植松聖

「相模原障害者殺傷事件」

あの事件の植松聖被告へのインタビューと死刑が確定するまでの裁判の傍聴記録。負傷者26人、19人殺害という戦後最悪の大量殺人事件だ。

「(植松が)意思疎通が不可能と考える重度障害者は不幸であり、家族や周囲も巻き込んで不幸にする不要な存在と考えた。重度障害者を安楽死させる社会が実現すれば、彼らに使われてた金が他に使われるようになり、世界平和につながり、このような考えを示し実行した自分は先駆者になれる

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植松聖は正しかったか

少し前の話になるが、障害者施設「津久井やまゆり園」に植松聖という男が侵入し障害者を殺傷する事件があった。
動機は単なる個人的な恨みなどではなくて、「意思疎通のできない障害者は不幸かつ社会に不要な存在だから、重度障害者を安楽死させれば世界平和につながる」という思想だった。

今回は植松のこの思想は正しかったのか、考える。全部いっぺんに考えるのは難しいから二つに分けて考えよう。「意思疎通のできない障害

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Have a nice day : )
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植松聖と意思疎通 ~植松の思考についての原理的仮説~

(*この文章は植松聖・現死刑囚に焦点を当てて書かれたものですが、彼の思想を支持するものでは全くないこと、そしてあらゆる障害者の方を少しでも軽んじるものではないことを先に記させていただきます。もしそのような差別思想を読者の方が感じてしまったならば、その責任は全て私にあります。)

2016年、殺人などの罪で逮捕された植松聖・現死刑囚(その当時は容疑者)の姿は、テレビなどの報道で何度となく流されていた

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やまゆり園事件4年でRKBラジオ(2)

やまゆり園事件の取材体験を語った、RKBラジオ『ウィ・ラブ・ヒューマン」(2)です。
今週月曜~金曜午後5時25分、5分のミニ番組で全5回です。

下田文代さんと話しました。

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「役に立ちたい」と「障害者ヘイト」のあいだ

相模原障害者施設殺傷事件から3年6か月の2020年1月8日。横浜地裁で裁判が始まった。

こんにちは。カリスマSST講師こと大先生マダオです。
雨宮処凛の著書「相模原事件・裁判傍聴記」を購入し早速読み終えました。
その中から印象に残った箇所をピックアップしながら書いていきます。

いつからか「高齢化」が報じられる時は「医療費にこれだけの金がかかっている」などとお荷物感とセットで語られ、「日本は少子

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I belong 2 u❤
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「植松聖」は自身の意味を認めるだろうか? ~「社会的意味性」がうずまく世の中で~

(*この文章は、植松聖・現死刑囚の人格、思想及びおこなった犯罪について肯定するものでは全くありません。この文章を読んだ方が「筆者は植松を評価している」と悪意を感じてしまった場合、その責任は全て私にあります。)

「津久井やまゆり園」障害者殺害事件について、NPO法人「抱樸」を運営する奥田知志氏が語るインタビューを読んだ。

奥田氏の談話の要点は次のように整理される。

1)植松君(奥田氏の言葉に従

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雨宮処凛さんと語る、植松聖

作家の雨宮処凛(あまみや・かりん)さんが、やまゆり園事件について6人と対談した内容をまとめた、大月書店『この国の不寛容の果てに 相模原事件と私たちの時代』。
第1章、最初の対談相手に、私を選んでくれました。
2章以降、専門家たちがどんどんすごくなる。
私の役割は、露払いのようなものです。
ぜひ読んでほしい本です。
対談は一部がnoteで公開されていますので、リンク先をご覧ください。

この対談の後

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「イントレランスの時代」に 障害者殺傷事件から考える

やまゆり園事件について雑誌『調査情報』に寄稿した5回目は、2020年5ー6月号。テレビドキュメンタリー『イントレランスの時代』を完成させる作業と同時のことでした。

 (1)「憎悪」は笑顔の形で現れた
     2016年
 (2)殺人実行者との対話 記者として、障害児の父として
     前編 2018年
 (3)殺人実行者との対話 記者として、障害児の父として
     後編 2018年
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セックスワーカー狩りと優生思想   ~藤田孝典氏に伝えたいこと~


 藤田孝典の「セックスワーカー狩り」、いつまで続くのだろうか。なんとも言えぬ気持ちの晴れない日々を送っている。連日にわたるヘイトスピーチを受けて、疲弊されている方もいらっしゃるのではないだろうか。僕はというと、支援者としての自己をあえて破壊していくかのような、彼の危うい姿を見ているうちに、彼の心身を心配する自分とそれでも批判は必要だと考える自分が同居している。
 誰もが「自由な仕事や居場所を選

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「心を失った社会」にしてはならない 続・殺人実行者との対話

やまゆり園事件については、TBS総研発行の雑誌『調査情報』に何度も文章を掲載してもらいました。
 最初は、事件直後の2016年に書いた『「憎悪」は笑顔の形で現れた』、次が2018年、植松聖被告との最初の面会について書いた『殺人実行者との対話 記者として、障害児の父として』の前編と、後編です。
 そして4回目が、2019年の『「心を失った社会」にしてはならない 続・殺人実行者との対話』。その後も植松

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