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タイのアーティスト プロイさん

PCの調子が悪く、前回から日にちが空いてしまいましたが、前回の続きです。

L'official Thailandの元編集長、クスマ氏から素敵な陶器のデザイナーがMs.Ploy(プロイさんと発音することにします)であることを教えてもらいました。
プロイさんはバンコク生まれのアーティスト、コンセプトデザイナー、フリーライター、そして翻訳家でもあります。
https://ploychariyaves.com

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↑これは彼女のどの作品にもついているオシャレなサイン。

さて、プロイさんの生い立ちや経歴などをご紹介します。
タイでは有名になる人物のバックには権力を持つ父親がいると言われています。(本当のパパです。もちろん例外もあります)残念ながら数年前に亡くなったようですが、彼女の父親も国会で議長などを努めた政治家でした。
彼女は国立大学最高峰のチュラロンコン大学を含め、タイのいつくかの大学を卒業したあと、オーストリアに留学し、ツーリストに関して勉強をしました。現在の彼女のアートの才能は美術学校などで培ったものではなく、留学時にホストファミリーから勧められて描いたのがきっかけ、と著書「Envol」にも書いています。
留学先から帰国した後、彼女は父親のコネクションなどを使って政府機関で要職を務め、その後雑誌の執筆などの仕事を経て、本を何冊か出版するようになりました。彼女の名前を有名にしたのがあの有名な「ブリジットジョーンズの日記」です。彼女は2012年にこの本の翻訳を手がけました。
https://www.bangkokpost.com/life/social-and-lifestyle/318589/learn-and-tell
その後も執筆活動やアーティストとしての活動を続け、2018年にはバンコクのゲイソンデパートのPaper Smith書店にて彼女の作品や作品のベースになった人物や物などに関する書籍をキュレーション展開しました。

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また、2019年には新著「What is the happy life」を刊行しています。
さて、前述の「Envol」について触れたいと思います。Envolは2017年の作品です。Envolはフランス語で「羽ばたく」や「飛ぶ」と言った意味があります。

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大胆なタッチで描かれた裸婦像、羽を伸ばす南国の鳥、などカラフルで楽しくなるようなイラストは、ゴーギャンの”野生的大胆さ”とマティスの”自由”に、”コケティッシュ”を足したような特徴があります。
中でも大変心に残ったのが、彼女の愛犬「Tiger」との出会いと別れのシーンです。名前の通り、誰もが恐れる凶暴なトラのようなタイガーですが、不思議なことに彼が彼女に懐くまでにはそれほど時間はかからなかったそうです。それから亡くなるまでの5年間は二人(一人と一犬)は親友のように一緒に楽しい時間を過ごしました。タイガーの死後は立ち直れないほどになり、半年間泣いて暮らしたそうです。しかし、ある日タイガーを描いたところ、笑顔になったそうです。タイガーとの出会いと別れはプロイさんを別のステージへ「Envol(飛び立つ)」させるものであったのかもしれません。

さて、Envol刊行の1年前の2016年の秋、私はInstagramを通じて彼女にメッセージ送りました。
「あなたのデザインにとても惹かれました。またこのような陶磁器やデザインに出会いたいのですが、どこに行ったら良いですか?」という内容でした。
驚くことにプロイさんからすぐに「チェンマイに行くといいですよ」と返事がありました。「私の作品を扱っているWits collectionという店、そして70年代から続いている大きな陶磁器の工場を持つPremprachaは私のお気に入りです。あなたはきっとWooも好きだと思いますよ」
よくわからない固有名詞がたくさん出てきて戸惑いましたが、翌週に私はチェンマイ行きのエアチケットと、ホテルの予約をしていました。
続きはまた次回に。
ポプカンマンナカー(また会いましょう)







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