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ブラジル旅行記7 クリスタルでできた大地と滝

今回のブラジル滞在の最後に、ブラジリアから車で2~3時間ほどのところにある、ヴェアデイロス平原国立公園に行きました。ブラジルの人からは、「シャパダ」と呼ばれる、ブラジル特有の高原の1つです。

このエリアは、大地がクリスタルでできていることで有名です。
特に私たちが滞在したアルトパライソという町は、クリスタルのエネルギーをいただくために訪れる人が多くいるほか、宇宙人の出没地としても有名で、たくさんのお土産ものは宇宙人のデザインが施されています。

観光地としても年々栄えているアルトパライソに来る人の楽しみでもあり、私のパートナーの最大のお目当ては、滝です。

この国立公園には、本当にたくさんの滝があります。
車で簡単に行けるものもあれば、何時間も歩かなければならないもの、しばらく川を泳がないと辿り着けないものまであります。

どの滝に行くか?を決めるために、パートナーはひたすらYouTubeでブラジルの人が発信している滝情報を調べていました。どのようにして滝に辿り着くことができるのか?どんな滝なのか?などをビデオで詳しく解説してくれています。

「シャパダでは辿り着くのが大変な滝ほどきれいって言われてるんだって」と言うパートナー。YouTubeで道のりが険しい滝を見つけては興奮しているので私はソワソワしていましたが、まず最初に、町のすぐ近くにある滝に行くことになりました。

木道が整備されているトレイルを歩くと、道の途中に小さな滝がちょこちょことあります。エメラルドグリーンの滝壺では、水着の人たちがのんびりとしていて、楽園のような光景です。

私たちはトレイルの終点にある大きめの滝に向かいました。
その滝にたどり着くや否や、パートナーは水着になり、滝壺に飛び込みました。

この日は水量が少なかったのですが、滝に打たれるにはとても穏やかでちょうど良い水量でした。


リオデジャネイロ郊外の森の中でも小さな滝壺に飛び込むことはしていて、ブラジルの人はこうやって滝を楽しむのだなと認識してはいたのですが、ここから数日間、ひたすら滝壺に飛び込むシャパダ滞在が始まりました。


次に向かったのも、町からそう遠くない場所です。
ここは車を止めてから滝までの距離が短く、たどり着くのは簡単だったのですが、滝壺が広大で、水の色も黒っぽい色でどのくらい深いのかわからず、飛び込むのに勇気がいる滝でした。

パートナーと私は、まず崖の低めの場所から飛び込みました。
それでも少し怖いですし、入水時には脳にショックがきます。
飛び込んでから見える滝壺、滝の景色は息を呑む光景で、もう少し味わいたい、という気持ちもありましたが、私は泳ぎがあまり得意ではないこともあり、目に身体に焼きつけてすぐに崖に戻りました。

一方、パートナーは飛び込んだ後、せっせと泳いで滝に当たりに行っていました。

他にも人がだいぶいたのですが、滝まで泳ぐのは彼だけです…彼がブラジル人スタンダードではなく、彼がとりわけ滝が好きなのだなということがわかりました。

滝壺ダイブに情熱がある彼は、崖のもっと高いところに行きたいと言い出しました。
そこには「危険なのでここから飛び込まないでください」という標識があったのですが、彼は「大丈夫だと思う」という見解でした。
それでも確証がないのでどうしようかと迷っていたところ、地元のおじさんがジーンズを履いたまま、バク宙をして華麗に飛び込みました。とても美しかったです。

それを見たパートナーも飛び込むことにしました。
高所恐怖症な彼は脚がすくんだそうですが、おじさんに励まされ、無事にダイブしました。

滝に行くまでの道にあった湖、嘘みたいな景色でした。

その翌日は、時間があったので少し遠くの、行くまでの道のりが険しい滝に挑戦することにしました。

車を走らせていると、どんどんどんどん、道がボコボコになっていきます…だんだん自信がなくなってきました。
Google Mapを頼りに向かっていたのですが、目的地周辺になっても滝の気配がありません。
どなたかの市有地の中の畑のようなところに入ってしまいました。

電波もなく、帰り道を検索することもできません。
来た道を思い出して戻るしかなくなりました。
2時間近く運転していたので残念でしたが、滝は諦めて引き返すことにしました。

少しストレスフルな感覚が残ったままドライブしていると、帰り道の途中に、「この先にPapagaioという滝があるよ」という標識を見つけました。

少し日も傾いてきて、もうこれ以上失敗はできない状況だったのですが、滝が本当に大好きなパートナーは、行ってみたいと言いました。
おそるおそる進んでみると、おばさんが出てきて、行き方を教えてくれました。
彼女の言葉と小さな標識を頼りに、少し迷いながらもようやく辿り着きました。

誰もいなかったその滝は、私の写真では伝わりにくいのですが、本当に美しい場所でした。

滝の高さは低くても水の勢いがしっかりあるワイルドな滝です。
滝壺に飛び込むと、流されてしまいそうだったのですぐに岸に戻ろうとすると、パートナーが「怖がらないで、大丈夫だから留まってみて」と言われたので、少しの怖さとともに滝壺の真ん中で景色、感覚を味わいました。

滝に辿り着くまでも、滝壺にダイブして滝に当たるときも、きっとたくさんの健康的なアドレナリンが出ています。

すっかり満足した私たちは、夕暮れのなかアルトパライソの町に戻りました。

宿泊していたAirBnBのバルコニーからの景色

最後の日は、「大天使の滝」という名前のついた滝に向かいました。
相変わらず道路はとてもラフですが、すっかり慣れてきました。
目的地に近づくと、Google Mapと現地の標識が違っていたので、前日の失敗から学び、標識に従って進みました。

駐車場に到着すると、ここの近くにあるコミューンで暮らし始めたという、パートナーの古い友人が会いに来てくれました。忙しくて滝までは一緒に行けないけれど、ここには「天使の滝」と「大天使の滝」があって、もし片方だけ行くなら大天使の滝がおすすめだよと教えてくれました。

トレイルを歩き始めると、途中でT字路があり、大天使の滝か天使の滝かを選ばないといけません。私たちは大天使の滝の方へ進みました。
そこからは急勾配のトレイルで、岩を登ったり降りたりしなければなりませんでした。
息を切らしながら一番最後の岩を越えると、滝がありました。

その名前がついたことがわかるような、とても清らかな場所でした。

だんだん滝壺への恐怖心が和らいできた私も、何度もダイブしたり、滝にあたったりしました。

本当にきれいな場所で離れるのが惜しかったですが、とても心地よい疲労感の中、町へ戻りました。

↓シャパダではアララという鳥に度々遭遇しました。とても美しい鳥で、見つけると何か幸せがもたらされそうな気がしました。

アルトパライソでの滞在後、すぐにブラジルを出国しなければなりませんでした。
最後の日は、バケツに入った1Lのアサイーをつまみながら荷造りをしました。
しばらくこのアサイーが食べられないと思うととても悲しいです。
(ブラジルのアサイーは他の国で流通しているアサイーとはレベル違いなのです…!! 他の投稿で詳しくお話ししています。もし良かったら読んでみてください。)

サンパウロもリオもブラジリアもシャパダも、それぞれ違うけれど独特のバイタリティーが溢れる土地で、とても不思議な感覚でした。個人的には、特にリオの空気感、エネルギーが独特で忘れられず、どうしてもまた戻ってきたい気持ちにさせられます。

ポツポツとたどたどしく、楽しく更新させていただいたブラジル旅行記を読んでくださってありがとうございます。

本当にたくさんの感動する瞬間があり、処理しきれない、書ききれないくらいのブラジル滞在でしたが、こうしてアウトプットの機会をいただけたことをとてもありがたく思っています。

またnoteでお会いできる日を楽しみにしています!


岡村さくら

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