女がかなりの本好きだと分かるくらいの熱量。 彼女が目をきらきらさせながら訊いてくる。「小坂くんはどんな本が好き
2021年3月26日 22:22
檜垣涼(ひがきりょう)です。1投稿数分で読める青春小説の投稿をしています!全部で文庫本一冊分のボリュームです、よければ覗いてみてください!一つ前のお話はこちらから↓ 頭の上で話しているのに、全く気づく様子もなく、彼女の横顔には幸せそうな微笑みが浮かんでいる。「どうしようかな」「……あ、もしかして、面談の紙?」 親切な彼女の友達は僕の左手に収まったプリントを見て言う。「うん、
2021年3月25日 23:05
檜垣涼(ひがきりょう)です。1投稿数分で読める青春小説の投稿をしています🌸全部で文庫本一冊分くらいになります。前回の話はこちらから↓ 学校に着いて教室に行く前に職員室に寄ると、途中数人のクラスメイトとすれ違った。訊くと僕と同じように今朝のうちに提出するように言われたらしい。 こんこんとノックしてから扉を開けると、ちょうど奥の方で座っている田内と目が合った。 可愛い動物のフィギュ
2021年3月24日 21:06
檜垣涼(ひがきりょう)です。数分で読める青春小説の投稿をしています🌺全部で文庫本一冊分くらいになります。前回の話はこちらから↓「え、減らすって?」「今日の会議でほぼ確定になったらしい。ほら」 慎一がこちらに向けたスマホの画面を見ると、確かにそんな感じのことが書かれている。田内が言っていたややこしい会議というのは部活に関することだったようだ。「これ、誰から?」「三組の石井――
2021年3月23日 23:30
檜垣涼(ひがきりょう)です。1投稿数分で読める青春小説の投稿をしています🌸全部で文庫本一冊分くらいになります。前回の話はこちらから↓ 慎一を見習い、僕も問題に取り掛かる。全く分からなさそうな問題もあったけれど、慎一の邪魔ばかりはしていられないので、とりあえずできる問題から解き始めた。 しばらくして慎一が思い出したように言う。「あ、鞄サンキューな」「あんまり遅くならなかったんだ
2021年3月22日 21:05
檜垣涼(ひがきりょう)です。1投稿数分で読める連載小説の投稿をしています!全部で文庫本一冊分くらいです!前回の話はこちらから↓「ありがとうざいます。荷物持って行かせていただきます」「お、助かる。貸しは作っとくもんだなー」 楽しげに言いながら、慎一は先に教室を出て行く。僕は自分の荷物を鞄に詰め込んでから二人分の鞄を持ち教室を後にする。職員室で鍵を回収して渡り廊下を進むと、陸上部の掛け声
2021年3月21日 21:29
檜垣涼(ひがきりょう)です。1投稿数分で読める連載小説の投稿をしています!前回の話はこちらから↓ また次の本を買わなければならない。今週は当たりの本ばっかりですぐ読み切ってしまった。 ベッドに潜り直し、薄いタオルケットをお腹に掛けて目を瞑る。 柄にもなく浮かれていたのだろう。すぐに瞼が落ち、気づけば窓から光が差し込んでいた。 柄にもなく浮かれてしまっていたのだろう。それがいけなか
2021年3月20日 22:12
檜垣涼(ひがきりょう)です!数分で読める連載小説を投稿していきます〜ちなみに、全部で文庫一冊分くらいになります。前の話はこちらにあります。↓よければみてね。 ――あ、ミツくん? ――え、玉ねぎ? ちょっと待ってね 事情を説明すると、インターホンが切れた気配がして、しばらくすると純白の扉がゆっくり開いた。「こんばんは」 僕が頭を下げると、エプロン姿の華さんが子猫を見つけたよう
2021年3月19日 22:19
檜垣涼(ひがきりょう)です。数分で読める連載小説、読んでくださるとありがたいです!全部で文庫一冊分くらいになります。前の話はこちらにあります。↓「ビニール。なんか持って帰るなら入れれば?」「ありがとう」「おう」 慎一の家に何か持って行こうかと聞くと、玉ねぎをお願いされた。昨日ちょうど無くなったと彼の母が言っていたらしい。 いくつかの野菜を彼にもらった袋に入れる。帰る準備をしてい
2021年3月18日 21:33
檜垣涼(ひがきりょう)です。1投稿数分で読める連載小説の投稿をしています!第一話はこちらから↓ 時期的に結構怖いけど……まあ、腐ったら分かるだろう。彼女の優しさに免じて話の腰を折るのはやめておくことにした。「ひおりん? 行かないのー?」 その時教卓のあたりから女子生徒の声が飛んできた。 声の主は彼女の友達らしい。彼女がそれに応える。「行くよー! もう行くの?」「そろそろ出よ