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うれしぴ

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小さな「うれしい」を見つけられる、コトバと写真の作品集。
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#写真詩

いっしょ。

いっしょ。

ひとりでいて

かなしくなった。

そしたら

ぼくまでかなしくなった。

かなしくなって

さみしくなって

いっしょにいようと

ふたりできめた。

おたから。

おたから。

要らないもの、

というけれど

そのものは

だれかの贈り物かもしれない。

くだらないこと、

というけれど

そのことは

だれかの誇らしい仕事かもしれない。

知らないひと、

というけれど

そのひとも

だれかの愛する人かもしれない。

嫌いなコトバ、

というけれど、

そのコトバは

一生物の宝物になるかもしれない。

どちでも。

どちでも。

海には海の

山には山の

しあわせがある。

都会には都会の

田舎には田舎の

しあわせがある。

晴れには晴れの

雨には雨の

しあわせがある。

夏には夏の

冬には冬の

しあわせがある。

男には男の

女には女の

しあわせがある。

光には光の

影には影の

しあわせがある。

一緒には一緒の

一人には一人の

しあわせがある。

その道を選んだあなたの

あの道を選んだあな

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おわしわ。

おわしわ。

いろいろなことは

幸せに向かいながら

進んでいるものです。

と、同時に、

終わりにも向かいながら

進んでいるものでもあって。

だとすると

終わることと

幸せなこととは

同じ方向に

あるのかもしれません。

そして、

いまあるしあわせを

味わい尽くしながら、

つぎなるしあわせに

向かい求めているのですね。

もったいなくて

残しておこうとか

いままだ早いから

最後に

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めめめめ。

めめめめ。

先に芽が出るだれかを

うらやましいと妬んだり、

先に咲くだれかに

置いてかれると焦ったりして、

早く、早く、早くして、

少しでも早く愛されたいと、

憂いては望んだりするものです。

だけど、その芽を花は、

いつ芽が出たとて、咲いたとて、

それぞれに、喜ばれるもの。

同じタイミングじゃなくても、

季節外れでも、周回遅れでも、

いずれも、たっぷり、愛される。

いまさら遅いと項垂

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そのまま。

そのまま。

そのままでいいよ、

なにもしなくていいよ、

がんばらなくてもいいよ、

っていうコトバは、

そのままじゃなきゃだめだよ、

なにかしちゃだめだよ、

がんばっちゃだめだよ、

っていう意味に縮まることがある。

ほんとは

そのままでいいし、

そのままじゃなくていい。

なにもしてなくていいし

なにかしたっていい。

がんばらなくてもいいし

がんばってもいい。

ってことだとも思うので

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まずやさ。

まずやさ。

やさしい、

てのがいい。

だれにでも

やさしい

てのがいい。

まんべんなく

やさしい

てのもいい。

だけど

みんなにおんなじは

ちょいきびしい。

だからまずは

やさしくできるひとに

やさしくしたいひとに

やさしくできるときに

やさしくしたいひとに

ぼくなりのやさしいを

おとどけする。

あなたなりのやさしいを

おとどけする。

もらったときに

やさしいこともあ

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もったる。

もったる。

旅荷はできるだけ

すくないほうがいい。

持ち物はなるべく

もたないでいたい。

手ぶらでいたいし

自由でもいたい。

って思っていたけれど

なぜでしょう。

ひとりで懸命に

しょってる背中をみると

ふさがった両手をみると

パンパンのカバンをみると

代わりに持ちたくなるのです。

代わりにもつことで

その分、荷物は増えるし

持ち物ふえるし手もふさがる。

のに、

なぜでしょう

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せなかを。

せなかを。

自分を

みてくれてないから

寂しくなる。

自分を

みてくれてないから

不安になったりする。

背を向けられると

そんなさみしさや

不安がよぎったりする。

自分と

向き合ってくれないから

そんな風によぎるのかも。

ただ、

向き合う、

ってもしかしたら

顔をつきあわせる

ってことじゃなくて

同じ方向に向きを揃える、

っていうことなのかもしれません。

望む行方は

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いえぬで。

いえぬで。

とくべつなときに

とくべつなことを

おもう、つたえる。

そして、

なんにもないときに

なにかをみつけて

たいせつに、つたえる。

まいにち、

ほんとは

感じているけど、

まいにち、

ぜんぶは

伝えられなくて

そういうのを

ひっくるめて

ごめんなさいで

やっぱり、

ありがとう。

れんりる。

れんりる。

離れたように、

別れたように、

切れたように、

壊れたように、

みえていたとしても

よく見てみると

よくよく見直してみると

それでも、やっぱり、

ふたりは、そのまんま、

つながっているものです。

やささや。

やささや。

僕より

強い人はたくさんいる。

僕より

弱い人もたくさんいる。

僕より

しあわせな人はたくさんいる。

僕より

ふしあわせな人もたくさんいる。

強くてしあわせな人も

弱くて不幸せな人も

どちらも、やっぱり、

傷つくし、悲しみもする。

しあわせがふしあわせになり

ふしあわせがしあわせになることもある。

どちらであれ

強いからって

傷つかないわけじゃない。

それに

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あれこれ。

あれこれ。

わかってくれない

あれしてくれない

なかなかいってくれない

あれだってまだだ

なのにあーもした

プレゼントくれない

あげてばっかりだ

ああいやだ

もうだめだ

そんな風に

何度も怒って、

そのたびに

思い直して、

やっぱり好きだと

思い知らされる。

あれも、これも、

もののみごとに、

まるっと許せてしまうくらい

大好きな存在なのですね。