マガジンのカバー画像

エッセイ・小説

7
運営しているクリエイター

記事一覧

小説|知花とイミー~未知との遭遇~

小説|知花とイミー~未知との遭遇~

知花は、思い悩んでいた。

「わたしには、生きる価値があるんだろうか」

知花は、13才の中学生の女の子。
学校の勉強には、まったく興味が持てず、思い悩んでいたのだ。

「みんなが勉強しているのだから、わたしも勉強しなきゃ」
「でも、何が楽しいのか全然わからない」
「学校をさぼりたいなぁ」

知花は、決して勉強ができないわけではない。親からも、担任の先生からも、やればできる子と、太鼓判を押されてい

もっとみる
香水とともに

香水とともに

高校生の頃は、香水を付けていた。

服につけていたし、手首にもつけ、枕にもつけていた。

わたしのお気に入りの香水ベスト3は、、。

③ジバンシーのウルトラマリン

これは、当時すごく流行っていた。

容器に大した個性はないのだが、色がエメラルドブルーで綺麗だ。

香りがとても爽やかで、まったくクセがない。

まるで、海辺にいる気分にさせてくれる。

②ブルガリのプールオム

容器がとてもお洒落で

もっとみる
永遠のドラセナ

永遠のドラセナ

もうここ十数年、観葉植物を買っていない。

観葉植物を買って、育てるだけの余裕がなかった。

かつてのわたしなら、町で観葉植物を見かけたなら、見ずにはいられなかった。

特に、樹木のタイプには目がなく、どれを買おうか?などと考えながら眺めていた。

「すみません、これ買いたいんですけど、どうやって育てるんですか?」

「水はどのくらいであげます?」

「室内で育てるの?」

「室内ね。だったらね、

もっとみる
争いの起源についての考察

争いの起源についての考察

小学5・6年生のとき、わたしには親友が一人いた。

クラスメイトのほぼ全員(男だけ)と仲が良く、一緒に遊んでいたが、彼は特別だった。

お泊り会なるものをやったのも、彼が最初で最後だった。

彼は、マンションに二つの家を持っていて、そのひとつで、布団に入りながら、夜中まで一緒にTVゲームをやっていた。

そういう間柄だった。

でも、ある日、彼と喧嘩をした。

学校の家庭科の時間に、彼と、多分他の

もっとみる
思い出の町エクス=アン=プロヴァンス

思い出の町エクス=アン=プロヴァンス

2004年のことだ。

わたしは、それまで飲食店で働き、まったく休みのない日々を過ごしていた。

好きな人ができて、夜の仕事ではなく、昼の仕事をしようと思ったのと、それまで、趣味でフランス語を学んでいたので、フランスで過ごしてみたいな~という思いから、飲食店を辞めて、一か月間フランスへ行くことにした。

場所は最初から決めていた。

エクス=アン=プロヴァンス、通称エクスだ!

どうしてエクスにし

もっとみる
Game不要論

Game不要論

唐突だが、ゲームってなくなって欲しい。

ボードゲームではなくて、TVゲームやスマホゲーム、PCゲームのことだ。

今までの人生で、もしゲームがなかったら、わたしの想像力はもっと磨かれていたはずだ。

わたしが初めてゲームをしたのは、確か幼稚園生のときだった。

ファミコンを買って貰って、マリオブラザーズをやっていた。

あとはスパルタンX、F1レースなどにはまっていた。

その後に、祖父にゲーム

もっとみる
得たいの知れぬ違和感

得たいの知れぬ違和感

小学校の低学年の頃から変な違和感があった。

なんか自分には自分がないな~という思いだ。

他の子たちは、ちゃんと自分の意見をいってのびのび生きているように見えた。

自分で自問自答しても、なぜ自分が無いかが分からないのだ。

他人と接するときは、いつも相手はいま何を考えているのだろう?何を望んでいるのだろう?どういう言動をしたら相手が一番喜ぶのか?

こういうことばかり常に考えていた。

なぜそ

もっとみる