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2023年12月の記事一覧
[エッセイ]【‘‘水鏡’’】
水鏡とは、水に鏡のように物が映ることだと知ったのはついこの間のことだった。
どのような花であっても、咲き始めから咲き終わりまでによって、時間と共に色変わりするものだと感じた。
人もそうだ、今日はこの色であっても、明日にはもう違う色を見せているのかもしれないという不思議な感覚を覚えることがある。
そうした感覚は、感情によるものからだと、ぼくは考えたりもした。
それは、生きている証しでもあって、命の移
[エッセイ]【‘‘紡がれ、捧ぐ’’】
どのような破片や欠片、断片であっても、元通りのかたちにはならないように、それぞれの言葉には異なる意味を持ち状態が当然違うからである。
破片とは、壊れた物のかけらを指す言葉であり、欠片とは、物の欠けた一片を指す。
そして、断片は、あるまとまったものの、一部分、きれはしである。
ニュアンスとしては、外観的に似ていても、内観は全く違っていたりする。
人も同じく、それぞれが個性というものを誰もが持ち合わせ
[エッセイ]【‘‘語らなくてもいい’’】
語りたいときには、何かしらの言葉を文章として綴ることが当たり前になってきている。
文章として綴らなくとも、声に発すればそれでも自分の言いたいことは伝わるものだと感じる。
たまに、読書することよりも音楽を聴く時間の方が長い時がある。
音楽だって、同様に歌詞やメロディに乗せることで語り得ることは十分可能ですし、音楽には文章を書くことよりも複雑で機能性が色々と備わっている。
例えば、音楽はジャンルに限ら
[エッセイ]【‘‘抽象性の肖像’’/私というかたち】
言語的にも機能性が働かないものが脳裏を過ることがある。
そうした着想を捉えて、文章化させることが創造の役割であると思いつつもそれが出来ない。
何故、それが出来ないのか、何故なら‘‘抽象性’’であるからであります。
この抽象性は、様々なところに潜み、溶け込むところがあり、まさに生き物のような印象を常に受ける。
分かりにくさというものは、一つの障壁とも考えられますが、こうした障壁は崩す必要性はないと私
[エッセイ]【‘‘届かないままに’’】
気持ちを分かり合うということについて、あれこれと思考を巡っていると、どれだけの思いが交錯したところで一点へと交わることはめったにないということを考えることがありました。
一言、二言で、関係性が崩れてしまい、崩れてからでは二度と修復出来ないのが人間関係というもので、関係性を築くということがどれだけ難しいことなのかがあまり実感が湧かずに気持ちが漂っているような感覚で日々過ごしているのではないかと思った
[エッセイ]【‘‘結び目’’】
繋がりというものは、結び目と似ている。
そうした感覚を持つようになったのは、だいぶ前からあったと思います。
紐や糸で結んだ結び目の塊が緩ければ、すぐに解れてしまいます。
また、結び目の塊がきつければ、解れることはまずありえません。
繋がりを持つ以前は、出会いから始まるものであり、お互いのことを知り、理解するまでには何度か手段は問わずに、コミュニケーションを取らなければ関係性を築くことは出来ないもの
[エッセイ]【‘‘ワン・タスク完了型’’】
タスク管理についての本を改めて読み返す機会があった時に、ふと思ったことがありました。
自分は、タスクというものに対してあまり意識を向けずに思いついたことや考えたことをそのまま実行にうつすタイプなんだということを考えることがあって、TODOリストやNOT・TODOリストを作成していてもその時々の気分でやらなくてもいいことをやったり、やらなくてはいけないことを後回しにしたりと、理想的な行動の裏返しを行