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日本のサポーター論の入口

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サポーターとは誰で何をしている人たちなのか。日本固有の文化とサッカーが融合して生まれたサポーターカルチャーを文章化した。日本のサポーター論の入口を紹介する。
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2019年4月の記事一覧

サポーターはなぜ旅立つのか?アウェイ遠征の2日間は、どれだけ濃厚なのか?

サポーターはなぜ旅立つのか?アウェイ遠征の2日間は、どれだけ濃厚なのか?

Jリーグサポーターの一年間は常に忙しい。ホームゲームはもちろん、遠く全国のアウェイゲームにも駆けつけるからだ。だが、野球と違い、サッカーでは勝利できる可能性は低い。それでも、サポーターは、なぜ、全国各地に向けて旅立つのだろう。

ホームゲーム終了のホイッスルは、次のアウェイ遠征へのキックオフの笛である。「じゃあ、また来週!」「札幌で!」
そういう別れの挨拶が日常茶飯事。その時点で、サポーターの多く

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2007年8月5日10時キックオフ。女子サッカー決勝戦。熱射病は選手を襲った。そして五輪。

2007年8月5日10時キックオフ。女子サッカー決勝戦。熱射病は選手を襲った。そして五輪。

思い出深い1枚の写真だ。場所はヤマハスタジアム。2007年8月5日12:20頃だろう。私は全日本高校女子サッカー選手権大会 決勝戦でフェアプレイ賞のプレゼンターを務めた。表彰式が始まると、何名もの選手が、次々に来賓挨拶の間に倒れ、ピッチ外に運ばれていった。10時キックオフとはいえ試合が終われば真昼間。灼熱のスタジアムでは熱射病が選手たちを襲ったのだ。彼女たちには表彰式の美しい記憶はない。

東京五

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発煙筒を禁止する日本のサッカー文化の未来と過去

発煙筒を禁止する日本のサッカー文化の未来と過去

浦和レッズサポーターからは「また浦和が処分されるのか」「なぜだ」「不当処分」と火消しに躍起なツイートも散見されるが、史上初の処分は決定した。

発煙筒使用で全国初摘発 61歳、51歳ら、浦和サポ書類送検。2018年12月9日に埼玉スタジアムで行われた、天皇杯決勝戦・浦和レッズ-ベガルタ仙台戦の試合前後に、スタジアム周辺の道路でみだりに発炎筒を使用したとして、浦和のサポーター3人を道交法違反(禁止行

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