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コピーバンドの美学について考えた
ある芝居を観た帰り、不意に思い立ってザ・バッドボーイズの『MEET THE BAD BOYS』を愛車のカーステレオからBluetooth経由で爆音リスニングした。
ザ・バッドボーイズは、のちにオフコースに加入する清水仁が【ポール・マッカートニー役】で在籍した〈ビートルズのコピーバンド〉である。
え?コピー?カバーじゃないの?
違うのである。ジャケットをご覧頂きたい。
ビートルズのセカンドア
劇作家/演出家への手紙 演劇≒権力試論 『人形の家』を読みなおせ
打ちひしがれている。
正直、まだこんなことをしているのか、と嘆息するしかない。
一晩眠れない時間を過ごした。うんざりしているのも事実だ。だけど、黙っているわけにはいかないと思い直し、こうして思いを綴ることにした。
https://note.com/saika_0702/n/ndccf29034690
大内彩加さんのこのnoteを目にしたのは2022年12月15日19時30分前後のことだ。Twi
演劇/微熱少年vol.3『「小医癒病」中医癒人大医癒世』をめぐって④
記憶と再生
忘れられない出会いがある。
その人との出会いは1992年6月6日だ。明確にに日付まで記憶している。土曜日の夜、池袋の裏通りの方にある古いビルの会議室だった。
都市社会学の研究者である渡戸一郎先生が世話人をつとめる勉強会に参加させていただいた。「外国人」つまり異なる言語や文化背景を持ち、国籍の異なる人たちとの社会共生について考えるというテーマだった。
豊島区で外国人留学生を受け入
引用とオマージュの連環 演劇/微熱少年 vol.2 『料理昇降機/the dumb waiter』について その5
『料理昇降機/the dumb waiter』はお陰様で全席予約完売、近隣市町要人や演劇関係者、美術関係者らを含む多くの方にご覧頂き「笑劇」と「困惑」の内に幕を下ろした。ご来場のお客様や応援してくださった方々、そして惜しみない協力をしてくれた館林美術館の皆さんとキャスト・スタッフに心から感謝をしている。
演劇という限られた時間空間で観るその一回性の構造に相応しくないくらい情報量の多い作品であった
銃と毒薬 演劇/微熱少年 vol.2 『料理昇降機/the dumb waiter』について その4
人は無意識のうちに「チカラ」の魔力に囚われる。
『料理昇降機/the dumb waiter』では暴力や権威といった「チカラ」が人を支配する様が描かれる。もちろんそれが主題ではないし、それだけの作品ではない。しかし、その「チカラ」に絡め取られ翻弄される二人の殺し屋を、原題であるThe Dumb Waiterのダブルミーニングが嘲笑うように、その「チカラ」の矛先はすべての人間に向けられているのだと
中野弥生町 plan-B で考えていた日 演劇/微熱少年 vol.2 『料理昇降機/the dumb waiter』について その3
『ダム・ウェイター』に関わるのは初めてではない。
たしか1997年の暮れかそのあたりだと記憶しているのだが、なんせ自分の記憶が定かでないしWikipediaにも書いてない(笑)資料を漁れば出て来ると思うんだけど、まぁ現時点では1997年の晩秋から初冬あたりとしておく。
「イッキさん」という友人が演出・出演した『ダム・ウェイター』に音楽音響で参加したことがある。彼は私が演劇に関わり始めた作品で舞
小林信彦『ビートルズの優しい夜』 演劇/微熱少年 vol.2 『料理昇降機/the dumb waiter』について その2
まだ家庭用ビデオカメラが普及するちょっと前、具体的には1983年なんだけど、私は友だちを集めて8ミリフィルムで映画を撮っていた。中学校一年生。ジャッキー・チェンのカンフー・アクション映画が人気があり、ブルース・リーの没後10年に合わせたリバイバルブームがあって、剣道や柔道をやっていたことも相俟って、香港のアクション映画みたいな安っぽい自主製作映画(というにもさらに安っぽい映画)を作っていた。
同
館林美術館のこと 演劇/微熱少年 vol.2 『料理昇降機/the dumb waiter』について その1
ワタクシが太田市に居を構え引っ越してきたのは2009年春。パートナーの出身地という以外に取り立てて縁故も土地勘も無い場所。新しい土地との出会いはワクワクするもので、時間の隙間隙間に周辺を散策していたとき、白鳥の飛来で有名な湖沼近くに素敵な建物を見つけた。それが館林美術館だった。
山間地出身のワタクシは、なかなかファインアートに触れる機会を持てなかったが、大学進学を目指して都内予備校に通い始めた際