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新しい習慣を作ってトラブル回避

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雑文集 2024 その11

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【読書日記77】『脳天にスリッパ』『ハリセンいっぽん』

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【雑文集】 おはようございます。 日曜日はゆっくりと寝ようと思いながら、いつもの時間に目が覚めて眠れません。 諦めて紅茶を飲みながら、村上春樹の『雑文集』のページをめくる。 何年も前に買ってそのままだったのを読みはじめています。何かの合間に69篇を一つひとつ読むのが楽しみです。

『村上春樹 雑文集』を読んで

自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)/村上春樹

【村上春樹】 記

読書日記195 【雑文集】

3年前

『自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)』村上春樹 「これ以上の文章を僕は知らない」と、力強く

自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)

3年前

私の〝偏見に満ちた愛〟が発動した言葉たち。

題未定

ワルシャワのある夏休みの日。女の子がおばあちゃんの家を訪ねた。花柄のワンピースが可愛らしい。けれど、なかなかおばあちゃんが出てこない。不安そうにキョロキョロしている女の子。もし留守だったら泣き出すんじゃないかって、逆に僕の方が不安になった。写真を撮った後、杖をついたおばあちゃんがゆっくりと出てきて、女の子の頰にキスをした。そしておばあちゃんの手を引きながら薄暗い家の中へ消えていった女の子。なんだか切なく微笑ましい瞬間だった。

たまに、地べたに座ってみる。意外と悪くない。いわゆる世間に対して逆らってやりたいという気持ちが湧いてきた時、僕はあえて路上に座ってタバコをふかしてみたりする。ふてくされた気分で地べたに座ることでしか味わえない「境地」というものがあるのだ。それをときどき味わっておくことは、将来、人として驕らないためにもいいんじゃないか。

休みの日は、わざと朝寝坊する。 気持ちのいい朝寝坊ができればいいのだけれど、決まって少し後悔するような、不完全燃焼の朝寝坊が多い。何か罪を犯したような後悔と未練。休みの日の朝のコーヒーは美味しくない。休みの日は決まって天気が悪い。ワルシャワの空はいつも灰色。だから、いつも大きく深呼吸してからアパートを出る。路面電車のレールが軋む音。街角でバラを売る老婆。絵を売る老人。カフェの店内から聞こえてくる笑い声。黒い瞳をしたジプシーの少女の物乞い。僕の生き方は何も間違っていない。

帰り道は、空きカンをずっと蹴りながら帰りたい。べつにふてくされているんじゃない。蹴った後も心の中でカラカラ鳴っている、あの余韻に浸るのが好きなんだ。

ナボコフ小説「ロリータ」とキューブリック映画「ロリータ」

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