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【映画】 THE GOLEM ザ・ゴーレム

THE GOLEM

あらすじ
17世紀中期。疫病によって打撃を受け、侵略者の脅威にさらされるユダヤ系コミュニティに暮らすハンナは、カバラの秘術を使って泥人形に命を与えた“ゴーレム”を生み出す。少年のような外見の“ゴーレム”にハンナは強い結びつきを感じるようになるが、実は彼女の想像をはるかに超えた邪悪で危険な怪物だった! ユダヤ教において最凶にして最恐のクリーチャー伝説を、格調高い歴史劇として描き出したイスラエル産ホラー。
Amazonより引用

2018年のイスラエル映画。
ユダヤ教のゴーレム(גולם)‎を題材とした本作『THE GOLEM』。
ある日、人里離れた静かに暮らす村で結婚式を催しているところに疫病を患った娘を抱えた集団がやってくるところから物語は始まる。

疫病を患った娘を抱えた集団は、
「我々の民が蠅のように死んでいく。なのに、お前らはお祭り騒ぎか。
あの娘は俺の長女だ。お前らは、正々堂々と戦えない。だから鼠のように異教徒を殺す。劣悪な魔術で俺たちを呪うとは。」
と問うと、
村人の長は、
「その子の病と我々は何の関係もない。ここが無事なのは人里離れた村だからだ」
と答える。

まさに“The grass is always greener on the other side of the fence.”
隣の芝生が青く見える如く、村の長が答えるように伝染病と村の平穏は関係がない。人里離れた村であるが故に伝染病が媒介していないだけである。

だが、しかし、自身が不幸だと思い込んでいる者にとって、他者の幸福を受け入れることは困難なことであり、ましてや、自身の不幸を他者にも伝播させようと画策する。例え不幸の連鎖が達成したとしても、誰一人幸せにはなれないというのに。

己の不幸を他者のせいにすることなく、自分自身で考え皆の幸せを願い行動する主人公。だが、その“皆の幸せ”とは...。

当時の時代背景や風習なども含めて中々興味深い作品だった。


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