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2024年2月の記事一覧

泣きながらでも歩く

泣きながらでも歩く

実家に放置していた高校の卒アルを持ち帰った。
いい思い出はないし、
連絡取ってる同級生はもう、一人だけ。

ミニマリストというわけではないけれど、
いい思い出を連想しないものを残しておいても、
と思う。残していた理由は、
「卒アルを捨てるなんて人として……」や
「ふつうは捨てるものではない」という、
想像のなかの「だれか」に追随していただけだ。
だいたい、開くことがないから長年実家に放置していたの

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繋ぎとめるもの、思いとどまらせるもの

繋ぎとめるもの、思いとどまらせるもの

 インドカレーが好きである。
 特に好きなメニューはバターチキンカレーだ。チーズナンとサフランライス、そして野菜にオレンジ色のドレッシングも添えてあるのが最高である。
 ああ思い浮かべるだけで唾液が分泌されてくる。ここ数年食べていないから、無性に食べたくなる。

 東京に住んでいた頃、隣の駅近くに行きつけのインドカレー屋があった。
 そこへ友人や恋人をよく連れて行き、夜遅くに一人で食べに行くことも

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「生きる」

「生きる」

パートナーであるKさんが、ある日、突然、言い出した。
「俺は作家になる」

それから数日後。
「公募しているものにエッセイを出して応募するぞ」と早速に作品を書いたというので、ちょっと見せて欲しいとお願いし彼の原稿を覗いた。

Kさんらしい言葉遣いの文面に、うんうん、なるほどと頷きながら読み進めた。その原稿の途中から私は、えっ!と思った。
なぜならば原稿用紙には明らかに私のことが記してあったからだ。

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#161 「救いたい人」のカタチになるために

#161 「救いたい人」のカタチになるために

 きっとわたしは完璧主義者の理想主義者だ。あるいは、単なるアホなのかもしれない。先月の休職以降、毎日ずっと、市のコミュニティソーシャルワーカーや、弁護士と繋がることが必要だと分かっているのに、未だ動けぬままに2月も終わりかけている。

 何もしていなかった、という訳ではない。むしろ、やりすぎというくらいに準備をしたのだ。特に、自己破産は二度目になる。免責を受けるための壁は高いだろう。ソーシャルワー

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