志田彩佳

漁師の孫。本とコーヒーのお店勤務。看護師。 「糸電話」主宰。どこへ向かうのか考え中な2…

志田彩佳

漁師の孫。本とコーヒーのお店勤務。看護師。 「糸電話」主宰。どこへ向かうのか考え中な24歳の脳内日記。

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    日々頭に浮かんだことの書き留め

記事一覧

11日のヴィレッジヴァンガード

一日のなかでヴィレッジヴァンガードという店について、違う人から二度も聞く日は今までなかったし、これからも滅多に無いと思う。 それぞれ、名古屋と下北沢の店舗につい…

志田彩佳
4年前
7

あたまのなかの編集者

今日初めて会った人に、 「あなたは、文章の世界で生きていく人なのではないですか」と、言われてびっくりした。わたしの会話の組み立て方からそう感じたらしい。 その彼…

志田彩佳
4年前
9

ふと、ババロア

ふと、普通に電車が走っていることが不思議になるときがある。 予定通りの時間に電車がきて、当たり前のように電車に乗ることができることに対して立ち止まりたくなる。 …

志田彩佳
4年前
8

ぱさぱさの人種

みたくないものって、たくさんでてくるよなあ。と、ふと思った。 例えば、エアコンのフィルターのほこりとか、肉がつきやすくなった腰回りとか、どう世の中のために(自分の…

志田彩佳
4年前
5

指先からねぎのにおいがするとき

指先からねぎのにおいがするとき、生活を濃く感じるのはなぜだろうか。 お正月のお吸い物用のねぎを切り終わり、こたつでお茶を飲んでいるわたしは、自分の指のにおいをか…

志田彩佳
4年前
8

冬の湯気

クリスマスのころにしては東京の気候は暖かいな、と思う。冬は得意ではないけれど、寒さが足りないクリスマスはなんだか寂しい気がする。 冬になると、起きるのがおっくう…

志田彩佳
4年前
4

大根の辛味のようなもの

大根を丸々1本買ってみた。 最近自炊する気が起きなくて大根なんて大きいものは買わなくなっていたので、久しぶりの登場になる。 スーパーにいくと、必ずチェックするコー…

志田彩佳
4年前
5

サラダ記念日

乗り物に乗る前は、無性に本を買いたくなるのは昔からずっとそうだ(家に読んでいる途中、読んですらない本がまだあるときでさえ)。 今日は、俵万智さんのサラダ記念日を買…

志田彩佳
4年前
7

お弁当のにおい

「お弁当にはお弁当特有のにおいがあるし、おかあさんが食べなくなる気持ちもわからんでもない」 きっと、お母さんではなくてお義母さんなんだろうな。 帰り道に聞いた中…

志田彩佳
5年前
6

長ネギとみかんとconfuse

きのうはスーパーで長ネギと生姜を買って帰った。風邪をひきかけている気がする。 人に見せるようなものでないくたくたの料理(白菜、長ネギ1本、煮干し出汁、麺つゆ、生姜…

志田彩佳
5年前
1

積んでいくこと

最近すごく眠い。たぶん、花粉のせいだ。なにかにずっと付きまとわれているような気分になる。体調が悪いわけではないけれど、身体の周りに霧のようなものがかかっていて取…

志田彩佳
5年前
8

「先生」集合

最近気づいたことなのだけれど、私は自己学習が苦手かもしれない。 勉強は嫌いじゃない。でも、ものごとを理解することに時間がかかる。しっくりこないことにつまずくと、…

志田彩佳
5年前
9

『石川直樹 この星の光の地図を写す』は喉の奥がきゅーっとなる

東京オペラシティ アートギャラリーで開催されている、 『石川直樹 この星の光の地図を写す』へ行った。 もともと石川さんという方のファンではなかったが、なんかこの展…

志田彩佳
5年前
13

フォルテシモ

電通勤車の中では、音楽を聞くのが癖のようなものになっている。最近は、力強い音楽(こういう表現が合っているのかはわからない)ばかり聴く傾向がある。力強く生きたいとい…

志田彩佳
5年前
11

自分のA面とB面を持ち合わせていること

新しい職場の環境になって、いろいろ気づいた最近の脳のつぶやきについて残しておきたい。 ●今までの人生を振り返ると、人間関係の間に挟まれ、緩衝材になることが多かっ…

志田彩佳
5年前
13

最近の云々

●電車に乗っている人をみると、見事にみんなスマートフォンの画面に夢中である。この文章をメモ機能に書き留めている私もそのひとりなのだけど。 スマートフォンが普及し…

志田彩佳
5年前
14

11日のヴィレッジヴァンガード

一日のなかでヴィレッジヴァンガードという店について、違う人から二度も聞く日は今までなかったし、これからも滅多に無いと思う。
それぞれ、名古屋と下北沢の店舗についての話だった。
どちらの人もヴィレッジバンガードの雑多な感じ、欲しくないはずのものに興味が生まれてしまう感じがすきだと言った。「無駄の巣窟の良さ」について、生き生きと話す大人たちの子供っぽさに安心する。

そんな今日のわたしはといえば、自分

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あたまのなかの編集者

あたまのなかの編集者

今日初めて会った人に、
「あなたは、文章の世界で生きていく人なのではないですか」と、言われてびっくりした。わたしの会話の組み立て方からそう感じたらしい。

その彼にとっては、絵が世の中との共通言語になっているらしい。今月、自分の部屋を会場に個展を開くと教えてくれた。 

文章といえば、わたしは本を読むことがすきだ。
その理由のひとつは、作者がわたしの脳内を言語化してくれるからなのだと思う。

自分

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ふと、ババロア

ふと、ババロア

ふと、普通に電車が走っていることが不思議になるときがある。
予定通りの時間に電車がきて、当たり前のように電車に乗ることができることに対して立ち止まりたくなる。

その感覚は、宇宙や人間の存在とはなんだろうという、小さいときによく想像していた漠然とした疑問の感覚と似ていると思う。

電車のなか、見渡すことができる範囲の20人くらいのひとのうちスマートフォンを見ていない人が2人くらいいた。画面の中に、

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ぱさぱさの人種

ぱさぱさの人種

みたくないものって、たくさんでてくるよなあ。と、ふと思った。
例えば、エアコンのフィルターのほこりとか、肉がつきやすくなった腰回りとか、どう世の中のために(自分のために)なっているのかわからないねんきん定期便とか、角質でくすみやすくなったお肌とか。あげたらきりがないような絶妙なものが、歳を重ねるほどに増えていくような気がしてならない。

どれもたいてい生活のどこかで解決しなければならないタイミング

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指先からねぎのにおいがするとき

指先からねぎのにおいがするとき

指先からねぎのにおいがするとき、生活を濃く感じるのはなぜだろうか。

お正月のお吸い物用のねぎを切り終わり、こたつでお茶を飲んでいるわたしは、自分の指のにおいをかぎながら無性に満足していた。

「ああ、わたしは料理そのものがすきというよりも自分で生活しているという実感が心地よいのかもしれない」

自分が食べるものを自分で選び、用意し、体に取り入れてゆく過程を生活に組み込むこと。たまにそれをすると、

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冬の湯気

冬の湯気

クリスマスのころにしては東京の気候は暖かいな、と思う。冬は得意ではないけれど、寒さが足りないクリスマスはなんだか寂しい気がする。

冬になると、起きるのがおっくうになる。朝が強いわたしでも、だ。けれども冬の朝にお茶を飲んでいるときの、あの湯気濃く見えるようすは好きだ。

年末が近くなってくるころの、街中は紙袋がかさばっている人たちをみているのが楽しい。クリスマスプレゼントを楽しみにしていた、小学生

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大根の辛味のようなもの

大根の辛味のようなもの

大根を丸々1本買ってみた。
最近自炊する気が起きなくて大根なんて大きいものは買わなくなっていたので、久しぶりの登場になる。

スーパーにいくと、必ずチェックするコーナーがある。「農家さんからの直送!」
そこをのぞくと、立派な大根があって思わず食べたくなってしまった。たいてい、このコーナーでは半分売りがないので、1本の大根を家に持ち帰ることになった。

台所で大根と向き合って、シンプルにサラダにしよ

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サラダ記念日

サラダ記念日

乗り物に乗る前は、無性に本を買いたくなるのは昔からずっとそうだ(家に読んでいる途中、読んですらない本がまだあるときでさえ)。
今日は、俵万智さんのサラダ記念日を買う。すてきな言葉をつかう友達が読んでいて、気になっていた歌人だった。

久しぶりに地下鉄ではなくて、地上を走る電車に乗った。本の文字の上を走る光。そんなようすをみると、やっぱり紙がすきだなあと思う。引っ越すかもしれないので、ものを増やさな

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お弁当のにおい

お弁当のにおい

「お弁当にはお弁当特有のにおいがあるし、おかあさんが食べなくなる気持ちもわからんでもない」

きっと、お母さんではなくてお義母さんなんだろうな。
帰り道に聞いた中年夫婦の会話が頭から離れない。いつもはすぐ捨てる弁当配達のチラシが、なんだか今日リアルに感じて捨てられなかった。実家の母は今日、なにを食べているのだろうか。

今まで人事だったことが、なにかがきっかけで急にぐっと身近に感じることがある。

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長ネギとみかんとconfuse

長ネギとみかんとconfuse

きのうはスーパーで長ネギと生姜を買って帰った。風邪をひきかけている気がする。
人に見せるようなものでないくたくたの料理(白菜、長ネギ1本、煮干し出汁、麺つゆ、生姜をとことん煮込んだものを豆腐にぶっかけた)を食べながら、きくちゆみこさんのzineを読む。

日本語とともに英文も載っている部分で、自分を試すように英文から目を通していく。簡単な単語も忘れていた。6年前くらいの大学受験で必死に勉強したのに

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積んでいくこと

積んでいくこと

最近すごく眠い。たぶん、花粉のせいだ。なにかにずっと付きまとわれているような気分になる。体調が悪いわけではないけれど、身体の周りに霧のようなものがかかっていて取り払おうとしても思うように消えてくれない。

最近起きると左の足首が痛い。重心に偏りがあるのか。それとも力が入ったまま寝てしまっているのか。

最近記憶がない。毎日自分が何をしていたのか思い出せない。自分がどの時間に生きているのか、ふわふわ

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「先生」集合

最近気づいたことなのだけれど、私は自己学習が苦手かもしれない。
勉強は嫌いじゃない。でも、ものごとを理解することに時間がかかる。しっくりこないことにつまずくと、それ以降進めなくなる。気にしなくてもいいことが気になってしまう(公式を永遠と解き明かそうとするタイプの)。
努力が足りないと言われればその通りなのかもしれないけれど。

思い返すと、「先生」は偉大なものだ。
分からないことを質問すると、する

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『石川直樹 この星の光の地図を写す』は喉の奥がきゅーっとなる

『石川直樹 この星の光の地図を写す』は喉の奥がきゅーっとなる

東京オペラシティ アートギャラリーで開催されている、
『石川直樹 この星の光の地図を写す』へ行った。

もともと石川さんという方のファンではなかったが、なんかこの展示行かなきゃなあ〜と気になっていたので、休日を利用して足を運んでみた。

展示スペースに足を踏み入れて、2秒。
「ああ、どうしようもない」という感激で表情が緩くなってしまった。

一面の白い壁に張りついている、その写真の神々しさ。
表情

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フォルテシモ

フォルテシモ

電通勤車の中では、音楽を聞くのが癖のようなものになっている。最近は、力強い音楽(こういう表現が合っているのかはわからない)ばかり聴く傾向がある。力強く生きたいという焦りの表れだと思う。

"力強い音楽"が好きということ。なんとなく、フォルテシモの部分に惹かれているのか?と思って、いつもよりも注意深く曲を聴いてみた。

すると、"力強い音楽"といっても曲の中でフォルテシモがはっきりしているもの、強弱

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自分のA面とB面を持ち合わせていること

自分のA面とB面を持ち合わせていること

新しい職場の環境になって、いろいろ気づいた最近の脳のつぶやきについて残しておきたい。

●今までの人生を振り返ると、人間関係の間に挟まれ、緩衝材になることが多かった。正直、疲れるので、緩衝材になってしまう自分が嫌いだった。
けれど、緩衝材になれることは仕事をするにおいて一種の強みなのではないかと、最近は思う。

仕事の技術や経験は積み重ねで習得できる。緩衝材になれる人はその人の気質にもよるのではな

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最近の云々

最近の云々

●電車に乗っている人をみると、見事にみんなスマートフォンの画面に夢中である。この文章をメモ機能に書き留めている私もそのひとりなのだけど。
スマートフォンが普及したのは、私が高校になったころ。ガラケーを使っていたの8年ほど前と比べてずいぶん社会は便利になったものだと思う。
しかしながら、人の頭はいつまでも便利にならないようだ。頭脳とか学習能力とかそういうことの便利さではなく。便利さに甘えて、考えるこ

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