当死

Xアカウント名:当死。かつて存在しなかった、いずれ消滅する、無意味な存在。

当死

Xアカウント名:当死。かつて存在しなかった、いずれ消滅する、無意味な存在。

記事一覧

恵まれた時代で恵まれず

 現代社会は恵まれている、とよく言われる。しかし、環境に恵まれているからこそ、個人に何らかの欠点があり、恵まれていない状況にある場合、そのギャップの分だけ苦しみ…

当死
4か月前
12

護身術論

 筆者、武道を嗜むこと少々。しかし、巷に流布する武道論に迷うこと多々あり。如何なる武道が良いのか、特に護身術の観点から、考察のために本稿を執筆する。 俊敏  素…

当死
6か月前

ゲリラ音楽団

僕らはゲリラ音楽団 どこでもいきなりコンサート 10月31日の スクランブルの真ん中で ラッパを吹いたら開演だ どんちゃんどんちゃんどんちゃらちゃん どんちゃんどんちゃん…

当死
7か月前

元プロフ画像

当死
7か月前

感想と考察:土屋計『ケモノクニ』第22話(ネタバレ注意)

 本作の最新話は非常にショッキングだ。読者感想欄にも長文が並んでいる。ヴィーガニズムは時として反対派の神経を逆撫ですることがある。だが、本作最新話から作者がヴィ…

当死
7か月前
2

空と雲

小さな黒い雲が空を横切っている。 ああ、私はあの雲のようだ。 矮小で、汚らしい。 やがてあの雲は消える。 私もやがて死ぬ。 しかし、この空があるかぎり、雲は生まれ続…

当死
8か月前
4

現世主義の否定による反出生主義への反論

   序文  本稿は、輪廻転生を議論し、その「存在しない(生まれない)ことは不可能」という結論から、反出生主義に反論する。しかし、「他人をどう生むべきか、あるい…

当死
8か月前
7

108本の薔薇(2)

当死
8か月前
2

108本の薔薇の花束

当死
8か月前
3

薔薇の花束

当死
8か月前
2

薔薇

当死
8か月前
1

切り傷

当死
8か月前
2

後悔

当死
8か月前
2

後悔してること

 私には妹がいる。幼い頃からピアノを習い、我家でも母の指導の下、オルガンで練習していた。だが、その教育は過激だった。妹がミスをすると母は激しく怒り、怒鳴り散らし…

当死
8か月前
4

試論:非存在の不可能性から導かれる信仰の合理性と人間存在の貴重性

 無は存在しない。これは自明である。従って、無になることができる者も存在しない。我々は存在を強制される。  死後、無にはなれない。つまり、生まれ変わるということ…

当死
8か月前
3

卑怯な精神で、書く。

 書くことは、私にとって、読むことよりも重大で、他人の短歌は旧Twitterのタイムラインに流れてくるのを拾う程度で、歌集も数冊は持っているものの、ほとんど目を通さな…

当死
8か月前
3

恵まれた時代で恵まれず

 現代社会は恵まれている、とよく言われる。しかし、環境に恵まれているからこそ、個人に何らかの欠点があり、恵まれていない状況にある場合、そのギャップの分だけ苦しみは大きい。アトピーは、その典型である。
 現代には化粧品がたくさんある。髪形や服装も自由で、ほとんどの人がおしゃれを楽しむことができる。しかし、その裏でルッキズムという容姿差別が猛威を奮っていることは、紛れもない事実である。
 ことアトピー

もっとみる

護身術論

 筆者、武道を嗜むこと少々。しかし、巷に流布する武道論に迷うこと多々あり。如何なる武道が良いのか、特に護身術の観点から、考察のために本稿を執筆する。

俊敏
 素早いこと、期を逃さぬこと、これは、ほとんどの武道において尊ばれることと見受ける。殴られるより先に動かねば傷つけられてしまうのは、当然の理である。
 しかし、武術でのハヤサというのは、100mを10秒以内に走る、という類ではないはず。勿論、

もっとみる

ゲリラ音楽団

僕らはゲリラ音楽団
どこでもいきなりコンサート
10月31日の
スクランブルの真ん中で
ラッパを吹いたら開演だ
どんちゃんどんちゃんどんちゃらちゃん
どんちゃんどんちゃんどんちゃらちゃん
お化けのふりした人々も
高層ビルも踊り出す
どんちゃんどんちゃんどんちゃらちゃん
どんちゃんどんちゃんどんちゃらちゃん
夜空にきらめく星たちも
音色にひかれて降ってくる
どんちゃんどんちゃんどんちゃらちゃん
どん

もっとみる

感想と考察:土屋計『ケモノクニ』第22話(ネタバレ注意)

 本作の最新話は非常にショッキングだ。読者感想欄にも長文が並んでいる。ヴィーガニズムは時として反対派の神経を逆撫ですることがある。だが、本作最新話から作者がヴィーガニズムに賛成していると断言することは難しいと私は考える(なお、私自身はヴィーガニズムに対し肯定的立場である)。このことの内省と説明に加えて、本作の展開について考察する。
 最新話について、畜産に対する否定的な描写からはヴィーガニズムに肯

もっとみる
空と雲

空と雲

小さな黒い雲が空を横切っている。
ああ、私はあの雲のようだ。
矮小で、汚らしい。
やがてあの雲は消える。
私もやがて死ぬ。
しかし、この空があるかぎり、雲は生まれ続ける。
そのように、私は生まれ変わるのではないか。
それは、私にとってとても恐ろしい。
空を破壊しなければならない。
だが、雲にはそれができない。
雲は空になれるだろうか。
なれたとして、空は雲にならないだろうか。
私は無になれるだろう

もっとみる
現世主義の否定による反出生主義への反論

現世主義の否定による反出生主義への反論

  

序文

 本稿は、輪廻転生を議論し、その「存在しない(生まれない)ことは不可能」という結論から、反出生主義に反論する。しかし、「他人をどう生むべきか、あるいは決して生むべきでないのか」という倫理学上の問題については、議論しない。あくまでも、人間は存在を回避できないことを論証し、出生および存在それ自体が苦しみではないことを前提として、苦痛を永遠に回避する方法を模索するに留まる。
 ただし、筆

もっとみる
後悔してること

後悔してること

 私には妹がいる。幼い頃からピアノを習い、我家でも母の指導の下、オルガンで練習していた。だが、その教育は過激だった。妹がミスをすると母は激しく怒り、怒鳴り散らし、暴力を振るった。何度も手を叩かれ、妹は泣きじゃくっていた。母の剣幕に私は何もできず、自室に逃げ込むしかなかった。妹に何もできなかったことを今でも悔いている。
 
 我家には犬がいた。私と母が家にいた時に死んだ。私はそばにいなかった。犬はそ

もっとみる
試論:非存在の不可能性から導かれる信仰の合理性と人間存在の貴重性

試論:非存在の不可能性から導かれる信仰の合理性と人間存在の貴重性

 無は存在しない。これは自明である。従って、無になることができる者も存在しない。我々は存在を強制される。
 死後、無にはなれない。つまり、生まれ変わるということは、転生という現象を証明する背理法によって推論される。つまり、

 前提:転生という現象は存在しない
 →現存するすべての存在には、前世も来世もない。=すべての存在(「有」とする)は、無から生じて、無に還る。→「無⇄有」の図式が成立し、存在

もっとみる
卑怯な精神で、書く。

卑怯な精神で、書く。

 書くことは、私にとって、読むことよりも重大で、他人の短歌は旧Twitterのタイムラインに流れてくるのを拾う程度で、歌集も数冊は持っているものの、ほとんど目を通さないでいる。往時は専ら、古文体の和歌を詠んでいたが、それでは評価を得られないので、今は結局、現代語で短歌を創っている。尤も、私の和歌が評価されないのは、私が浅学の徒で、古今調と新古今調の違いも未だ諒解していないからなのであるが。
 それ

もっとみる