満腹な夜はとにかく歩こう
ー お腹が苦しいまま家に帰ってはいけない気がした ー
この日の夜ごはんはハンバーガーかパンの気分だった。
それなのに私は気づけばインドカレー屋さんの席に座っていた。
(なぜ?)
タンドリーチキンが食べたくなったのだ。
だからタンドリーチキンだけは絶対食べると決めて店に入った。
タンドリーチキンだけだとさみしいかなと思ってメニューを見る。
インドカレー屋さんに行くとたいてい一ページ目のナンカレーセットしか見ないけど、今日はタンドリーチキンを食べるからナンカレーセットはきついだろう、ということで、他のページを見る。
面白かった。
こんなページがあるなんて知らなかった。
インド風天ぷら、ナンピザ、チキンナンロール
たたききゅうり、枝豆
(・・・。)
ポテトフライ:皮付きのポテトを油で揚げました。
丁寧。
たたきキュウリ:ピリット辛ッ。キュウリのおつまみ
かわいい。
パニールティッカタンドリー:インドで人気です。
へ、へえ〜〜、、
まじまじと見ていたら店員さんが来た。
「オキャクサマ、ご注文どうぞ〜〜」
(なんも決まってない)
急いでシーフードカレーライスに決めた。
・・・
注文してすぐにサラダがきた。
レタスのちぎり方が大きい。
どのくらい大きいかというと、小学生の音楽の授業で、指3本分口を開けましょうって言われたときくらい口を開けても入らないレベルに大きい。
そうこうしているうちにタンドリーチキンも登場。
スパイスによって生み出される独特の獣っぽい匂いとジューーっというけたたましい音を響かせて目の前に現れた。
ナイフをザクザク差し込んでポイポイと口に運んで行く。
間違いないプロの味。
(2年前くらいに家で作ろうと試みたことがあったけど、なぜか黄色くてヨーグルト風味のカレールーみたいになってしまったことがある。)
一口食べたあたりでカレーライスも到着。
いきなりテーブルの上が慌ただしくなった。
(てか見てください、このライスの量を!)
とりあえずライスの上に乗っているパパドを食べ始めたけど、食べ終わったあたりですでに満腹。
この後終わりの見えないカレーライスと格闘することになる。
シーフードミックスの名にふさわしく、カレーの中にはエビにホタテにイカなどがゴロゴロ入っていた。
・・・
一時間くらい滞在した頃ようやく完食。
お腹をさすりながらお店を出て電車に乗った。
最寄駅に着いた頃は、まだお腹が苦しすぎて歩くのがやっとという感じだった。
「このまま家に帰ってはいけない、歩いて消化を進めなければ。」
そう思った私はとりあえず帰路についたものの、家を通り過ぎ、散歩を始めることにした。
夜の散歩は気持ちが良かった。
最近好きな曲たち(「Blinding Lights」「Autumn Outside The Post Office」)を聴きながらゆっくり歩く。
明るいお店がまばらにある。
昔は東京の明るい夜が嫌いだった。
うるさいし、星空が霞んで見えるから。
でも最近はその明るさに安心する。
気づけば町内を一周していた。
行き道は二人しかお客さんがいなかった居酒屋。帰りに前を通ったらお客さんが三人に増えていた。
町が生きていると感じられる夜が好きだ。
だから東京の夜が好きだ。
私のお腹もだいぶ落ち着いてきたので、家に帰ることにした。
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