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文学作品

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高校生の頃に作ったものを手直ししています。あとは最近の作品です。
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#詩

若い女が好きなのね

若い女が好きなのね

僕の視線が 見つかった
向こうの女子と 目が合った
記念日ディナーは 大惨事
若い女が 好きなのね? 

僕は君だけ 愛してるんだ
ともに過ごした 時は宝石
記憶の中じゃ 君も若いよ
時が過ぎれば 人も過ぎるさ

今の君こそ 一番素敵さ
本気で今そう 思ってる
年を重ねた 良い女
ステキな笑顔を 見せてよ、僕に

スープが冷めても 愛は覚めない
浮つく僕が 並べた言葉
横顔で聞く 彼女の微笑み 

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春の風に酔う

春の風に酔う

春の陽気に 誘われて
彼女と出かけた 帰り道
波打ち際は 眩しくて
光の粒が 僕ら包んだ

潮風が髪、なびかせた
波が目元を、明るく照らす
照れた僕見て、笑ってた
そんなひととき、安らぎの時

遠くの雲に 嵐の気配
僕ら手をとり 歩くんだ
砂浜、裸足で 温もり感じた
笑顔に、肩に 愛しさ募る

僕らが誓った 永遠の愛
君は秘かに 不安を抱いた
僕は無邪気に 夢を見ていた
波の間で 恋が揺れてた

線香花火

線香花火

戯れにただ それだけで
手ぶらで行くのも 気まずくて

その瞳から 悲しみ漏れた
共に暮らした 楽しき日々は

ただ穏やかに 過ぎていた
熱情襲う ボクが壊した

非難、断罪 言って欲しくて
その悲しみを 癒やすなら

何も言わずに 黙って泣いた
弱い背中に 情が残った

失くしてしまった 反省と
取り戻さない 熱情が

弱き心を 締め付けるから
黙って肩を 抱きしめたんだ

ごめんなさいって 言

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真宵の森

真宵の森

久々会った 驚いた
装い髪まで 違ってた
慣れた仕草に 心が和む
夕の宴も そこそこに

迷いの森に 立ち入れば
芥子の匂いが 立ち込めた
湿った風が 首筋を這う
更なる奥を ひた目指す

二人きりだよ 大丈夫
怯えた君の 髪撫でた
宵が更けたね 闇が静まる
耳に残るは 吐息だけ

月が揺れたら 抱きしめようか
貴方が何処へも 行かないように
見失わぬように 失くさぬようにと
寝顔見つめて 夜明け

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夢日記

夢日記

最近、よく夢を見る。
その日の午後には何も覚えていなくて、夢を見ていた、それだけ。何かしら楽しかったような…それ以上の記憶がない。モヤモヤするって、こういうヤツだ。

気になって、ある時恋人に相談した。夢日記を付けるといいって教えてくれた。目覚めたらすぐに夢の記録をつけるのだ…うー、面倒だが仕方ない。
正体の見えない誰かさんと一戦交えるような気分だ。思い出せない数々の夢に悶々とした僕は、夜が楽しみ

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情熱の花

情熱の花

心に眠る 情熱の花
静かに待つは 春の喜び

ざわつく胸が 呼び起こす
われ先目指す 恍惚の先 

枯れない花を 咲かそうか
覚めない夢は 現を抜かす

老若男女 遠慮も無用
真夜中募る 燃え盛る

一度っきりの 人生さ
行き先知らぬ 心は躍る

行き着く先は 夢の果て
枯れて咲き誇る 情熱の花

恋をかなえる魔法のクスリ

恋をかなえる魔法のクスリ

効能効果は お楽しみ
用法用量 おまかせで
味は全部で 3種類
甘いの苦いの 切ないの

ココロがほんわか 温まる
スパイス入りの このクスリ
愛情いっぱい 詰めこんで
じっくり煮込んで できあがり

お代なんかは 良いからさ
ものは相談 なんだけど
通りの向こうの あの娘にひとつ
お気に入りだろ 知ってるよ

浮かない顔して ため息ついて
元気になって 欲しいだろ?
行って話して 聞かせてあげな

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