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読書について

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読書にまつわる話。
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記事一覧

0531 米兵にとっての「ツキに見放される」とは

0531 米兵にとっての「ツキに見放される」とは

帰還兵は何故自殺をするのか?というような本を読んだ後、記録をつけた。
それを読み返していて、標題の言葉が目についたのだった。

戦場から戻った兵士になされる演説などで、亡くなった仲間に対して「運が悪かった」と慰めることが多いらしい。
それを聞くと、兵士としては、「運がない」、つまりツキに見放されたからあいつは死んだ、と受け止めてしまう。
「じゃあなんで俺は?」と。
本はそこで止まっていたけれど、キ

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0530 読書をした後のこと

0530 読書をした後のこと

オンラインで、読書ノートのつけ方、という講座を物は試しと受けたことがある。それから、読み終わった本については、B5の365デイズノートを買い、引用してみたり、思ったことを書きこんだり、整理したいことをまとめたりしている。

これがなかなか時間がかかる作業で、2021年からのものは何とか全部つけているのだが、それ以前のものはこれからやる予定だ。本のページを折ってあるので、当時に気になったことは分かる

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0528 気にしない術

0528 気にしない術

本屋で見かけた「気にしない術」関係の本が、Amazonやブクログで評価が意外に低かったので、色々探してみた結果、ほかの本を買ってみたのだった。今読んでいる本を読み終えたら、そちらを読もうと思う。

よく読みにいくブログ主さんが、気になる本を上げていた。
「話が通じない相手と話をする方法」
まさに今そういう仕事ぉ!と心の中で叫んだ。
自分中心主義なので、全然他者のことは考えない・でも自分の言い分は当

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0524 血と指紋でできている

0524 血と指紋でできている

開高健の本を読み始めた。
まだまだ最初のところだが、アラスカにキングを釣りにいった描写で、南は血と指紋でできている(うろ覚えの上に、本が別室にあるので違っていたらごめんなさい)とあり、この人は戦争を覗き込んだ人だと再確認したのだった。

朝活の読書ノートでは、「ロシアについて」を書き終えた。
ずいぶん昔に書かれた本だが、歴史を振り返りながら、分析をしているので、その国の国民性の根っこが描かれている

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0518 読書の目標

0518 読書の目標

ほぼ日手帳の、読書や映画などが記録できるページがちょうど40だったので、今年の目標は40冊本を読むこととした。
とか言って、昨年は32冊がやっとだったのだが…。

自分の時間を持つように、なんて、よくインスタにもストレス発散の方法で出てくるのだが、職場では当然そんな時間など取れるはずもなし、自宅も、相方氏がいるとかなり無理な状況である(小学生男子並み)。
そうなると、通勤の電車か、朝活で利用してい

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0505 趣味を始める

0505 趣味を始める

まだ読みかけではあるが、この本を読んでいると、自分がこれまで仕事で自分の価値を証明しようとしていたことを思い知った。

きっと、係長までは大丈夫だったんだと思う。しんどくはあったけれど。
管理職になって、部下の人生を左右する責任と、楽しく仕事をしてもらいたい気持ちと、そして仕事ができる自分というもので、自分の価値を保ちたかった、このトリプルでノックアウトされたのだ。
(部下のことを考えないで、自分

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0498 100冊を選ぶとしたら

0498 100冊を選ぶとしたら

100冊で耕す、という本を読んでいるのだが、私は読書に偏りがあり、100冊も読めていないので、選びきれない。

確実に選ぶのは、
三浦哲朗、吉村昭、開高健、阿部昭だ。
たまに再読したりもするのだが、三浦哲朗などは、もう一度読みたくなることが多く、本がぼろぼろになっている。

この著者の中で、吉村昭の「冷たい夏、熱い夏」がどうしても読み直せない。
1日で一気に読みこんだ。秋だったか。休みの日で、ゴロ

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0495 今年の読書数

0495 今年の読書数

12月も半分近くまで来てしまった。
某女優さんは年間100冊本を読むというが、私は今年は30冊も届かなそう。

毎年50冊という目標を掲げているものの、雑誌でごまかしてみたりなんかして、実質50冊なんて到達できていない。あげく読んでも頭に残っていないのが悲しい。

巷には、速読や遅読など、たくさん読むべき論と質で勝負論と、様々な読書論を書いた本がたくさんある。
結局のところ、自分に合うやり方でいい

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0485 正義は和解をもたらさない…

0485 正義は和解をもたらさない…

この本を読み始めた。まだカンボジアの触り。
名前が全然覚えられない。図面書きたい。

「負けた側」を罰したい外部の国と、内戦で荒廃した国を何とか経済的に立ち直らせなければならない現在の政府の取った、「罰しない」手段と。
国家同士の戦争より、内戦は目も当てられないひどいものになりがちだというけれど、本当にそう。

英語が話せれば、こういう国際貢献もあるのだと、この本を読んで初めて知った。危険と隣り合

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0483 死は急に訪れる

0483 死は急に訪れる

吉村昭の破船を読んだ。

どういう話なのか、あらすじは知っていたのだけれど、改めて読むと、いつそれが起きるのかハラハラする。

父親が3年間、よそで働いている間の物語なのだが、大半はとある村の日常が描かれる。
喜びも含めて、なんだか私は当たり前のようにして読んでいた。

その習慣などは、今の感覚からするとまったく異世界で、しかし、まだどこか日本の地方にはありそうな気もした。祖父や祖母あたりはこうい

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0482 今よりましにはならないぜ

0482 今よりましにはならないぜ

読書記録をつけようと思って、ページを折った部分を読み返していた。

なんでここに?というような、どうやったってやられる場所でしょというところにアメリカ軍の前哨基地がある。
日本軍ならまだしもアメリカ軍でもそういう判断をするんだ…とか思ったのは内緒だ。

で、その基地の中の、兵士の部屋に掘られていたセリフが「今よりましにはならないぜ」なのだ。

職場でしんどい時はこれを思い出すようにしている。

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0471 人種差別は、たぶん耐えられない

0471 人種差別は、たぶん耐えられない

「人生、いつでもシンキングタイム!」

そんな回答をする相方氏との直前の会話は、英語の勉強をああしようこうしようとか、鉄道模型を買いたいだとか、ジオラマがどうとか語り続けている彼に対し、「なんかずっとここ何年も言い続けて考えているだけだよね」という返答に対するもの。
いや、いつまでシンキングなんだろうか。

それはさておき、現在司馬遼太郎のアメリカ素描を読んでいるのだが、カリフォルニア州サンフラン

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0469 今度はアメリカ

0469 今度はアメリカ

ロシアの次は、アメリカである。

まるで、全然別物の世界だ。
そりゃそうだ、文化の根っこが別のところから生えている。

アメリカの無邪気さは恐ろしい。
凶器かもしれない。
某擬人化マンガでだまされてはいけないくらい、恐ろしい存在だ。

今はまだ途中。
しかし、何となく、世界で起きている戦争の根っこが見えたような気がしている。

0443 紙面越しにひっぱたきたくなった人

0443 紙面越しにひっぱたきたくなった人

いえ、某参謀をちょっとばかりひっぱたきたくなったもので。

火野葦平の密林と兵隊を読み終えたのだった。

正直日本の軍隊は、日本のなだけあって、今もそこかしこにある。
こういう上司、こういう会社、社員たち。

軍隊の分かりやすいところは、失敗が犠牲として、可視化されるところだろう。敵が何したって、武器も食料も潤沢なままとかも、分かりやすい。
会社なら、何のかんのと理由をつけて、正しいままでいられる

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