「流行っているものは読まない」と意地をはってきた、ひねくれ者(偏食もち)が、本を読み、世界を広げて行く過程の記録もろもろ。
他にも、読書や本に関するエッセイ・コラムを集めています
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#ミステリー
甘い毒~米沢穂信さん、『儚い羊たちの祝宴』読了(ネタバレなし)
果物を盛り付けた籠か。
それとも、美しい石を連ねたネックレスかブレスレットか。
米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴』を、例えるならば後者の方が良いかもしれない。
連作短編という形式を持つのが一つ。
個々の話は独立して読むこともできるが、「バベルの会」という読書会が透明な糸(テグス)となって、緩やかに繋がっている。
「バベルの会」とは、夢想家のお嬢様たちが集まる読書サークルだ。