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国際結婚note

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記事一覧

桃屋のアレがアメリカ人の夫を魅了しすぎている件

桃屋のアレがアメリカ人の夫を魅了しすぎている件

「困ったことになったよ」

キッチンで食事の後片付けをしていたときに、夫が真顔でわたしに語りかけてきました。

声が深刻です。一体なにごとかと、彼の顔を見つめながら、その次の言葉を待ちました。

「僕の大好きな、赤いウマミのやつがもう残り1個しかないよ」

……はい?

わたしは、真顔のまま数秒待ちました。夫は、ニヤリと笑いました。

夫が言っているのは、日本が誇る旨味食品、食べるラー油のことです

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アメリカ人の夫に、もっとフォーマルな日本語を話してくれといわれた話

アメリカ人の夫に、もっとフォーマルな日本語を話してくれといわれた話

日曜の夕方、まだ明るいうちから、夫と二人で夕飯の支度をしていました。わたしたちは、時間があるときはよく一緒にごはんを作ります。

今日は、夫がメインシェフで、わたしがスーシェフ(シェフの右腕)。

夫は、スーパーで買ってきたサーモンを、たっぷりのハーブとともにフライパンでソテーにするところでした。

わたしは、シェフの指示どおりに、ブロッコリーを切って、副菜の準備を整えていました。それから、米を炊

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わたしと夫の常識が違う

わたしと夫の常識が違う

常識の境界線が、いかにあいまいなものか。

先日書いたこの記事にいただいたコメントを読みながら、そのことをひしひしと感じました。

この記事の中で、わたしが疑問を持ったのは、「飲食店のテーブルに日傘を置いてはならない」というのは、果たして常識なのかということ。

ある日、ふらっと入った蕎麦屋の大将に、そのことで怒られたんです。「そんなん常識や!」と言って。

それについて、みなさんの反応もいろいろ

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大切な人をベルサイユ宮殿へのプチ旅行に連れていく世界一簡単な方法

大切な人をベルサイユ宮殿へのプチ旅行に連れていく世界一簡単な方法

わたしには、グレープフルーツ一つで、夫をベルサイユ宮殿へのプチ旅行に連れていくことができるという特技があります。嘘のように聞こえるかもしれませんが、本当です。

突然ですが、みなさんは、グレープフルーツをどうやって食べていますか。

わたしが子どもの頃は、こんな感じでざくざく切って出されていました。かぶりついて食べる、スイカスタイルです。

これは切って出すのが簡単でいいのですが、食べるときに手が

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ふつつか者の概念を捨てた日

ふつつか者の概念を捨てた日

わたしの人生では、大事な日はいつも雨が降ります。降らないときももちろんありますが、雨が降って「やっぱり雨だ」と思うことがよくあります。

夫にプロポーズされた日も、雨が降っていました。六本木ヒルズの階段でした。プロポーズするなら雨の日にしてね、なんて申し合わせたわけでは、もちろんありません。結果として雨が降っていました。二人で傘をさして歩いている途中の、階段の踊り場でした。

書きながら気づいたの

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国際結婚のリアルな日常【2】

国際結婚のリアルな日常【2】

国際結婚は、毎日が異文化交流ー。

思った以上に読んでいただけたこの記事。うちも同じだよ!とか、うちはこうだよ!などなど、多くの方にフィードバックをいただき、書いた後も楽しませていただきました。ありがとうございます!

国際結婚ネタは、わたしの日常に転がっているので、まだまだあります。今日は続編です。早速いきましょう。

甘い呼び方「今日もキレイだよ、ハニー。」

旦那さんが、毎日のように奥さんに

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国際結婚のリアルな日常

国際結婚のリアルな日常

わたしの夫はアメリカ人です。

わたしはアメリカ人としか結婚したことがないので、わたしにとっては今の生活が普通です。でも、日本の友達と話していると、驚かれたり、珍しがられたりすることがいくつかあります。日本基準に照らすと普通ではないんだなと気付きます。

今日はそんな国際結婚の日常を晒します。

朝ごはん朝ごはんの支度は、夫の役割です。わたしは子どもたちのお弁当を準備する係です。

ちなみに、お弁

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海を渡ってきたわたしを、家族と呼んでくれた人

海を渡ってきたわたしを、家族と呼んでくれた人

夫の携帯が鳴って、私は胸がドキンとした。

夫はその電話に出ながら、私と子どもたちから離れて歩き出した。私たちは、ホテルの近くに見つけた日本庭園を散策しているところだった。歩いていく夫の後ろ姿を見つめながら、私は今回が「その連絡」に違いないと予感した。何も知らずに、好奇心に任せてあちこち走り回る子どもたちを横目で見守りながら、夫の後ろ姿を目で追った。

短い通話の後に、夫が私を振り返り、「少し時間

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日本語でまったく手加減せずに話していると、ときどき夫がフリーズする

日本語でまったく手加減せずに話していると、ときどき夫がフリーズする

私の夫はアメリカ人である。

夫婦間の会話はほとんど英語なのだが、私からは日本語で話すこともよくある。ぱっと頭に思いついたことを瞬時に言いたいときや、気の抜けた受け答えをしているときが多い。話の最初の一文とか、会話のキャッチボールをしているときの短文である。夫は、かつて日本語を勉強し、日本に住んでいた時期もあるので、日常会話でこの程度の長さなら、ほぼ聞き返すことなく理解してくれる。

夫の日本語へ

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結婚した日のこと

結婚した日のこと

私は、アメリカ人の夫と結婚し、アメリカに住んでいる。

結婚を機に、アメリカに移り住んだ。当初は、まだ日本に仕事を残してきていたけれど、いまはその仕事も辞めた。たぶんアメリカに骨を埋めるんだろうなと思っている。

結婚って不思議なものだ。それまでに考えていた人生設計を全部ひっくり返して、白紙の上に全く新しい物語を描かせるほどの衝動を持っている。

結婚した日は、間違いなく、私の人生の後半戦を決定づ

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夫がパソコンを買ってきた

夫がパソコンを買ってきた

唐突に、夫がパソコンを買ってきた。

今朝、「ちょっと出掛けてくる。」と言って出ていったので、てっきりいつものようにジムに行ったものと思っていた。でも、暫く帰ってこないからどうしたのかなと思っていたら、電器屋へ行っていたのだという。

「これ、君にだよ。開けてごらん。」

「え、私に?えっと、今日は誕生日でもないし、記念日でもないし、クリスマスでもないし・・・、なんで?」

箱を開けると、ノートパ

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国際結婚した私が思う、語学力より大切なこと

国際結婚した私が思う、語学力より大切なこと

私はアメリカ人の夫と結婚してアメリカに住んでいる。思えば太平洋を渡り、遠いところまで来たものだ。

国際結婚や外国人との恋愛にもともと憧れがあったかというと、答えは否で、むしろ否定的だった。言葉や文化、育ってきた環境という人間関係を構築する上での土台になる部分は、できるだけ似通っている方が良い、というのが持論だった。

どうしてそう思ったかというと、20歳の頃にさかのぼる。当時、私には韓国人のボー

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5:2のバランスで保たれる国際結婚家庭の食卓

5:2のバランスで保たれる国際結婚家庭の食卓

私は、アメリカ人の夫と国際結婚をしてアメリカに住んでいる。結婚とほぼ同時にアメリカに移り住み、約5年が経つ。

時々、日本にいる友人との会話の中で、「日頃どんなものを食べてるの?」と聞かれることがある。国際結婚をして海外に住んでいる家庭の食卓がどのようなものなのかなんて、実際に身近にこういう境遇の人がいないと想像することもないだろう。

アメリカの食事といえば、チーズバーガーやステーキといった健康

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アメリカLabor Day、夫の一言にじんときた話

アメリカLabor Day、夫の一言にじんときた話

アメリカでは、今日9月7日はLabor Dayで祝日。日本でいう勤労感謝の日といったところだ(Labor Dayは毎年9月の第一月曜日)。

この週末は苺のショートケーキを作ろうと数日前から考えていた。まあただケーキが食べたかっただけでもあるが、Labor Dayにちなんで、普段夫が家族のために仕事をしていることへの感謝の気持ちとして、子供たちと一緒にケーキを作ろうと考えたのだ。お誕生日をお祝いす

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