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週刊ヴェルデ

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短めのエッセイを、週一回を目標に更新。
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「ヴェネツィア」を作った男カナレット~『カナレットとヴェネツィアの輝き』展内覧会から

「ヴェネツィア」を作った男カナレット~『カナレットとヴェネツィアの輝き』展内覧会から

SOMPO美術館の『カナレットとヴェネツィアの輝き』展の内覧会を取材。

カナレットは、本文執筆を手がけた『西洋絵画 風景をめぐる12か月』でも3枚ほどの作品について紹介した。

その時は、そこまで思い入れのある画家ではなかったが、今回の展覧会で彼の大きさを思い知った。
カナレットは、一言で言えば、今私たちが思い描く「ヴェネツィア」を作った男だった。

広い青空。
きらめく海の上に浮かぶ建物。

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モネの業~『モネ 睡蓮の時』内覧会

モネの業~『モネ 睡蓮の時』内覧会

国立西洋美術館の『モネ 睡蓮の時』の内覧会に行ってきた。
展示作品全てがモネ作品、という展覧会内容は、昨年の『モネ 連作の情景』以来だ。

が、今回は、連作の中でもモネの究極のモチーフを扱った『睡蓮』をメインに据え、睡蓮以外のモチーフを描いた作品もどこかで、『睡蓮』や大装飾画とのつながりを持っている。全てが、『睡蓮』のためにある、と言っても過言ではないと思う。

水辺の風景は、画業の初期からモネに

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岐阜へ

岐阜へ

岐阜県美術館のルドン展と、織田信長公に会いに、岐阜へ日帰りで行ってきた。
信長ファンの端くれとして、岐阜は昔から行ってみたいと思っていた場所だった。
そこに、300点もの作品が集まるルドン展である。
行かない選択肢はあるまい。

ルドンは、何年か前に三菱一号館美術館の展覧会を取材したことがある。

その時は、「植物」という切り口からルドンを見、書いた。
今回は、ルドンの画業をがっつり扱っている印象

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方眼ノート中毒

方眼ノート中毒

私はマイノートとして、無印の方眼ノートを使っている。
記事のアイディア出しや下書き、日記など、とにかく頭に浮かんだことは何でもここに放り込む。
このマイノートも、最初は手近にあった、使いかけの横罫ノートを利用していたが、「方眼ノートが使いやすい」と雑誌か何かで読んだのをきっかけに、切り替えた。
以来、無印の方眼ノート一筋だ。
天から地まで、びっしりと方眼で埋まっているのが良い。上下に余白があると、

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徒然日記~女三の宮のこと

最近、原稿を書く際のウォーミングアップも兼ねて、円地源氏の『若菜上』を書き写している。

毎朝、最低でも10分間の時間を取って、写経を進めているが、ちょうど新ヒロイン女三の宮の婿探しと、彼女の裳着(成人式)が行われたところまで来たところだ。
女三の宮は14歳。
朱雀院の3女で、母は今は亡き藤壺の女御(源氏の永遠の憧れ・藤壺女院の異母妹)。女御は院から寵愛されてはいたものの、弘徽殿の大后方の推す朧月

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徒然日記~松園を追い掛けて

なぜ、松園は謡曲(能楽)の中に自分の突破口を見いだしたのか。その答えを求めて、1日悩み、仕事の後は、能楽に関する本を三冊ほどめくって、答えを探した。
......能楽は、「演劇」で、限られた表現の枠の中で、喜びや悲しみ、怒りなど様々な感情を表す。詰め込むのではなく、決まった枠組みの中だからこそ、余計なものはおのずと排除され、最低限必要なものーーー「本質」だけが抽出されて残る。
この日本文化全般に共

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徒然日記~TSUTAYAのこと

今日、出先で見かけたTSUTAYAが8月31日で閉店するとの告知を見た。
最近、どんどんレンタルのできるTSUTAYAの店舗が街から消えていく……。
何となく、ドラマや映画で何か良い物がないか、と店の中をぶらつくのは楽しみの一つだったのに。
新作コーナーを眺めながら、「お」と思う一枚を見つける。あるいは、沢山あるDVDの中から、古い名画と呼ばれる作品を発掘する。店員のおすすめに手を伸ばして見る。

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2026年大ゴッホ展!

2026年大ゴッホ展!

2026年、大ゴッホ展が上野に来る!
大が冠せられているだけあって、今までにないスケールのものになりそうだ。
福島でやるとは聞いていたが、東京に来てくれるか!
現時点での情報で、楽しみなのはあの〈夜のカフェテラス〉に会えること。

ゴッホ作品の中でも大好きな一枚で、初めての20枚シナリオにも登場させている。(ギリギリまで、〈星月夜〉と迷った)

その本物に会える!
昔のリベンジができる。
絶対に会

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過去の自分を超える

過去の自分を超える

4年前、ロンドン・ナショナル・ギャラリー展に寄せて書いた、この記事が、私にとってはライターとしての出世作になった。

この記事が、その後の『名画BEST100』を含む紙媒体の案件を連れてきてくれた。
私も、この記事の執筆を通して、ゴッホ、それも理想に燃えていた時分のエネルギーに充ち溢れる彼と、真っ向から組み合い、戦った。
ゴッホに関する展覧会があると、ほぼ毎回書いているが、どうしても〈ひまわり〉の

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徒然日記~原田ひ香さん『ランチ酒』

最近、原田ひ香さんの『ランチ酒』シリーズを写経しているが、やはり彼女の短編には20枚シナリオの手法に通じるものがあるような気がする。
主人公・祥子の職業を「見守り屋」に設定し、職業も年齢も様々な人と出会い、数時間の間、間近に接し、彼らとの抱える問題や、これまでの時間の積み重ねを垣間見する。
それは時に主人公自身の抱える過去(妊娠したのをきっかけに結婚したものの、うまく行かず、最終的には娘を置いて離

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10分写経のすすめ

「学ぶ」ということは、「まね(真似)ぶ」という言葉から来ているという。
ゼロから有は生まれない。
日々インプットし、そしてアウトプットすることを体に覚えさせることが肝心だ。が、かつての私は「アウトプットしなければ」とひたすら焦って、それができないことに頭を抱えていた。
時には、「インプットが大事」と、何かを読む事、取り入れることに逃げ込んでいた気もする。

そんな私が最近毎日の習慣として自分に課し

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徒然日記

昨日、原稿を一本仕上げたことで、少し俯瞰して考える余裕ができた。
最近、とにかく案件をこなすことに執着しすぎていたような気がする。
文を書いていく途上、何かパーツを欠いたまま、無理やり機械を稼働しているような感覚もあった。
それが何なのか。今日一日考えてみた結果、「ストーリー性では」と思い至った。
とにかく、正確な情報を、読める形に並べ、整えなければ、と思いつつも、気がつけば情報を詰め込みすぎたり

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徒然日記~これまでに執筆した本と、これからの目標

用事があって出掛けた際に、アトレの中の書店に寄ってみたら、執筆協力した『名画best 100』が平積みされているのを発見。

私にとって、最初の紙の仕事だったこの本に関しては、もっと担当箇所を増やしたかった、など思うところもある。
が、最初に提示された時には、「宗教画、肖像画など、ジャンルごとのベスト10を10本分」だったのに対して、「ジャンルや時代に関係なく1位~100位にする」よう提案したのは

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テルマエ展へ行って考える

テルマエ展へ行って考える

今日は汐留ミュージアムの『テルマエ』展の内覧会へ。
古代ローマの生活文化を、「入浴」を中心に紹介していこう、というコンセプトで、漫画『テルマエ・ロマエ』の作者ヤマザキマリさんも協力者として参加している。
以前、『ポンペイ』展を取材した時にも思ったが、約2000年の時間の隔たりがあるにも関わらず、古代ローマの生活と、現代の私たちの生活に、なんと共通項が多いことだろう。

その「共通項」の代表例が、「

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