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人生初の推しは「野口英世」!?アイドル好きの私が偉人にハマったワケが『やばい日本史』でわかった!

暑い日が続いていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。この春に出版社のダイヤモンド社へ入社した新入社員の佐藤です。新人研修の一環として、「自社の話題書を新人が読むとどう感じるのか?」をnoteに綴っています。第11回では、歴史を楽しく知れると話題になり、シリーズ77万部を突破したベストセラー『東大教授が教える やばい日本史』について取り上げます! 20年ぶりに刷新された新紙幣の発行に合わせて、歴史を学び直したい人におすすめです!

最初の推しは野口英世?

 私は自分がZ世代らしいと思うことがあります。それは、「推し活」に夢中であることです。とにかくアイドルが大好きで、たくさんの推し達を応援してきました。ステージ上で輝くアイドルの姿を見るだけで心が躍るんですよね。

 そんな私ですが、この間ふとあることを思いました。私の中で、最初の“推し”は誰なのか。

 よくよく考えてみると、私の最初の推しは野口英世だったんです!

当時、母にねだって買ってもらった野口英世の記念切手。先日、実家で探したのですが見当たらず、ネット検索の画像で失礼します!(日本郵便ホームページより)

 野口英世は幼少期に大やけどをし、左手を開くことができないハンデを負いつつも、黄熱病などの研究で結果を残した世界的な細菌学者です。野口英世といえば、これまでの千円札の顔ですよね!私は、野口英世を小学校の学級文庫で知ったのですが、その偉業よりも衝撃を受けたことがあります。それは、野口英世は学生時代とても遊び人だったということです。東京に行くために地元の恩師から借金を負っていたにも関わらず、夜遊びをしすぎてそのお金を使い果たしました。

 私はこのエピソードを知って、より野口英世が好きになりました。とんでもない偉業を成し遂げたのにも関わらず、遊びでお金を使い果たすという人間らしさに子どもながら惹かれたのです。

 実はこの野口英世のやばいエピソードは『やばい日本史』でも紹介されています。

他にも、私がこれまで知らなかったエピソードがありました。野口英世はこの借金の上に、ある女学生と結婚の約束をして持参金300円(今でいう600万円ほど)を受け取り、そのお金でアメリカに行ったそうです。それにもかかわらず、一方的にその女学生との婚約を解消してしまったといいます。借金に借金を重ね、その後逃げるというとんでもないやばさです。現代の日本に野口英世がいたら、SNSで叩かれそうですよね(笑)

清少納言と紫式部は仲が悪かった!?

 このように『やばい日本史』は、その人物が成し遂げた偉業だけでなく、起こしてしまった失敗や変な行動を「やばい」エピソードとして知ることができるボリューム満点の本です。

 正直私は、歴史に興味がありません。けれど『やばい日本史』で紹介されている“やばいエピソード”は偉人の人間らしさがグッと詰まっていて、読んでいるだけでもとても楽しいのです。

 特に私が小学生だった頃の自分に読ませたいページが、清少納言と紫式部のページです。というのも、私は清少納言と紫式部のどちらが『枕草子』『源氏物語』を書いたのかが一向に覚えられなかったのです。とにかく困った私は、どちらも名前と作品名の文字数を足すと7になる組み合わせが正解というとても気持ちの悪い覚え方をしていました(笑)。(清少納言+枕草子、紫式部+源氏物語でどちらも7文字なのです。)

 私がここまで覚えられなかった理由は、出てくる用語をただ暗記する作業になっていたことが悪かったのではないかと思っています。歴史の流れや、その人物自体のエピソードを知る機会が無かったんですよね。

 この清少納言のやばいエピソードを見てください。

 清少納言は、まさかのとてもイジワルだそう! 「春はあけぼの」から始まる枕草子ですが、美しい情景描写以外にも、人の悪口がたくさん書かれています。一見心の綺麗な人のようですが、実は現代人と同じように他人への妬み嫉みを清少納言も持っていたんですね。枕草子も現代でいう、SNSの裏垢(裏アカウント)のようなものだと思えば一気に身近なものに感じませんか?

 一方、紫式部のエピソードを見てみると、「清少納言に夫をバカにされてブチギレる」と『やばい日本史』には書かれています。清少納言は枕草子の中で、紫式部の夫・藤原宣孝の悪口を書き、それを見た紫式部が激怒しました。それから紫式部は清少納言のことを、日記の中で散々ディスっていました。元はといえば、清少納言が悪いようにも感じますが……。けれど、この二人の関係って、まるでテレビドラマで出てきそうですよね。

偉人の人間らしさに迫る


 こんな風に、遠い昔の偉人たちを少し身近に感じることはもちろん、現代の私たちと同じような人間味を感じられるところが『やばい日本史』の面白さだと思います。学生時代に必死で覚えた人物たちが、本当はこんなに面白い人だったんだと気付けるだけでも、歴史が面白いと思えるきっかけになりますよね。

 冒頭でも話しましたが、私はアイドルが大好きです。もちろん「カッコよさ」や「かわいさ」というような外面的な要素に惹かれ好きになることもあります。けれど、それ以上にそのアイドルが持っている「面白さ」や「おっちょこちょい」なところなど人間らしいキャラクターに惹かれることがほとんどです。

 歴史上の偉人でも、この“人間らしいキャラクター”を知ることが楽しく歴史を学ぶことにつながるのではないでしょうか。パラパラと『やばい日本史』をめくり、やばいエピソードを笑いながら読むだけでも、歴史が嫌いという気持ちがなくなると思います。

 続編の『さらに! やばい日本史』では、新紙幣の顔にもなっている「渋沢栄一」や「津田梅子」のやばいエピソードも掲載されています。『やばい日本史』は主に児童書として展開されていますが、お子さんはもちろん、学生時代に歴史が嫌いだった人にもお勧めしたい一冊です。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。この先も面白い書籍の情報を定期的に発信しますので、ダイヤモンド社書籍編集局の公式noteをぜひフォローしてください!

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