マガジンのカバー画像

考察思案

9
私が普段考えていることを語ります
運営しているクリエイター

記事一覧

EOS5D

EOS5D

EOS5D 2005年9月発売
Canonとしてハイアマチュア向け初のフルサイズデジタル機。欠点はミラー落ち。
私の父は私が産まれる前にこの機材を定価購入し、ライカRマウントのレンズをつけては私の幼少期を記録していた。そして、私がカメラにハマり初めた14歳の春、16歳になった5Dは私の専用カメラになった。ファインダーAFライトは一部が切れ、AF補助光は死亡済み、重くてライブビューも使えない、120

もっとみる
記録写真を撮るということ

記録写真を撮るということ

写真界隈の人々には、「ルールにばかりこだわって芸術を見失った界隈はいつか打倒される」と言って、飛行機や鉄道の記録写真に熱を燃やす人々をバカにするような発言をする人もいる。しかしその人々もまた、「芸術」という括りに縛られているに過ぎないのかもしれない。私はスナップ写真を始めるまで、趣味は鉄道一筋で13年ぐらいはやっていたと思う。そして今でもたまに鉄道撮影に行く。最近は風景を絡めるのも好きになったので

もっとみる
気分屋

気分屋

久しぶりに文章を書く気力が湧いてきて、今この文章に手をつけている。この前まであんなに更新していたnoteだったが、突然書く気がなくなっていた。そして私は気づけば写真への思考を一時的に閉ざしていた。理由は環境の変化だろうか。ついに高校2年になって、中学から4年間居た部活も最後の半年になった。そろそろ受験勉強をしなければいけないという重圧と、部活を両立させて、素晴らしい部活を後輩たちに残して、託してい

もっとみる
「撮れる」ことと「よく撮れる」こと

「撮れる」ことと「よく撮れる」こと

「撮れる」
カメラがあれば写真を撮れる。でも、写真を深める人達はその描写にこだわる。そのためにレンズを買ったりカメラを買い換えたりする。描写を極めたければ単焦点を買ったり、焦点距離を伸ばすために大砲みたいなレンズを買ったり、逆に空気感を求めて使いにくい癖の強いレンズを買ったりする。
冬休みに台湾と福島に出かけた、この冬休みに意外と活躍したのは中古1000円で買ってきたAF Nikkor28-85m

もっとみる
鑑賞の成長

鑑賞の成長

無気力、新年早々の世の乱れに狼狽し、何も無く、何も出来ずに1日を過ごし、何も思いつかないので少しでも有意義に過ごそうと思ってとりあえず写真でも見ることにした。やってきたのは東京都写真美術館、去年星野道夫展を見て以来約1年ぶりの来訪である。

今回は「即興 ホンマタカシ」と「プリピクテ Hunan」を鑑賞した。前回の鑑賞の際はまだ構図ぐらいしか語ることが出来なかったので鑑賞の切り口はそこにあったと思

もっとみる
謙遜の坂道に乗って

謙遜の坂道に乗って

冬休み、学校の講習も終わり、あとは遠征三昧なんて思って、休み明けのテストなんて忘れて布団に寝転がり、「ああ今日は何時から塾だっけか」とか思いながら世にいう無駄な時間を満喫した。
夜になってまた無駄な時間を過ごしたことに後悔する。とりあえずインスタのストーリーでも更新しとこう。
ふと、LINEのとある友人とのトーク画面を見ていた。その人は私がスナップを撮り始めるきっかけになった大切な友人であり、よく

もっとみる
空気感と解像感

空気感と解像感

古の写真集を見たり、有名な写真家のフィルム写真をみていると思うことがある。なんでこんなに解像度が低いのに解像していないはずのものが見えるかのように、表現に含まれているエッセンスを感じ取れるのだろうかと。

思うに、人間は知らぬ間に視界の中にある自分で見えないものを補正していて、それはもちろん見るものの経験や性質的に個人差を産む、そして見るものにとって都合のいい像として最終的に吸収され、そこから作品

もっとみる
思考・判断・表現

思考・判断・表現

この言葉はよく学生に嫌われる(かくいう私も嫌いな)言葉なわけだが、学習という言葉の意を突いているのかもしれない。どんな時だってこの3プロセスで理論を覚えることができると言えよう。と言われても面倒だからやらないというのが人間の性である。実際ここまで文章を書く間にこの先の文章から何を思考し判断して表現しようかと、考えることもなくだらだらと主張だけ述べているわけだ。長ったらしく意味わからないことをほざい

もっとみる
芸術表現における写真とは

芸術表現における写真とは

レンズ沼にハマった、それは始まりに過ぎなかった。スナップに引き込まれ始めて1年がすぎた頃、北村写真機店のジャンクコーナーで拾ったAi-S Nikkor50mm f/1.8は私の視界に革命を起こした。写真は芸術である、そう気付かされたのだった。写真の表現者はクリエイターではない、アーティストであろう。「芸術表現における写真とは」そんな有限ならざる思考が少しづつ、姿を現してきたのだった。あれから1年半

もっとみる