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牛歩記録

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牛のように図々しく歩いていたいと願っている平穏な日常です。時々平穏ではなくなるかもしれません。
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「スマブラの得意キャラはMURABITOです」って言いたい

「スマブラの得意キャラはMURABITOです」って言いたい

ついに任天堂Switch、我が手中に入る。

と言うよりも誕生日にプレゼントしてもらったのだ。本当に嬉しかった。

親戚の小学生たちが一人一つずつSwitchを持って通信しているのを横目に、大学生の私は3DSで初代から進化を遂げつつある『どうぶつの森』にいそしんでいた。

いかに効率よくローンを返していくか。私は何でもやった。汚いこともやった。役場職員のしずえさんに責任を負わせる形で時間を調節した

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大自然を駆ける

大自然を駆ける

湖のほとりで流木に腰を下ろし、風に吹かれながら波打ち際を見つめる妙齢の女が一人。

女は思う、「うわあ〜一日中こうしていたい〜煙草1カートン吸いてえよ〜〜〜〜」

女とは今日の私のことである。持病の気管支喘息さえなければ、煙草を1カートン吸えるのに。

仕方がないので足元に転がる石を取り、湖へ投げる。また投げる。そして投げる。

はたから見てどのように映っただろうか。女が一人、真剣な表情で意味もな

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夏目漱石に「美しいもの」を問われた

夏目漱石に「美しいもの」を問われた

私は夏目漱石が好きだ。作品はもちろんのこと、暇さえあれば墓参りにも行く。もしかしたら彼が化けて参拝者に紛れ込んでいるかもしれないと思って下駄に作務衣を着てよく雑司が谷霊園を闊歩したものだ。やばいな。

夏目漱石を好きになってしまったのは私がイギリスのオックスフォードに留学していた時のことだった。留学生活一週間めで環境の変化に適応しきれず私は早速熱を出した。学校も休んだ。

一日中寝て、ちょっと起き

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妖怪になりたい

妖怪になりたい

そろそろ人間に飽きてしまった。

と言いつつもまだ24年しか人間をやってないのだけど、いや、24年もやっていたらもういいだろと思う。30年も40年も50年も人間ができている人は尊敬に値する。

私は人間社会にうまく迎合できなかったので、今や人間にも妖怪にもなれない悲しき存在と成り果てている。

毎日決まった時間に決まった場所へ行ける人たちに想いを馳せては羨ましいようなバカバカしいような複雑な気持ち

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来世では声が低すぎるのが悩みの男の子になりたい

私は生物学上での分類はメスである。性自認も女性。そして異性愛者である。しかし何度「男の子になりたい」と思ったことだろうか。

別に毎月くる生理がうっとおしいとか、比較的激しい美醜の競争に閉塞感があるからとかそういったものではない。(まあ実際辟易はしているが)

ただ、単純に「声のちょっと低すぎる男の子」が好きだからだ。

さらに言えば、普段低い声を出している男の子が驚いたときや嬉しかったりするとき

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梅雨になったら戦争が始まる

梅雨になったら戦争が始まる

私は東京の下町に拠をかまえている。大学入学と同時に東北の田舎から上京し、数年が経った。

しかしながら、東京の梅雨は性格が悪い。ジメジメというかイジメイジメである。

そんな梅雨の時期は学校へ行くのも難しかった。しかしある程度勉学に面白みを感じていたので雨の間を縫って通った。

上京して3年目の梅雨の時期、皮膚にカビが生えた。

誇張しているわけではない。本当にカビの一種が皮膚の上で炎症を

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