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インタビュアー蒲田健の収録後記

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収録後に感じたこと考えたことを語ります!
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#学問ノススメ

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生物学者の更科功さんにダイヤモンド社刊『若い読者に贈る美しい生物学講義感動する生命のはなし』を基に伺いました。

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フォトジャーナリストの安田菜津紀さんにポプラ社『故郷の味は海を越えて「難民」として日本に生きる』を基に伺いました。

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集英社新書『悪の脳科学 「笑ゥせぇるすまん」喪黒福造に学ぶ「人のココロの操り方」』を基に伺いました。今回の聞き手は、華恵です。

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アニメーション映画監督の片渕須直さんに「この世界の さらにいくつもの 片隅に」を基に伺いました。

蒲田健の収録後記:春名風花さん

蒲田健の収録後記:春名風花さん

魔法の言葉 “自分 すごい!”

春名風花さんの最新刊「いじめているきみへ」

いじめる存在がいるからいじめられる存在が現れる。したがって対症療法ではなく

根治療法を考えるのであれば、大元であるいじめる存在に語りかける必要がある。

その思いをもって6年前、当時小学生だった春名さんは「いじめるきみ」へ

呼びかけた。

いじめの善悪を問われれば、ほとんど全ての人は悪と答えるであろう。

しかしい

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蒲田健の収録後記:羽賀翔一さん

80年経っても変わらぬ普遍

羽賀翔一さんの最新刊「漫画 君たちはどう生きるか」

1937年に出版された吉野源三郎の名著「君たちはどう生きるか」。

軍靴の音が不気味に響くようになっていた時代、人々が周りの顔色を窺い、

モノを言うのにも躊躇するような風潮の中、リベラル雑誌「世界」の

初代編集長でもあった吉野はそれに一石を投じようとする。

しかし正攻法でいくと検閲に引っ掛かり、世に出ることも

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蒲田健の収録後記:塩田武士さん

最後は“大泉洋”に騙される。

塩田武士さんの最新刊「騙し絵の牙」

今回の舞台は塩田さんが当事者中の当事者である出版業界。

そして主人公は稀代のマルチタレントを最初から想定した、あてがき。

様々な曲者が暗躍する業界内を巧みに軽やかに立ち回る

雑誌編集長・速水輝也=大泉洋。大泉の口調や言い回し、

ものまねレパートリーまでを徹底的にリサーチしたうえで作り上げた人物像は、

活字ながら本人の声

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蒲田健の収録後記:いわいとしおさん

今回は、生き物でないものが擬人化されている。

いわいとしおさんの絵本「そらの100かいだてのいえ」

大人気絵本「100かいだてのいえ」シリーズ。地上、地下、海ときて

第4弾の舞台は“そら”。当初はシリーズ化するつもりは毛頭なかったという。

しかし全身全霊をこめて出来上がるとすぐに読者から「次は?」という声が

あがり、しかも多くの場合それが「次は“○○の100かいだてのいえ”が

いい!」

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蒲田健の収録後記:はあちゅうさん

ネット時代の作家を目指す

はあちゅうさんの最新刊「通りすがりのあなた」

SNS、ブログなどで積極的な発信を続けるはあちゅうさん。そんな彼女の

念願だったのは、純文学作品を書くこと。その念願が初めて叶った

今回の短編集。

友人、恋人、仲間、知人・・・。人間関係を表す一般名詞は

様々に存在するものの、リアルな関係の多くは、それらの一語では

片づけられない個別対応のグラデーションの中にある

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蒲田健の収録後記:西原理恵子さん

自由ってね、有料なんですよ。

西原理恵子さんの最新刊「女の子が生きていくときに、

覚えていてほしいこと」

ロングセラー「毎日かあさん」が最終巻を迎え、二人のお子さんも

手を離れることになってきたサイバラさん。母を卒業=卒母となるにあたり、

母として、そして女として歩んできた来し方を振り返り、

これから大人になっていくであろう女の子たちのために、

この時代を自立的に生き抜く知恵を記した

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蒲田健の収録後記:椎名誠さん

家族が全員そろって笑いながら一緒にご飯を食べるという情景は、

人生の中でもかなり上等で至福の時間

椎名誠さんの最新刊「家族のあしあと」

大ベストセラーとなった私小説「岳物語」。少年だった岳くんはやがて

大人になり結婚し子供が生まれる。物語はシーナさんにとっての

その孫世代に舞台を移し語り継がれてきた。

いわば「岳物語」“紀元後”のお話。

あるときふとしたきっかけでシーナさんは思い至る

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蒲田健の収録後記:中島京子さん

温かいユーモアに包まれ、思わず涙があふれる

中島京子さんの最新刊「ゴースト」

本の帯には冒頭のコメントを上の句として、

「7つの短編が収められた幽霊連作集」と続く。

タイトルは「ゴースト」。しかし、世にも恐ろしき怪談集、ではない。

ゴースト=過去、と読み替えるとその本質が見やすくなるかもしれない。

かつて存在していた、もの・こと・ひと。それらは今を生きる存在が

知ろうとしなければ中々

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蒲田健の収録後記:武田砂鉄さん

文化はコンプレックスから生まれる

武田砂鉄さんの最新刊「コンプレックス文化論」

劣等感、という訳語が与えられ、一般的には矯正すべきもの、

克服すべきものという印象が強い「コンプレックス」。

「背が低い」「ハゲ」といった直球系のものから「実家ぐらし」

「親が金持ち」といった変化球系のものまで実に様々な事柄が

コンプレックスになりうると武田さんは説く。

その上で、コンプレックスは解消しな

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