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亀井健自然に帰る日記

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#小劇場演劇

演技にしんしんとしてる

演技にしんしんとしてる

まだ体力は戻らないままだ。
しかし、稽古をコツコツしている。
演技ってものの深いとこに、あまりの闇に、ゆるく逃げてみたりしている。
ただ、身体に、指の先までに、注意深くなればいいだけだ、しかし理屈が動機になるまでうるさくてね。晴れる夜に誰かの寝息が聞こえる。
one of the bear shooters in the world
の稽古をやっと始めたのだ。
音楽と交わるために。
演技が音楽にな

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札幌に半月帰ってきた

札幌に半月帰ってきた

ひどい過労で高知に帰ってから寝込んでいる。俺がやっと回復したら妻が寝込んでしまう。
全く、二度と札幌に帰るなんてお断りだ。
もうずっと川で泳いでいたかったし、空気がいいんだよ高知はさ。とは思いつつ、札幌に帰って良い事もたくさんあったよ。
子達がバービー、ひーばーちゃんに会えた事。
あとぴーまーにも会えたしね。
何より娘は親友に会えた。
親友の家族は、僕ら家族にとっても大切な存在で再会できてよかった

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演劇をすること

演劇をすること

写真は若かりし20代の愛されてばっかりで浮かれてた私。舞台に向かうため楽屋から移動している時、かと思われる。

20代の私は、もうただ演劇をするために生きているような毎日でした。そりゃあ皆様にご迷惑をおかけしておりました。愛してくれる方々を傷つけ、愛する事をなんかよーわからんものに爆発させて、そんなくせに伝えようと作品にこめる魂は、今もあんまり変わらない。

まあクヨクヨしてたんです。

日々、サ

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憧れのマンション

憧れのマンション

近頃はここに頻繁に通う。
と言ってもまだ数回ではある。
実はここでサロンを開業する。
矢野絢子と一緒に。

ボソリと沢田マンションの空室情報とか調べたんだよね、サロンいつかやろうと思ってさ、とボソリ、矢野絢子(以下絢子)に言ったのは、高知に引越してすぐだった気がする。
ボソリと言ったのに、イェイイェイと反応してくれた絢子、気がついたら部屋を見に行って契約してた。

あまりのスピードに
その時はまだ

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移住生活のつれづれ

移住生活のつれづれ

朝早く高知に着き、不動産屋が開店するのを待つ。
それが最初。
開店と同時に家の鍵をもらい車から荷物を下ろす。
すぐにお世話になっているゴッドファーザーから電話。
畑とステキな公園を案内してもらう。
いきなりちょいと農作業体験。

車で走る道の狭さに驚愕する。

その数日後には矢野絢子が地元高知でライブ。
私達家族が暮らす町のカフェで、アットホームな雰囲気の中、移住してきた家族として演者と観客に迎え

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新しい土地

新しい土地

久しぶりにノートを綴る。
4月頭に、僕達家族は海を渡り生まれ育った北海道から四国、高知に辿り着く。

ここで生活を始めるのだ。
こことは高知のこと。

強い日差しを感じた。
人と人の繋がりは優しく温かく、それだけに必死になれもする。
生きること、その理想を掲げてなくちゃならないこと。

小さな虫が逃げた。
あんたにゃ俺は指図め天災だろう。
花の名前を知りたくなる。
今まではただの花、ただの葉っぱ。

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札幌で演劇を始めてどのくらいだろう

劇団コヨーテとして、12月に新作公演する。
その稽古を本格的に始める。
来年に高知移住を考えているので、札幌、いや今は小樽に住んで演劇をやるのは最後になるかな、まあ住む場所は変わるけど劇団コヨーテは続く、つもり。
僕は土と共演して演劇を作ろうと考えているけど、それはこれからの未来、予測みたいなもので、夢とも言えるわけだ。

現実ってものは、今、この瞬間、満ち足りた世界でしかないので、思考はあまり存

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私たちは植物のように愛し合った⑦

君をきちんと傷つけるんだ。
君が俺にして欲しい事をきちんと理解する必要がある。
きちんと理解できたら、それを別の女にしてあげるんだ、できる限り俺のことをきちんと愛してくれる女にそうするんだ。
すると君は疑いようもなく、目に見えない、感覚も共有しない、傷、をつけてしまう事になるんだ。

俺のこと、好きだからね。

もしもその傷がつかないとしたら、俺は死ぬ。
もうこの身体ではいられない。
だって君に愛

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私たちは植物のように愛し合った⑥

俺は君が食べたいものを知りたい。私は君が好きな食べものを食べたい。俺は君がお気に入りの服をあげたい、私は君が好きな格好が似合いたい、音楽は暗いのが好きだよ、おだやかな音楽がいいな、朝は苦手、夜更かしは苦手、漫画しか読まない、雑誌って重たい、ちょい身体鍛えてる、二の腕を細くしたい、足首も細いのがいいけどさ、サザエさんの足首は気持ち悪い。髪の毛は2人で坊主にして坐禅を組もうよ、同じ言葉で俺も君も話すか

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私たちは植物のように愛し合った今日は書けないから‥

私たちは植物のように愛し合った今日は書けないから‥

子達と歩いて植物を眺めた。

全部子達のための1日は、料理する気力もなくジャンクフード。

私たちは植物のように愛し合った⑤

許されたいんだ。
何にって君だよ、お前、君、キミ、俺を愛しているはずの君に許されたいんだ。
だって俺は君をいつでも許す準備してる。

女の人は、正面より横顔のほうが迫力ある。
怒ってる時の事だよ。
般若のオーラみたいなのが横顔には見える。
正面だとかわいいね、きれいだねと内心で思ってしまうからね、怒ってるのにね、心を読まれたらもっと憎たらしい人だ、この男ってなるでしょう。

暴力はなかったけど、そ

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私たちは植物のように愛し合った④

本日はあの男不在である。
朝も昼も夜も。
いや、朝は忙しく、一緒にゆでたまごを一つづつ食べたし、靴下の片方も探してあげた。
見つけて、渡して、言われたんだっけ?
今日、飲み会だから。
何の?
バイトの。
ほうほう‥
新しい人が入ったから。
わかった〜。
後でわかった事だが、29歳独身、かつて学生時代に友達と行ったポルトガルが忘れられないそうで、いつか亡命したいらしい女だ。亡命は私が勝手に飛躍させて

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私たちは植物のように愛し合った③

もともとひとつのこの世界は、ひとつのままでは理解が難しいみたいだ。
だから二つにする。
私たちの意識はだいたい二元の世界なのだ。

例えば、好きと嫌い。
これの元々一つだった状態って、どう?
どっちでもいい、じゃないかな。
それは疲れたお母さんに嫌われるお返事です。
今日の夜、何食べたい?
どっちでもいい。
それ、どういう事?困るわぁ、何食べたいか聞いてるのに答えになってない。
そういう時、あの男

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私たちは植物のように愛し合った②

その男と
よく笑う女だった。
ひと月くらい前に出会った。
俺は安心もしたけど、不安でもあった。
味の素みたいなスーパーマーケットで、レタスを買って芯のあたりに土がついてるから洗ったのね、そしたら赤っぽくて、細長いけど、とっても小さい虫がついてて、気持ち悪いし、気持ち悪いって感じたから触れなくて水で流せばいいか、でも水道管の中で増えたらどうしよう、管が詰まってそこに手を突っ込む事になったら最悪、たぶ

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