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パン職人の修造 56話〜100話 江川と修造シリーズ

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パン職人の修造 江川と修造シリーズです。 長い長いお話なので1〜55話までで一旦区切ってこちらは56話からになります。 お話の内容 口数は少ないがパンにかける情熱は人一倍の田所修… もっと読む
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記事一覧

パン職人の修造100 江川と修造シリーズ some future

パン職人の修造100 江川と修造シリーズ some future

「親方、その事なんですが。俺と江川は店作りをするつもりです。でも俺、その後田舎に帰って一人で工房に籠るつもりです。それで江川には今までの感謝を込めて俺からのプレゼントを徐々に持たせようと思うんです」

「なるほどね。お前は本当にギブアンドテイクの男だよ。お前の思う通りにやってみろよ」

「はい」

「しばらくはまだ準備ができるまではうちにいるんだろ?」

「はい、すみません、勝手ばかりで。よろしく

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あけましておめでとうございます2023

あけましておめでとうございます2023

新年あけましておめでとうございます。
noteに投稿を始めたのが2022年の3月
やっと色々慣れてきた所です。

パン職人の修造ももうすぐ100話
そろそろマガジンも3段目に突入。

今後ともどうぞよろしくお願い致します。

皆様に良い事いっぱいあります様に。

マガジン1〜55話はこちら

マガジン56話からはこちら

パン職人の修造97 江川と修造シリーズ dough is alive

パン職人の修造97 江川と修造シリーズ dough is alive

仕事終わり。

風花と杉本は一緒に帰っていた。

「ねぇ、藤岡さんって引っ越したんでしょう?奥さんに聞いたら1人暮らしって言ってたわ」

「そうなの?知らなかった」

「毎日一緒に仕事してるのになんでよ」

「だって向こうも何も言わないし、誰も何も聞かないし」

「プライベートに首を突っ込まないって事なのかしら?」

「そうかなー」

「あっ!あれ見て!」
急に風花は小声で杉本に言った。本屋から出

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パン職人の修造96 江川と修造シリーズ dough is alive

パン職人の修造96 江川と修造シリーズ dough is alive

「板割りか、、」

道着の男達が来て、板を持って立った。

それでは順に割って頂きましょう!1枚目!まずはジェイソン牧さんから」

ジェイソンは突きでパン!といい音をさせて板を割った。そして修造を見た。

え?何今の視線。。と思いながら修造も板を割った。

何のことはない、修造もチラッとジェイソンを見た。
なんだよ?向こうも見ている。

次に4人の道着の男達がそれぞれ1枚ずつの板を持って立った。

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パン職人の修造95 江川と修造シリーズ   dough is alive

パン職人の修造95 江川と修造シリーズ dough is alive

「さて、では3人に食べて貰いましょう」三人の前にパンが並べられた。

「見た事ないわあ。色味が綺麗ですね」

「菊のイメージが強く出ていますね、シェフ」

「はい、自国のイメージを出す為に菊の花びらの形を考えるのに苦労しましたが、なるべく細かくカットする事で実現できました」

「テクニックなんですね」

「パリパリだぁ〜」

「チェリーの風味がしますね。初めて食べたなあ。美味しいです」

「ありが

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パン職人の修造94 江川と修造シリーズ the dough is alive

パン職人の修造94 江川と修造シリーズ the dough is alive

フランスから帰ってきて何日か経った。



パンロンドの奥さんは手回しよく『世界大会優勝!田所修造・江川卓也』ののぼりを作って店先に付けていた。

修造と江川はパンロンドの出窓のところに世界大会で作ったパンデコレを飾っている最中だった。

「やっぱこの選考会の時のパンデコレは退けるよ。太陽の反射が当たってたし劣化してる。付け根がグラグラしてるし」

「ですね、崩れてきそう、僕のは小さいからまだい

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パン職人の修造93 江川と修造シリーズ Emergence of butterfly

パン職人の修造93 江川と修造シリーズ Emergence of butterfly

福咏は頭をガックリと下げた。 

「すみませんでした。関係ない由梨ちゃんにもすまない事をした」

「花嶋さん、本当に移転するんですか?」

「そうですね藤岡さん。まだ計画中なのですが、どこかいい場所があったら」

「花嶋さん、福咏が、私達が移転します。この町の人達には謝罪広告を出します」

そこに由梨が口を開いた「お父さん、お母さん、私達がこの町から出ましょう。藤岡さんも言ってくれたわ。この町にい

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パン職人の修造92 江川と修造シリーズ Emergence of butterfly

パン職人の修造92 江川と修造シリーズ Emergence of butterfly

「まだやる事がある」

「えっ」

藤岡は花装の店の前で由梨に言った。

「お父さんとお母さんに今までの事を全て正直に言うんだ」

「でも」

「さっき福咏にあんなに強く言ったんだからもう大丈夫。自分が辛かった事や今の自分の気持ちもちゃんと言えるよ」



由梨は藤岡の目を見てその気持ちをまた自分の中に取り込んだ。心の中に宿った炎が大きくなって燃えている。



由梨は花裝の店の中にいた父親と

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パン職人の修造91 江川と修造シリーズ Emergence of butterfly

パン職人の修造91 江川と修造シリーズ Emergence of butterfly

さっきの川縁に戻って座る。

藤岡はパン屋で買ってバックパックの上にフワッと入れて置いたパンを出した。

「良かった、潰れてないよ」と言ってパンを半分に割って渡した。

「腹ごしらえしとこう。元気が出るよ」

「ありがとうございます。これ、ベッカライウンタービルクのですよね?母がよく買って来ています」

由梨は半分に割った※ヘルンヒェンを美味しそうに食べた。

昼前は落ち込んでいたけど、美味しいパ

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パン職人の修造90 江川と修造シリーズ Emergence of butterfly

パン職人の修造90 江川と修造シリーズ Emergence of butterfly

「その人は福咏という着物屋の店主です。元々は父と同じ職場で働いていたらしくて、父が店を開くとその人もうちに来て働いていたらしいんです」

「ふーん」

「なのに独立してうちの近くに開店したそうなんです」

「なんでかな ? 商圏がかぶると自分も損するのに。仲が悪かったの?」

「それは分かりません」

藤岡は、この子は両親との意思の疎通が上手くいってないんだなと思って何かアドバイスをしようと考えた

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パン職人の修造89 江川と修造シリーズ Emergence of butterfly

パン職人の修造89 江川と修造シリーズ Emergence of butterfly

東南駅の西にある東南商店街で一際賑わうパン屋のパンロンドでは、柚木親方と奥さん、藤岡恭介、杉本龍樹、そしてたまにしか出てこないが田所修造の先輩の、佐久山浩太と広巻悠二が『修造と江川の世界大会一位おめでとうパーティー』を計画していた。



「ここでやりますか?」
「座れるとこがいいかな」
「近くの店でいいところある?」
「いつもの居酒屋は?」
「パーティーと言うより飲み会だな」
などなど

親方

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パン職人の修造88 江川と修造シリーズ Awards ceremony

パン職人の修造88 江川と修造シリーズ Awards ceremony

江川は折に触れエーベルトの事を聞いていた。

大恩人のエーベルトと修造は向き合ってドイツ語で話していて、何を言ってるのかはわからない。きっとこの大会に出ると聞いて会いに来てくれたんだろう。

しばらくしてリツコリツコと言ってエーベルトが修造をからかってるのがなんとなく分かる。

おそらく「あの時は奥さんのリツコの事ばかり言ってたな、ワッハッハ」みたいな事なんだろう。

「わしも鼻が高いよ」とわから

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パン職人の修造87 江川と修造シリーズ Awards ceremony

パン職人の修造87 江川と修造シリーズ Awards ceremony

この作品は全てフィクションです。実在の団体や人物とは関係ありません。

パン職人の修造 江川と修造シリーズ Awards ceremony



審査員のパンの試食が終わった。

選手たちは控え室に戻って休憩する様に言われる。

修造は椅子にどかっと座って机に臥せながら、工程に反省点があるか考えていた。

そして顔を上げて言った。

「江川」

「はいなんですか」

「全部の工程でお前の世話にな

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パン職人の修造86 江川と修造シリーズ stairway to glory

パン職人の修造86 江川と修造シリーズ stairway to glory

成形を済ませ、発酵した生地が焼きあがって行くと審査員達が厳かにテーブルに着く、

各国の選手が作るバゲット、ブリオッシュ、クロワッサンの審査が始まった。

バターの効いたブリオッシュは親方の言うところの『ぶちかましスペシャル』
生地の一本にラズベリー生地とマンゴーの生地を使ったカラフルな編み込みパンを作った。

クロワッサンはブーランジェリータカユキの那須田に教えて貰った月形のパリッとしたものを。

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