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オーストリアの義務教育 子供の将来を考えた制度

オーストリアは日本と違って学校の制度が少々複雑です。
子供の能力や将来の職業、進みたい方向によって様々に分かれており、
制度は日本とは全く違います。
また留年、飛び級、転校も普通によくあります。

ウィーンの歴史ある中等教育の学校内 
長年務めていた現場

義務教育
6歳から15歳までの9年間

初等教育
6歳で入学 4年間

中等教育
10歳から 前期4年 後期4年
適応によって2つの学校種に分かれます。
のちに職業教育学校に進むか大学に進むかで選択できます。
大抵は、ギムナジウムGymnasiumと呼ばれる中等学校に
通い、4年後に職業教育学校に行くための学校の方に移る事も
よくあります。

ギムナジウムGymnasium
大学で勉強するには、このギムナジウムで前・後期8年勉強し、
終了試験を受けます。
合格すると、大学入学資格 マトゥラ Matura が与えられます。

マトゥラ Matura
日本の大学入試と違い、中等教育での積み重なった成績や授業での評価が
総評価された上での試験・審査なので、子供達の本当の才能や実力、
実績、努力、人間性などがきちんと評価されます。

留年や飛び級
は初等教育からあるので、クラスには色々な歳の子供が混ざっています。
学校自体を変える事は普通に良くあり、学業の理由がほとんどですが、
その学校の雰囲気に合わなかったり、稀に苛めが原因という事も
あったりします。(日本の様な集団的な苛めはまずないですが)
ギムナジウムの学校もその地区によってだいぶ違います。

高等教育
いわゆる総合大学、専門大学のこと
一般の総合大学には受験はありません。

ざっくりですが制度はこんな感じです。

子供の成長によって、その都度学校も簡単に変えられます。
どうでしょうか。
一回のペーパー試験で評価されるよりも長い間の努力や実力、
実績を評価する事の方が大切だと思うのですが・・・。

注) 学年暦:高等教育は 10 月から翌年 9 月




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