マガジンのカバー画像

歩いた先に見つけたもの

12
運営しているクリエイター

記事一覧

神の盛合せ

神の盛合せ

平均的な日本人の例に漏れず、私もあまり宗教や信仰に疎い。

自分がどの何をということも無論ない。

けれども一つの場所に様々な信仰が同居し、夫々が息づく姿を目の当たりにすると、どうにも心の中に微かな鼓動を感じずにはいられない質である。

日本には、日常に溶け込むようにして御天道様や仏、あるいは異国の神々が同居している。

それは幼き頃から当たり前のように馴染んだ光景であり、彼らは習慣の中に生きてい

もっとみる
芸大生の生態

芸大生の生態

芸大生、芸術大学卒と聞くと皆さんはどの様な人物像を思い浮かべますでしょうか。

(※注意:この話にオチは無いです。)

私が所属していたゼミには、発達障害が精神疾患、脳機能障害みたいに診断書が着いている人が多かったです。

私は健全であると言うと周りの人は口を揃えて、高度に擬態したメンヘラだのとよく言われておりましたが、自分はそういう病院へ行ったことがないので、診断書等は持っておりません。

他人

もっとみる
地域広告の径庭

地域広告の径庭

広告やCMのデザインが余りにもダサかったり、個人情報が満載なのはどこの田舎へ行ってもある気がします。

※本記事は以下の記事の続きです。
↓↓↓

秋田の自宅に投函された広告の中に衝撃的だったものというか、東京や大阪ではもう見ることの出来ないものがあったので紹介してみたいと思います。

塾の広告一つ目は、顔写真と合格大高中学校と名前と学年が全部書いてある塾の広告です。

腕組みしてみたり、クってし

もっとみる
風土を憶う

風土を憶う

土地を離れると感じる立地の違いを自分の足で楽しむのも、別の地方へ移住する時の醍醐味であろうと思います。

※本記事は以下の記事の続きです。
↓↓↓

関東平野、殊東京都の23区にいると山は遥か遠方で見えることがないので、他の地方の大きな山に囲まれていたり身近にあったりするということが、大変新鮮でありました。

台地や小高いところはあっても、緑!山!って感じのところは皆無ですからね。

神社とかお寺

もっとみる
御国言葉への戸惑い

御国言葉への戸惑い

私が日本国内で新天地へ聞く時苦労することの定番と言えば、言葉が標準語や他の地方の!言葉と違い過ぎて言葉として認識出来ない問題でした。

御国言葉、所謂方言の問題です。

※本記事は以下の記事の続きです。
↓↓↓

大阪に越した時も大概分からない言葉が多かったのですが、秋田は比じゃありませんでした。

全てに濁音が付き、込もった発音で、イントネーションも違う。
初耳で聞き取って理解するのは無理ですね

もっとみる
離郷と上京

離郷と上京

今日、上京といえば東京近郊に移住することだと思います。

東京都目黒区で幼稚園小学校へ通い、都落ちして神奈川で中高と通った私が上京するというとどこへ行くことになるのでしょう。

今、東京から外に出て秋田に二年くらい滞在する予定なのですが、この行為をどの様に呼称すれば良いか分からず、都内に戻った時に大阪の芸大の友人らが上京話で盛り上がっていることがとても羨ましいものです。

東京の人間が故郷の外に出

もっとみる
誕生日

誕生日

8月の27日本日は、私の誕生日です。
祝え!!!!!!

秋田に滞在して迎える初めての誕生日です。
今年で、23歳になりました。
何処でどうなったからなんだというものでも無いんですよねこれが。

TwitterでもLINEでもDiscordでもお祝いのメッセージを幾つか貰いました。
有難い限りで御座います。

実家にいる時、誕生日はいつもベーコンとアスパラのスープパスタとフルーツタルトを食べていま

もっとみる
秋田の東湖八坂神社のお祭り

秋田の東湖八坂神社のお祭り

東湖八坂神社の例大祭に行って参りました。

JR東日本 男鹿線 天王駅から徒歩5分の場所にあり、比較的に電車でも行きやすいところにありました。

午前中は土砂降りで、午後は霧雨程度の雨が降っていたのであまり人も多くなく、駐車場は空いておりました。晴れの日にお祭りがあると満車になり、近くに駐車場の類もなく、只々住宅街の中にありますので、近隣住民の迷惑にならないようなるべく電車で行くことをお奨めします

もっとみる
卒業制作「不在着信」

卒業制作「不在着信」

これらの作品や文書は大阪芸術大学2024年の卒業作品として出し、「ソニーストア大阪賞」を受けたものです。

展示は細い白縁の額に作品を入れ、6×5(横×縦)の升目状に配置したものでした。

当投稿は、展示の纏めとして大学に提出した本型のポートフォリオの原文をほぼそのまま載せているので、スマホでご覧頂くには多少読みにくいところがあるかと存じますが、何卒ご容赦ください。

題名についてスマートフォンは

もっとみる
私と写真

私と写真

 私はずっと疎外感や離人症のような感覚がある。それは今まで学校生活や社会生活の中で生まれた人間や社会に対しての不信感が原因だと思う。また、その不信感が人と接する時の根底に横たわっているために今だに身体空間で新規の人間、特に生物学的同性と接する時や大勢の前で注目を浴びることが怖い。相当な精神的リソースを食う。心の準備と事後処理に数日かけることが多い。

 現実世界での交流を次第に諦め、インターネッ

もっとみる
境界線

境界線

それは照りつけるより暑く、
コンビニで買った氷ったアクエリアスを忽ちとかしてしまった。

日傘を差す私を、
高校一年生くらいの二人組が自転車の上で笑っている。
トラックの運ちゃんとすれ違い越しに視線が合う。

あつい。

立体交差の道路に遮るものはないから仕方ない。
傘の表面を不意に触ったら、軽く火傷してしまった。

あつい。

あついってもんじゃない。
クラクラする。

くらくら、くらくら、くら

もっとみる