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お米ワールドのこと

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お米の世界の「あるある」を、消費者の皆さんに分かりやすく説明しています。
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#三代目小池精米店

「東京米スター」の存在意義…その3「お客の好みに合わせた『オーダーメード精米』とは?」について

「東京米スター」の存在意義…その3「お客の好みに合わせた『オーダーメード精米』とは?」について

前回からの続きです。

都内には800軒近いお米屋さんがいますが、その中でお米屋さんならではの資格を有している米屋が数軒あります。

その資格とは、

お米マイスター と 東京米スター

の2つです。

一般消費者にとってこの違いはよく分からないと思いますが、端的に申し上げますと

東京米スターは、

都内消費者の皆さんにとって、より身近にお米についての『困った』を解決してくれるお米屋さん

と言

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「東京米スター」の存在意義…その2「プロの目利きと技術!お米の特徴を引き出す『精米テクニック』」について

「東京米スター」の存在意義…その2「プロの目利きと技術!お米の特徴を引き出す『精米テクニック』」について

少し時間が空きましたが…。
「東京米スター」の存在意義について解説します。今回が第二回目です。

その前に…そもそもについて簡単に触れておきますね。

現在、都内のお米屋さんには二つの資格を持ったお米屋さんがいます。
一つは「お米マイスター」。
もう一つは「東京米スター」です。

両方ともお米屋さんの団体が認定している資格です。

前者は全国的なお米屋さんの団体「日本米穀商連合会」が認定してる資格

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縁故米の是非を問う

縁故米の是非を問う

皆さん「縁故米」って言葉、ご存知ですか?

これは業界用語で「親戚や知り合いに、無償又は有償で配るお米」を指します。

例えば生産者が、

「東京に住んでいる娘家族にお米を送ってあげよう」

「ウチは農協には出していないから親戚に送ってあげよう」

「ちょっとこのお米は乾燥させ過ぎてしまったので売り物にならないから誰か知り合いにあげよう」

といった様々な理由で収穫したお米を配るのです。

これを

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お米からゴミは出ません。その4

お米からゴミは出ません。その4

前回からの続きです。

このシリーズでは、お米が如何に「ゴミゼロエミッション」を実現しているのかについてご紹介しています。

前回は「籾殻」について触れてみました。

そして今回はその「籾殻」の意外な使い方についてご紹介しますが…。

実は…飛行機の洗浄に使用されているのです。

具体的にはジェットエンジンのすすを取るために、籾殻を噴射して当てているそうです。前回記したように籾殻はケイ酸(つまりガ

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お米からゴミは出ません。その3

お米からゴミは出ません。その3

前回からの続きです。

このシリーズでは、お米がいかに「ゴミゼロエミッション」を実現しているのか…について紹介しています。

今回もそうですが、3回程度では話は終わりませんので、しばらくお付合い下さい。

前回からの続きです。

最近見られる糠の活用方法では「酵素風呂」があります。

弊社のお客様のHPです。弊社から出る糠の行き先の一つになります。

こちらをご覧頂ければお分かりのように、糠を利用

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お米からゴミは出ません。その2

お米からゴミは出ません。その2

前回からの続きです。

このシリーズでは、お米がいかに「ゴミゼロエミッション」を実現しているのかについてご紹介しています。

今回もそうですが、まだまだ2回程度では話は終わりませんので、しばらくお付合い下さい。

今回は精米した時に出る「糠」についてです。

以前も触れましたが今回はもう少しくわしく述べましょう。

そもそも糠とは?

簡単に言ってしまえば「玄米の茶色い部分」ですが、目で見ると下図

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無農薬の糠ありますか?

無農薬の糠ありますか?

弊社は色々なお米を扱っています。その数、80種類を優に超えます。

そのお米をあえてカテゴライズすると…。

「業務用米」と「一般家庭用米」に分かれます。

そのうち「一般家庭用米」の種類は30種類ほどです。

恐らく都内…いや全国を見てもここまで種類を揃えている米屋は、そう多くはないと思います。

「一般家庭用米」を更にカテゴライズすると「無農薬栽培」のお米が出てきます。弊社が扱っている無農薬栽

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古米を美味しく食べる法その2

古米を美味しく食べる法その2

古米についての論点。

前回はどちらかと言うとやや後ろ向きな話でしたが、今回は前向きな話です。

同じ古米であっても、実は重宝される場合もあります。

ただご注意頂きたいのは、今回取り上げる「古米」とは「きちんと管理された一定の温度と湿度のもと保管されている質の良い古米」のことです。

前回取り上げたような「どのようにして食べれば良いのか」と悩むほどの「古米化」が進んだお米のことではありません。

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古米を美味しく食べる法

古米を美味しく食べる法

「お米屋さんであれば知っているだろう」ということで一般消費者から投げかけられる質問のうち、私が返答に困るのが

「古米を美味しく食べる方法を教えて下さい」です。

「古米」はいくら工夫をしても、それは「古米」です。例えば油を入れる、お酢を入れる、備長炭に入れる…。

様々な方法があります。

しかし、誤解を恐れずに言えばこれらは「ごまかしの手法」でしかないのです。

米屋として大事にしたいのは

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