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Now&Here

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君の喋る言葉の半分は意味がない。今夜、ここには誰もいない…。oh!Yeah‼︎ by 疒教授
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2017年10月の記事一覧

Sha,la,la,la,la, 今,ここでぼくは........。

Sha,la,la,la,la, 今,ここでぼくは........。

Now&Here#00 (2004年8月記)

あの頃、あの場所で、
十代のぼくは、
ポップ・ミュージックのサウンド中で
「生活といううすのろ...。」
「つまらない大人には...。」
「本当の真実かつかめるまで....。」
と歌われた音楽に心を奪われ、
そのサウンドの中の主人公に
歩みを合わせようと
つま先立ちながらスリルと
怠惰を繰り返す日々を、
ある時は心底陶酔しながら、
ある時は遠く離れ

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ポケットの中

ポケットの中

Now&Here#01 (2005年2月記)

肌を刺す様な寒さに穏やかな冬の日差しが
春の萌しを散りばめる様な朝、
自分のポケットの中に手を入れてみる。

そこには、しけた小銭とクシャくしゃになった
コンビニのレシート、そして身元不明のゴミくずと
愚にも付かない言い訳の数々。

かつてポケットの中で疼き、そしてのたうちまわっていた
「今にもこぼれおそうなハートブレイク」や
「吠え

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太陽フレアが降り注ぐ夜

太陽フレアが降り注ぐ夜

NOW&HERE#02 (2005年7月記)

アルバム「THE SUN」がリリースされてから、1年が過ぎました。
その間ぼくは通勤の行き帰りや子供達の寝静まった真夜中、
遠くの空が白み始めた頃に眠れずに起き出してヘッドフォンで
聴いた朝、そんな風にくり返し繰り返しその記録された音源を聴き、
いくつかのライヴを目撃してみた。

文句の付けようのないアルバムと完成度の高い
佐野元春 & The Ho

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Lazy Dog Live'05     (佐野元春& TheHoboKingBand)

Lazy Dog Live'05 (佐野元春& TheHoboKingBand)

Now&Here#03 (Lazy Dog Live'05) 2005年7月記

今にも降り出しそうな曇り空。
渋谷の街はきらびやかで、ぼくのしょぼい欲望さえ
滲ませて、力ずくでふんだくる。

ヒト,人,ヒトひと,ヒト,人間,ヒト・・・・・・・・・。

涙がこぼれるのを押さえるかのように灰色の雲が
ぼくの大嫌いな渋谷の街を覆い尽くす。
ラヴホテル街のど真ん中。知らずに通り過ぎ、
やっとこさ現地にた

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夢の連なり Series Of Dreams

夢の連なり Series Of Dreams

Now&Here#04 (2006年12月記)

1980年代中盤の日本:
時代が加速し始めていた。
ぼくは十代後半 学生の頃、
身の回りにはモノがあふれ、
永遠なる希望が見せかけの
輝きを放ち、時間がぼくの味方の
ように思えて好き勝手に自分の
ふがいなさに目をつぶりながら
「今に見ていろよ!」と粋がっていた。

ぼく自身の生活も物理的に
変化し始めていた。
移動の手段が自転車から
原付バイクへ、

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荒地の何処かで逢いましょう。

荒地の何処かで逢いましょう。

Now&Here#05 (2007年6月記)

ぼくは目まぐるしく過ぎてゆく自分の人生という
毎日の中で生きてゆく理由をかみ砕き、
そして現実を現実のまま背負ったり、
または誤解を重ねて痛い想いをしながらも歩き続ける。

かけがえのない輝く瞬間。
身動きのとれない真っ暗闇の絶望。
それらの間を行ったり来たりしながら,
かろうじて運良く息をしている自分。

年を経るごとに自分の身の丈がわかってくる。

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俺たちは流れ星

俺たちは流れ星

Now&Here#06 (2008年8月記)

どうにかこうにかここにたどり着いた。
こうして偶然にここで息をしていられることを
幸運と思わざるを得ない。

見まわしてみると合理的で効率的で感情的で
打算的で選択不能なありあまる程の幸福感と過剰な憎しみ。

世界がいびつさにきしみ、もがき苦しむ。

君はその足をちょっとでも踏み外してしまうものなら、
もしくは踏み出したなら瞬時に君はぼく、
あなた

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永遠とあるこの迷宮

永遠とあるこの迷宮

Now&Here#07 (2009年8月記)

それはまるで、果てしなく続くフリーウェイを
爆走するジェットマシーンに乗っているかのようだった。

気まぐれに襲いかかるスコール、
めまいをもようすかのような曲がりくねった道。
晴れ渡る夜空に見たことのない宝石のように輝く
数える気にもならないほどの星。

手加減はいらない。
しょっぱなからフルスロットルで、
爆音を鳴らして駆け抜ける。

そのマシ

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