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陶磁器や歴史などを通して、タイのニッチな世界を語ります。

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記事一覧

スンコロクの再現に成功!

再現の話を前回しましたが、なんと、こんな素敵な水差しが完成しました!👏 スコタイ時代が時を超えてやってきた気分です❣️ ロクロは手回しなんですよ、それなのに、こ…

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2年前
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13〜15世紀を再現してワクワク

先日ご紹介したスコタイ時代(13〜15世紀)の陶片。 このまま置いておくのは勿体無いな、と思っていたら、茶道の先生が「これで水差し作ったら?」と、ナイスなアイデアをく…

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2年前
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タイの鶏卵素麺と、日本人女性②

タイの鶏卵素麺と日本人女性が関係ある、 というところで前回は終わりました。 17世紀アユタヤ王朝時代の高官、ギリシャ出身のコンスタンティン・フォールコンの妻は、日…

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2年前
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タイの鶏卵素麺と、日本人女性①

卵にお砂糖をまぶしたみたいな、あの飛び上がるぐらい甘いお菓子が、昔、お中元かお歳暮で祖父母の家に届いていたことを記憶しています。味はお茶どころか、ご飯なんかに合…

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2年前
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陶片フリークのたわごと1

仕事の打ち合わせ帰りに寄った原宿のアンティークショップのショーウィンドウに、わたしの目を惹く陶片を発見。それは、スコタイ王朝時代(13〜15世紀)のスワンカローク窯(…

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2年前
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タイのアーティスト プロイさん

PCの調子が悪く、前回から日にちが空いてしまいましたが、前回の続きです。 L'official Thailandの元編集長、クスマ氏から素敵な陶器のデザイナーがMs.Ploy(プロイさんと…

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4年前
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スコタイホテルで出会ったPloyさんデザインの陶器(タイの素敵その2)

忘れもしない、2017年の猛暑の季節に仕事で訪れたバンコクでの出来事。 商談のあと、暑さと疲れでヘトヘトになってたどり着いたスコタイホテルのエントランスからジャスミ…

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4年前
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スンコロクの再現に成功!

スンコロクの再現に成功!

再現の話を前回しましたが、なんと、こんな素敵な水差しが完成しました!👏
スコタイ時代が時を超えてやってきた気分です❣️

ロクロは手回しなんですよ、それなのに、こんなに形のよい高級感あふれる水差しが出来るもんですね。
蓋についているのがマンゴスチンのへたなので、胴体はマンゴスチンをイメージして丸みをつけるところにこだわりました。
実はもうひとつ作っています。
出来上がったらまた報告しますね。

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13〜15世紀を再現してワクワク

13〜15世紀を再現してワクワク

先日ご紹介したスコタイ時代(13〜15世紀)の陶片。
このまま置いておくのは勿体無いな、と思っていたら、茶道の先生が「これで水差し作ったら?」と、ナイスなアイデアをくれました。

わたしのわがままを聞いてくれる陶芸教室で早速陶片の「住処」を再現する試みをスタート!
手際よく先生が陶片を採寸して、水差しの内や外のサイズを決めていきます。
土を紐みたいにして、その紐を重ねていく方法で、あっという間に(

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タイの鶏卵素麺と、日本人女性②

タイの鶏卵素麺と、日本人女性②

タイの鶏卵素麺と日本人女性が関係ある、
というところで前回は終わりました。

17世紀アユタヤ王朝時代の高官、ギリシャ出身のコンスタンティン・フォールコンの妻は、日本人とベンガル人のハーフであり、ポルトガル人の祖母を持つ、マリア・ギオマール・デ・ピーニャという女性でした。(イラストの女性)

1688年のシャム革命で夫のフォールコンが処刑された後、マリアは料理の腕前が認められ、ターオ・トーンキープ

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タイの鶏卵素麺と、日本人女性①

タイの鶏卵素麺と、日本人女性①

卵にお砂糖をまぶしたみたいな、あの飛び上がるぐらい甘いお菓子が、昔、お中元かお歳暮で祖父母の家に届いていたことを記憶しています。味はお茶どころか、ご飯なんかに合うはずもなく、子供の頃のわたしには持て余すだけのものでした。

鶏卵素麺はカステラと同じく、ポルトガル人によって日本に伝承されました。
そしてタイにも日本の鶏卵素麺と同じ見た目のフォイトーン(ฝอยทอง)というお菓子があります。

「同じ

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陶片フリークのたわごと1

陶片フリークのたわごと1

仕事の打ち合わせ帰りに寄った原宿のアンティークショップのショーウィンドウに、わたしの目を惹く陶片を発見。それは、スコタイ王朝時代(13〜15世紀)のスワンカローク窯(邦名:スンコロク)で焼かれた容器の蓋でした。
粗めな土と素朴な文様に惹かれて、早速購入しました。
左の蓋についているのは、果物の女王さまとタイ人が呼ぶ、マンゴスチンมังคุดのヘタだと思います。

スコタイ王朝はタイ人にと

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タイのアーティスト プロイさん

タイのアーティスト プロイさん

PCの調子が悪く、前回から日にちが空いてしまいましたが、前回の続きです。

L'official Thailandの元編集長、クスマ氏から素敵な陶器のデザイナーがMs.Ploy(プロイさんと発音することにします)であることを教えてもらいました。
プロイさんはバンコク生まれのアーティスト、コンセプトデザイナー、フリーライター、そして翻訳家でもあります。
https://ploychariyaves.

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スコタイホテルで出会ったPloyさんデザインの陶器(タイの素敵その2)

スコタイホテルで出会ったPloyさんデザインの陶器(タイの素敵その2)

忘れもしない、2017年の猛暑の季節に仕事で訪れたバンコクでの出来事。
商談のあと、暑さと疲れでヘトヘトになってたどり着いたスコタイホテルのエントランスからジャスミンの香りがただようロビーを抜けて、打ち合わせとのど乾きを癒すためにカフェに入り、慌ててアイスコーヒーを注文したのを覚えています。
コーヒーがくるまで、何の気無しに狭いカフェの奥に遠慮深そうに置かれていた、縦に細長い戸棚をのぞきました。

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