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懐かしのプロフィール帳が、チームに「一体感」を生み出す ──仕事仲間とプロフィール帳を書いたら「寂しさ」が和らいだ
ここ数年、リモートワークやフレックスタイムなどの「多様な働き方」を取り入れる企業が増えてきました。ただ、働く時間や場所がバラバラになると、いっしょに働く仲間とのつながりを感じにくくなることもあります。
筆者であるわたくし曽我は、最近サイボウズに入社し、遠方からリモートワーク中心で働いています。
「仕事には慣れてきたけど、なんとなく寂しいな……。」そんな時、チームメンバーから「実はプロフィール帳を作ってみたから、みんなでやってみようよ!」という意外な提案が。
「え、プロフィール帳? それって、学生の頃に流行ったアレでしょ?」と最初はちょっと疑問に思いましたが、一度試してみることにしました。
入社して半年。仕事には慣れてきたけど……
サイボウズに入社して半年。気がつけば業務に慣れてきました。
サイボウズへ転職したのは「多様な個性を重視」する考え方に共感したから。かくいうわたしも、地方からリモートワークで働いています。
でも、業務に慣れて心に余裕が出てきたからなのか? 最近、なんとなく「寂しいな」と感じる瞬間も増えてきたんです。
普段の業務は、チャットやオンライン会議で滞りなく進められます。チームメンバーとも打ち解けて、雑談も楽しいです。
けど、会議が終わって画面をオフにすると、一気に「シーーーーン」。いきなり静寂に包まれて「ひとり」を実感しちゃうんですよね。
ちなみに、チームメンバーの多くはリモートワークなので、自分だけ仲間外れというわけではありません。でも、物理的な距離が与える影響は大きい。遠方に住んでるから「今日は人と話したい気分だから出社しよう!」とできないのが、どうしようもないとわかっていても、もどかしいんです。
もちろん、遠方からリモート中心で働くことを決めたのは自分。寂しさをうまく紛らわすのも自己責任なのですが、なんとなく心が晴れません。
そんなモヤモヤをチームの朝会で共有してみました。そしたら「実はプロフィール帳を作ってみたから、みんなでやってみようよ!」と提案があったんです。
アラサー世代のど真ん中に刺さる「プロフィール帳」
「プロフィール帳」
この単語を聞いた瞬間、友だちと花鳥風月でプリクラを撮り、せまりくる制限時間と格闘しながら「我等友情永久不滅!」と落書きをしていたあの頃の記憶が、昨日のことのようによみがえってきました。
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プロフィール帳とは、平成初期に大流行したグッズ。「わたしは〇年〇月生まれ。血液型は〇型。すきな人は……」のように、みずからの基本情報や趣味、はたまた「すきな人」といったプライベートな質問まで回答してもらいます。
友だち同士でプロフィール帳を交換し、記入し合う。気になるあの子にプロフィール帳を渡して返ってくるまでのドキドキ。
いまみたいにスマホやSNSが普及していなかったからこそ、プロフィール帳はお互いを知るための重要なコミュニケーションツールだったんです。
会社の人とプロフィール帳を交換するって、なんだか楽しそう! でもぶっちゃけ「仕事」と関係なさそうだけどいいのかな……?
と、楽しさ8割・不安2割の気持ちを抱えつつ、誘われるがまま実際やってみることになりました。
懐かしい! 「仕事の自分」を忘れて童心にかえる
「プロフィール帳交換大会(勝手に命名)」は、せっかくなら顔を合わせて! とのことで、わたしが東京オフィスに出社するタイミングで実施されました。
当日、会議室に向かってみると……
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あれ、もしかして「平成初期」にタイムスリップしたのでしょうか……!?
キラキラペンやぷっくりシール、ファンシーなペンケース……。あまりにも懐かしすぎて、本題に入る前から童心にかえり、気持ちがとても盛り上がりました。
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曽我:ところで、今回やるプロフィール帳って……?
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神保:あ、これです!
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サイボウズ式編集部オリジナルのプロフィール帳は、なんと平成レトログッズのど真ん中にありました。あまりにも自然になじみすぎて、ほかのグッズと区別がつきません。
肝心の中身は、こんな感じです! 先生の目を盗んで、ルーズリーフに書いた手紙を授業中にまわしていた「あの頃」のプロフィール帳みたいで、ますますテンションが上がります。
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サイボウズ式がプロフィール帳を作った理由
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曽我:そういえば、プロフィール帳ってサイボウズ式にあんま関係なさそうですよね。どうしてつくろうと思ったんでしょうか?
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神保:オンラインが発達したからこそ、アナログの力はすごいというか。「懐かしい!」という強い感情でおたがいがわかり合える方法はないかなと思っていました。
そんな折、ドラマ「ブラッシュアップライフ」が流行っていて。シール交換やガラケーなど、平成レトロな雰囲気がSNSでも話題になっていたんです。
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曽我:「ブラッシュアップライフ」はどれも懐かしすぎて、エモメーターが完全に振り切れました(笑)。
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神保:わかります(笑)。「懐かしい!」って感情は、面識のない人同士でもSNSで共感して盛り上がるくらい、とても強いものですよね。
サイボウズには「チームワークあふれる社会をつくる」というパーパスがあります。「懐かしい!」という強い感情を活かして、働く人たちのチームワークを向上させられないだろうか? と考えたときに、プロフィール帳のアイデアが浮かんだんです。
プロフィール帳を使えば、あらたまって自己紹介するよりもラフに自分のことを伝えられるんじゃないかって。
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曽我:なるほど! ちなみにプロフィール帳はオリジナルでつくったとのことですが、どんなところにこだわってるのでしょうか?
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神保:一番は「懐かしい!」って感じてもらえるデザインかな。あの頃友だちとやり取りしていた思い出がよみがえるよう、背景の色味や質問口調など細かい部分までこだわりました。
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曽我:たしかに、ほかのプロフィール帳と混じってても違和感がなく、完璧に当時が再現されています(笑)。
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神保:もうひとつは、普通のプロフィール帳よりも「仕事」にフォーカスしているところです。仕事のなかで楽しいと感じることや苦手なことなど、いっしょに働く上で理解し合えるとスムーズなことが気軽に伝わるようにしています。
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神保:逆に、血液型や性別という項目は排除しました。サイボウズの文化である「多様な個性を重視する」にのっとって、バイアスがかかりそうな質問はなくしています。
「あの頃」のプロフィール帳だから、素の自分を見せれる
「懐かしい!」と「仕事で役立つ」のバランス感が絶妙なプロフィール帳。
平成レトログッズを眺めながらひとしきり盛り上がったところで、さっそく書き始めることにしました。
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書き終わったら、みんなで見せ合ってみることに!
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曽我:よく考えたら、みなさんの手書きの文字を見るのは初めてです!
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田平:サイボウズでは「自己紹介アプリ」とかありますけど、手書きのプロフィールはいままで見たことがないですよね。書く時間はかかるけど、なんか楽しい!
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たむら:せっかくなのでシールも貼ってみよう! 小学生の頃って、なんでこんなにシール集めてたんだろう?(笑)
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田平:曽我さんのランキングにある「アウェイ遠征」ってなんですか?
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曽我:サッカー観戦が趣味なんですけど、アウェイ戦(敵チームのホームスタジアムでの試合)に行きたいなと思っていて! 北海道や佐賀、神戸のような、わたしが住んでいる場所からだとなかなか行かないところに行ってみたいです。
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田平:めちゃくちゃアクティブですね(笑)。
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たむら:選択式の質問で、どちらでもないときに「・(中黒点)」に丸をつけがちなの、プロフィール帳あるあるだ!
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穂積:あ! アレックスさん「Linkin Park」好きなんですか! 僕も好きで中学生の時、よく聴いてたなぁ。
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神保:わたしも! 中高時代にめちゃくちゃ聴いてました(笑)。
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Alex:国境や時間を超えて同じ曲を聴いてたなんて、エモーショナルですね。
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神保:よく考えたら、普段みんなと話すのは仕事のことばかりなような。プライベートの話といっても、せいぜい大学時代とか?
でも、プロフィール帳を使うと中高時代とかもっと小さい頃とか、普段みせられない「仕事以外の自分」も自然に話せますね。
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曽我:仕事関連のところをよく見ると……。みんなブレストが好きなんですね(笑)。
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神保:アイデア出しが好きなんて、さすがサイボウズ式チーム!
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穂積:これからは、ブレストの頻度を増やしてしていきましょう。
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曽我:あと「低気圧」のときに調子が悪いの、わかります! 電話が急に来るのも焦りますよね(笑)。
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たむら:プロフィール帳を使うと、苦手なこと・調子が悪いサインのように、まじめに話すと少し空気が重たくなってしまう話題もポップに伝えられるのがいいですね。
顔を合わせてみんなで書くのがおすすめ
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曽我:これだけ盛り上がれるプロフィール帳、いろんな人に使ってほしいです!
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神保:新しいメンバーが入ったときはもちろん、普段顔なじみのメンバーとやってもいろんな発見があるはず。誰でもダウンロードできるので、ぜひ使ってほしいです!
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曽我:どんな人とでも気軽に打ち解けられるツールとして、大いに活躍しそうな予感がします!
あと実際やってみて、顔を合わせて書いたほうが盛り上がるなと思いました。子どもの頃の話とかプライベートな趣味をわいわい話せて、ぐっと距離が縮まった気がします。普段はオンライン上でのやりとりがメインですが、これを機により気軽にお話しできそうです。
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神保:プロフィール帳を使っていなかった世代からすると、「どこまでまじめに書けばいいの?」とテンションがわからないかもしれません。顔を合わせて書いたほうが、より自然に「素」を見せられると思います。
「懐かしい!」で一体感がうまれる
今回は、「仕事には慣れてきたけど、なんとなく寂しい」というわたしのぼやきをきっかけに、サイボウズ式編集部でプロフィール帳をやってみました。
リモートワークで感じていた、なんともいえない寂しさを解消するためには、仕事以外の「余白」なコミュニケーションが重要なんだと再認識しました。
1on1や飲み会など、コミュニケーション不足を解消する方法はたくさんあります。そのなかでも、プロフィール帳は「懐かしい!」の気持ちをきっかけに、仲間の「新たな一面」を見れるので、より一体感がうまれる気がします。
新しいメンバーが増えた、普段なかなかいっしょに話す時間がない、なんとなくチームに停滞感がある……。
そのような、チーム内で相互理解を深めたいとき、プロフィール帳はかなり役立つツールです。ぜひ、みなさんも使ってみてくださいね!
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※この記事は、サイボウズ式にて2024年1月30日に公開されたものです。
執筆:曽我智恵里/撮影:高橋団/編集:田平貴洋
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