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クソつまらないと言われて
「今度の舞台、あんた来なくていいよ」
「え、なんで?」
「クソつまらないから申し訳なくて来てほしくないみたい。来なくていいって言われた」
「なにそれ。逆に気になっちゃう」
定期的に観に行ってる役者さんの今度の舞台。
「クソつまらない」と役者本人に言わせるほど、クソつまらないらしい。
「あんた天邪鬼だからなー。価値観は人それぞれだから、俺は一回は観に行こうと思うけど、あんたは来なくていい
一回のライブでいくらかかるのか
「またチャラ男見てんのか」
「今日はチャラじゃない人見てんの」
夕食のときにいつもテレビでYouTubeを再生する。
わたしの推しのギタリストが出てるフェスの動画だ。
「この女性アーティスト、いつも出てるのにいつもバンドサポートつけないんだよね」
わたしの推しのギタリストが出てるフェスは、月に1回あり、10組から15組のアーティストが出演する。
サポートメンバーは固定で、わたしの推しはギタ
自分のことは自分でやる人ほど冷たい
外を歩いていたら、コンビニの前の道に、お婆さんが座っていた。
お尻をついて、足を横に折り曲げるような形で。
そばにはお婆さんが持っていたと思われる手提げカバンが、投げ出されるように落ちていた。
お昼を過ぎたあたりの時間で、暑かった。
座っているアスファルトの地面も、おそらく熱くなっているだろう。
「なんでこんな暑いところに座っているのだろう。もしかしたらちょっと頭のおかしい人なのかな。関わらな
才能を開花させられる人
「おまえ、自分のこと全然喋らないよな」
「え」
「普通の女はもっと自分の話をするんだよ。今日あったこととか、楽しかったこととか、こっちが聞いてもいないのにベラベラと」
「聞きたい? そう言う話」
「いや、聞きたくない」
「じゃあいいじゃん」
20歳のときに35歳の男と付き合っていて、そいつに言われた言葉をふと思い出す。
20歳のわたしにとって、35歳なんてすごくおじさんで、肌にハリが
お金の価値は変わらなくても
7月4日 午前11時30分。
「わ! 新札なんですね!」
よく行く飲食店で少し早い昼食をとっていると、レジの方から声がした。
「そうなんですー!」
レジには学生バイトと思われる若い女性の店員さんと、今まさに会計が終わってお釣りを受け取った50代くらいの女性客。
「今日から新札になったみたいです!」
張り切ってニコニコしながら言う店員さん。
お釣りを受け取った女性客も、ニコニコしている。
どんなに好きでも嫌いな部分はある
洗濯物を畳みながら、ひっくり返った靴下を直す。
ひっくり返ったTシャツも、ひっくり返ったパンツも直す。
今はもう当たり前になったので、イライラすることもない。
好きな人の全てを好きになるわけではない。嫌いなところがあっても、「まぁ、そんなこともあるか」と受け入れる。
結婚してる人としてない人で、この差は結構大きいように思う。
結婚当初はよくイライラしていた。
「またひっくり返ってるんだけ