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正しい食事の在り方

過去に一度、会社の研修で「正食道場」の合宿に送り込まれたことがあります。

今で言う、マクロビ、玄米菜食中心の半断食の3泊4日の研修です。

受講者は日本各地から集まった同じ会社の仲間たち。

食べた物が血となり肉となるわけですから、普段食べている内容が実際にその人の身体を作る要素となります。

体調を崩しがちであったり、メンタル面で不調になったりするのは、日頃の食生活に問題があるから。

全国から体調不良の気のある管理者たちが集められ、さらに余った研修枠は「どうせ日頃から不摂生な食生活をしているのだから、この際だからリセットしてこい」と寄せ集められた素行不良者たちに。

私は後者の枠で受講させられました(笑)

食事の時間以外は、研修ですからお勉強を。

マクロビの歴史や考え方。うろ覚えですが、下記のようなことを学びました。

✅ 食べ物には陰性と陽性があるという考え方。

 身体に良い食べ物は何かと言うと、中庸のもの。つまりは陰性でも陽性でもない中間のもの。

✅ それらは、その時期その土地で採れる穀物や野菜や果物のこと。

 肉や魚が良くないのは、全体食ではないから。小魚丸ごと全体を食べるのは全体食と何が違うのかというと、この場合は既に生命は失われているという点。

全体食というのは、水をやれば再び芽を出すような玄米などのことを言うようです。

中庸が良いわけですから、陰性の食材を食べるときにはなるべく陽性の食材と合わせて中和を図ります。

魚にはわさびや大根おろし。肉にはしょうがやトマト、といった具合で毒を消していくというような考え方。

いったいこの「食材の陰性と陽性」はどこのどなたが決めているものなのだろうか、という疑念が脳裏をよぎるものの、まあ確かに食べ合わせはありますし、昔からの人間の知恵って凄いなとこの時は素直に感じ入っておりました。

空腹というのもあってあまり余計なことを考えるエネルギーが脳に回っていなかっただけなのかもしれませんけど。

待ちに待った食事は、もちろん玄米菜食。それも量はそれほど多くはありません。

ところが、ひと口食べる毎に箸を置いて、モグモグと100回以上噛むことを繰り返すと、唾液と一緒に飲み込むからなのか、それなりにお腹が膨れてくるから不思議なものです。

それでも、やはり日中や夜中にお腹が空いて、これは好きに食べて良いとされていて卓上に用意されていた「梅干し」や「三年番茶」をたらふく平らげては、先生から「いくらなんでもそんな量食べるんじゃない」、「あの梅干しひとついくらすると思っているんだ、高いんだぞ」と量のことよりもむしろ値段のことで叱責を受けるのでした。

可哀そうだったのは、集められた受講者たちにも陰性と陽性の差があったということ。

同じ会社とはいえ、全国から集められていますから、全員が顔見知り同士というわけではありません。

精神を病みつつあるのに、超元気な筋トレ大好き仲良し2人組と3人相部屋にされて、2人組に挟まれて寝るはめになり、そのテンションについていけずに寝不足となり、授業中に倒れてしまう受講生なんて悲劇も起こっていたのを覚えています。

ともあれ、4日間勉強をした我らは、意気揚々と帰途につき、家に帰るとすぐさま奥様に「いかに我々が普段食べているものが身体に悪影響を及ぼしている『邪食』であるか」そして「正しい食事とはこんなものである」と学んだことを力説して、その結果、「普段からあんたにそんなに悪いものを食べさせている覚えはない」「そんなに嫌なら食わなきゃいい」「何なら自分で作ったら」というような極めて正しい反撃を受けるのでした。

翌日出社して同僚に訊いてみると、皆同様に奥様に凹まされて、すごすごと普段の生活に戻っていったのでした。

今でも実践している学んだことはと言えば、「よく噛んで、腹八分目」、この二つでしょうか。

そして、何よりも食事を作ってくださる相手への感謝を忘れてはいけないよというお話でした。

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