【現代詩】『 球 根 』
『 球 根 』赤黄緑紫
根から離され個(ひとり)になって
花はなんのためにその後の数日を過ごすだろうか
玄関に飾られ他人の眼に触れる√
挨拶もしない水道水が
ふざけて茎の断面に触れたー{何物(ナニ)を食べたか何事(ナニ)を視たのか何者(ナニ)を忌避して愛してきたのか}ー泡銭あぶくになって込み上げてしまう------( お)( し)(ま )( い)(だ )--------。
吐露する前に噛み殺された言葉の芯が
糖分(なに)にも昇華なれずに路傍に吐かれる
生い立ちには堅い毛布が掛けられ
帰り道など肇(はじめ)から
ナカッタじゃナイカ
と、燃え移る前に消し懸けた。
“二度と出逢ってしまわぬように”
名前を変えさせ遠い国へと私を窶(やつ)せば
半月を軸に裏拍一杯思いを託せる心臓が
一歩奥へと體を窶す
知らない名前で呼ばれて貰う孤独の華。
「愛とはこういうことなのです」ね
其所には私を狂い咲かせる
魂の華が咲いていました.
あかきみどりむらさき
2019ねん
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