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世の中の考察

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西成のおやっさん

西成のおやっさん

 西成の三角公園の横で集まりをやっていると顔馴染みになったおっちゃんがいる。知り合って3年くらいになる。

 2021年に生活保護費の引き上げや一律給付金を求める路上デモをしていた。西成の三角公園の横の路上でもやり道ゆく人と交流することもあった。その時に、公園の隅で野宿生活をしているおっちゃんから話しかけられた。大きい袋ひとつ分の荷物を持ち歩き、公園の横の壁にもたれながら、地面に段ボールを敷き寝泊

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西成路上カフェ(2024新年)ー話しかけたら勝ちー

西成路上カフェ(2024新年)ー話しかけたら勝ちー

 西成の新年の餅つき大会がおこなわれる三角公園の横で、毎年知り合いと集まり路上で交流イベントみたいなものをやっている。毎年1月2日でわたしたちの集まりは今回が3回目だ。今回は、知り合いからもらったコーヒーとお茶を持ってきて路上カフェをした。

 路上など不特定多数さまざまな人が行き交う公共空間で集まったり交流すると思わぬ出会いやイベントがおこる。そこから学びもある。路上に来れない人にも楽しめるよう

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待つ

待つ

 最近は路上で人との交流が多くなったり、ヒッチハイク旅行したり、飯を奢ってもらったり楽しいことが多い。調子がいいと気分が浮つく。

 しかし、人との出会いがある反面、関係がすぐ終わったり、自分が疎んじられることもあり、不安定ではある。そういう浮き沈みのある状況なので、一人でいる時や何もしない時はいろいろと不安になったりする。気力がないときは布団の中で寝込んでいる。これはいけないとヤケクソになって路

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つながりの格差:不可能への挑戦

1.お金とつながり:二つの格差

 資本主義社会とはつまり格差社会だ。いろんな格差があるが、格差と言えばまずお金の格差のことを指す。資本主義では一部の人たちに膨大な富が集まり、残り大多数は大した富を得られない。べき状の分布になる。

 つながりにおいても、一部の有力者やセレブ、イケイケな人にはどんどん人が集まる。資本主義社会ではお金と同じようにつながりも一部の人にどんどん偏ってしまう。

 つなが

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奢られるのは楽しい(その2)

奢られるのは楽しい(その2)

 最近、ご飯を奢られることが増えてきた。路上で絵を売ったり投げ銭をもらう活動でSNSをフォローしてもらった人に、再びアポをとって奢ってもらうことが多い。この前、大阪に行った時は2日連続で奢ってもらうなどつなぎ技もできる。思い切ってDMを送っちゃえ!

 わたしのようにあまり働けずお金がないと外食がしにくい。しかし、他人に奢ってもらうといろんなお店に行けるようになる。世の中の人はこういう食事をするん

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ネット空間の監獄化/そこからの離脱

ネット空間の監獄化/そこからの離脱

 TwitterをはじめSNSでは自由な表現ができる。ひどい言葉も流れる反面、愚痴や不満などのガス抜きや、体制批判も自由にできる。しかし、自由に発言できる生ぬるい空間に安住してしまうと、外に立ち向かうスタミナが徐々に奪われ、身内やネットの中に押し込められてしまう。ドゥルーズなんかも言ってたと思うけど、現代の巧妙な管理社会がもたらす罠ではないだろうか。ネット空間が「自由の監獄」になってしまう。自由な

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文化(エンタメ)をつくる

文化(エンタメ)をつくる

 健康で文化的な最低限度の生活。生活保護を利用すると最低限度の生活や医療は保障されるけど、生活費のやりくりにお金を消失し、趣味や文化活動、レジャーなどにお金を費やしにくい。ワーキンブプアーや引きこもりなどもお金がないため同じ問題がある。文化を享受しにくくなる。

 でも、働けないからといって文化を享受できないのは、ただ生かされてるだけという監獄の囚人のようになってしまう。もう21世紀で社会は高度に

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必然と偶然

必然と偶然

 社会でよいとされる能力や容姿があれば、お金や人脈を得られる。それが、能力主義社会のルールとなっていて、能力に基づいて資源が配分されることが必然とされている。

 そのため、人が社会的な承認を得るためには、社会から評価されうる能力を身につけないといけない。学力や仕事での業績にはじまり、芸術や音楽といった才能や、ファッションやルックスといった魅力などがある。

 逆に、そのような能力や魅力をもちにく

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ヒッチハイクは奥が深い

ヒッチハイクは奥が深い

 2022年9月から11月は旅をしまくって30回以上ヒッチハイクをした。ヒッチハイクができるようになると、驚くほどの大移動ができたり、電車やバスがまるでない地域を移動できて行動の範囲がとんでもなく広がる。それだけでもヒッチハイクのすごさはある。しかし、ヒッチハイクはお金を使わずに移動できるということだけにとどまらずいろいろと奥が深い。ヒッチハイクは立場や階級を超えたランダムな出会いをうみ、膠着した

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人に頼ると交流が生まれる

人に頼ると交流が生まれる

 また、一週間ほど旅をしてきた。友人と岐阜県を歩き旅して郡上八幡に行ってきた。その後、ヒッチハイクで名古屋に向かい、路上で投げ銭を得て高速バスで京都に帰った。詳しいことは、このブログかyoutubeなどで紹介するかもしれない。こういう旅をしてて思うのが、人に何かお願いしたり頼ろうと思うと、人に働きかけたり会話になったりして交流が生まれてしまうということだ。ちょっと書いてみます。

 今回も、旅の途

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人間関係は過度な依存で壊れやすい

 人間関係を壊すのは相手への過度な依存によるのが大半だと思うところだ。そして、いわゆる社会不適合者ほど特定の人に依存しやすく、関係を壊しやすいジレンマがある。世の中に受け入れられにくい自分に理解ありそうな人に寄りかかりすぎたり、自分で依存先を複数獲得するのが難しい事が原因としてある。繋がりつくりゲームは弱者ほど困難になる現実があり悩ましいところだと思う。

 人とのつながれなさ・・・わたし自身の課

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デタラメの中を生きる

デタラメの中を生きる

1.振れ幅が大きいとワンチャンあるかも

 自分の話したことや書いたこと、あるいは振る舞いは、自分の意図とは別の捉え方を他者からされることがよくある。もともとの意図や内容とは違って受け取られて(つまり、誤解されて)、いろんな方面に転がっていくのが常だ。デリダのいう「誤配」である。自分とは異なる考えや規範をもつのが他者であるから、他者とのコミュニケーションにおいて「誤配」が生じるのは必然であるとも言

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評価のまなざしを脱臼する

評価のまなざしを脱臼する

●  評価のまなざしが支配する社会

 無職や貧困、障害など、世の中から否定的に扱われる立場になると、自分の素性を隠したり、他者に受け入れ可能な語り方を迫られ、ビクビクしながら生きていくことになる。

 世の中が常に評価のまなざしで支配されていて、自分が何か話すにも世の中の価値体系に沿った表現でないと他者からも受け入れられにくい。それは窮屈で自分の言葉を奪われて操り人形にされてる感じでもある。かと

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お気持ち経済

お気持ち経済

 わたしはあまり働けない半引きこもりとして、路上で投げ銭をもらうことをやっている。最近は、絵をほめられて投げ銭をもらったり買ってもらうこともある。この前奈良に行った時は、絵を褒めてくれた人から交通費に使ってくれと2000円を頂いた。また、路上で話しかけてくれた人の似顔絵を描いたら5000円もったこともある。絵は簡単に描いたもので特に練習をした訳でもない。このように、大したことはしてないけど路上で何

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