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ぱさぱさの人種


みたくないものって、たくさんでてくるよなあ。と、ふと思った。
例えば、エアコンのフィルターのほこりとか、肉がつきやすくなった腰回りとか、どう世の中のために(自分のために)なっているのかわからないねんきん定期便とか、角質でくすみやすくなったお肌とか。あげたらきりがないような絶妙なものが、歳を重ねるほどに増えていくような気がしてならない。


どれもたいてい生活のどこかで解決しなければならないタイミングにぶち当たるはずなので、はやめに取りかかっておいた方がいいに決まっているけれど、どうも手をつけるのがおっくうだ。これらをとんとんとこなしていくのが、大人になるってことなのかあ。大人たちはすごいなあ。


そんな風に思ってから、電車のおばさんやおじさんを見る目が変わった。みんな偉いよ。今日もお疲れ様です。心のなかでつぶやく。まあ、それも私に余裕があるときに限る。油断していると、おじさんやおばさんの乾燥した指先に目がいく。ぱさぱさの人種だ。

ほこりとか肌の乾燥とか目に見えることよりも、もっとやっかいなのはきっと見えないもので。今、目の前に溜まっている問題よりも、これから降りかかってくるだろういろいろのことを考えだしたら、とたんにどうしたら良いか、分からなくなる。

将来の安定のための今。安定の意味。何歳まで生きているのか。生きていたとしても、健康でいられるかどうか。生きるなんて長いギャンブルみたいだ。

めんどくさいことは、やる気が出たら順番に片付けていこう。いまのところ、ぱさぱさの人種にはなりたくないので、奮発して買ったAesopのスクラブで全身つるつるにしたら、きもちよかった。

文章力向上のための勉強道具に使わせていただきます。よろしくお願いいたします。