平穏であれ

牛のペースで書いてます。 あと、牛の気持ちになって書いてます。

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マガジン

  • 牛歩記録

    牛のように図々しく歩いていたいと願っている平穏な日常です。時々平穏ではなくなるかもしれません。

  • 揺さぶられた洋学の和訳

    将来外国の湖のほとりで一日中波打ち際を眺めながら煙草を1カートン吸うのが夢で英語を勉強しています。ちなみに重度の気管支喘息持ちなので煙草は吸えません。

最近の記事

近所の日高屋と松屋が潰れた

今人類が求められているもの。それは無理な前進をやめておとなしく活動を停滞させることだと私は思う。 なぜなら某疫病のせいで、私たちは生活に制限をかけなくてはならない状況だからだ。沈みかけた船は完全に沈ませてしまうしかないのである。 タイトルにもあるように、さすがの日高屋と松屋だって潰れる世界だ。あの日高屋と松屋だぞ。 先日、所属していたボランティア団体の後輩から「コロナで何もできない、でもこのままではダメな気がする。どうしたらいいですか」と相談がきた。 常日頃から相談事

    • 「スマブラの得意キャラはMURABITOです」って言いたい

      ついに任天堂Switch、我が手中に入る。 と言うよりも誕生日にプレゼントしてもらったのだ。本当に嬉しかった。 親戚の小学生たちが一人一つずつSwitchを持って通信しているのを横目に、大学生の私は3DSで初代から進化を遂げつつある『どうぶつの森』にいそしんでいた。 いかに効率よくローンを返していくか。私は何でもやった。汚いこともやった。役場職員のしずえさんに責任を負わせる形で時間を調節したのだ。なぜなら深夜の「南の島」でジンベエザメを一本釣りすると大金が入るからだ。す

      • 大自然を駆ける

        湖のほとりで流木に腰を下ろし、風に吹かれながら波打ち際を見つめる妙齢の女が一人。 女は思う、「うわあ〜一日中こうしていたい〜煙草1カートン吸いてえよ〜〜〜〜」 女とは今日の私のことである。持病の気管支喘息さえなければ、煙草を1カートン吸えるのに。 仕方がないので足元に転がる石を取り、湖へ投げる。また投げる。そして投げる。 はたから見てどのように映っただろうか。女が一人、真剣な表情で意味もなく石を水面へ投げている。こいつ彼氏か旦那と別れたんかな、と思われても仕方がない光

        • 夏目漱石に「美しいもの」を問われた

          私は夏目漱石が好きだ。作品はもちろんのこと、暇さえあれば墓参りにも行く。もしかしたら彼が化けて参拝者に紛れ込んでいるかもしれないと思って下駄に作務衣を着てよく雑司が谷霊園を闊歩したものだ。やばいな。 夏目漱石を好きになってしまったのは私がイギリスのオックスフォードに留学していた時のことだった。留学生活一週間めで環境の変化に適応しきれず私は早速熱を出した。学校も休んだ。 一日中寝て、ちょっと起きて電子書籍で『倫敦塔』を読んだ。私は単純なので、治ったらロンドン塔に行こうと決め

        近所の日高屋と松屋が潰れた

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        • 牛歩記録
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          1本

        記事

          妖怪になりたい

          そろそろ人間に飽きてしまった。 と言いつつもまだ24年しか人間をやってないのだけど、いや、24年もやっていたらもういいだろと思う。30年も40年も50年も人間ができている人は尊敬に値する。 私は人間社会にうまく迎合できなかったので、今や人間にも妖怪にもなれない悲しき存在と成り果てている。 毎日決まった時間に決まった場所へ行ける人たちに想いを馳せては羨ましいようなバカバカしいような複雑な気持ちになって布団で作った穴蔵の中に帰る。 そうだ、妖怪になりたい。 妖怪人間ベム

          妖怪になりたい

          “Ironic” by REMZEEを和訳して考える

          “Ironic” by REMZEE An old man turned ninety-eight He won the lottery and died the next day It's a black fly in your Chardonnay It's a death row pardon two minutes too late おじいさんは98歳になって宝くじが当たったその翌日に死んでしまった シャルドネの中のハエ 2分遅かった死刑囚への許し And isn

          “Ironic” by REMZEEを和訳して考える

          来世では声が低すぎるのが悩みの男の子になりたい

          私は生物学上での分類はメスである。性自認も女性。そして異性愛者である。しかし何度「男の子になりたい」と思ったことだろうか。 別に毎月くる生理がうっとおしいとか、比較的激しい美醜の競争に閉塞感があるからとかそういったものではない。(まあ実際辟易はしているが) ただ、単純に「声のちょっと低すぎる男の子」が好きだからだ。 さらに言えば、普段低い声を出している男の子が驚いたときや嬉しかったりするときに突然あげる高い奇声が大好きである。あれを聞くと私は内容云々よりも声に反応して笑

          来世では声が低すぎるのが悩みの男の子になりたい

          梅雨になったら戦争が始まる

          私は東京の下町に拠をかまえている。大学入学と同時に東北の田舎から上京し、数年が経った。 しかしながら、東京の梅雨は性格が悪い。ジメジメというかイジメイジメである。 そんな梅雨の時期は学校へ行くのも難しかった。しかしある程度勉学に面白みを感じていたので雨の間を縫って通った。 上京して3年目の梅雨の時期、皮膚にカビが生えた。 誇張しているわけではない。本当にカビの一種が皮膚の上で炎症をおこし首の後ろなど赤い絵の具を点々と垂らしたように腫れ上がった。皮膚科の若い女医

          梅雨になったら戦争が始まる