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國學院大学メディアnote

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#國學院大學

日付があるのがいいシール|蒐集、それは研究の始まり

日付があるのがいいシール|蒐集、それは研究の始まり

スーパーなどで売られているパック入りのたまご。その一つひとつに賞味期限を示す小さな丸型のシールが貼られているのは、誰もが知るところだろう。印字された情報には気を遣っても、シールそのものに気を留めることは普通はない。ところが、このシールを好んで集めている人がいる。しかも20年以上にわたって。作家のひらいめぐみさんが2020年、自らの収集について告白したnoteは大きな反響を呼んだ。

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ビキニパンツの「鬼」がいざなう歴史沼|蒐集、それは研究の始まり

ビキニパンツの「鬼」がいざなう歴史沼|蒐集、それは研究の始まり

中心に大きく描かれるのは、鬼にも悪魔にも見えるキャラクター。主に天台宗のお寺で頒布される「元三大師のお札」には、家の出入り口などに貼ることで、魔除けの効果があるという。ありがたいものでありながら、どこか親しみを感じさせるデザイン。収集したくなる気持ちもなんとなく分かる。

今回お話を聞いた比企貴之さん(國學院大學研究開発推進機構 校史・学術資産研究センター 助教)も、最初は「絵柄の面白さに惹かれて

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研究と実践の往還こそ使命であり喜び|町田樹|私が学ぶ私的な理由

研究と実践の往還こそ使命であり喜び|町田樹|私が学ぶ私的な理由

2014年ソチ・オリンピックに出場した日本を代表するフィギュアスケーターの一人、町田樹さん。同年12月に競技者を引退し、セカンドキャリアとして選んだのは研究者の道でした。2020年10月に國學院大學人間開発学部に着任し、2024年4月からは准教授として活動しています。

フィギュアスケートや新体操といった芸術的側面を持つスポーツを「アーティスティックスポーツ」と名付け、経済学、法学、社会学、芸術学

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勉強するために勉強してる|作業療法士・橋本和樹|私が学ぶ「私的な」理由

勉強するために勉強してる|作業療法士・橋本和樹|私が学ぶ「私的な」理由

2000年代のインディーズ音楽シーンを彩った京都発オルタナティブロックバンド「dOPPO」のボーカル・橋本和樹さん。バンドは2017年に惜しまれつつ解散しましたが、その後もソロアーティストとしてマイペースに活動を続けています。

橋本さんにはもう一つ、医療従事者としての顔があります。普段は作業療法士として患者のリハビリを行っており、その技術研鑽などを目的に、2022年9月に渡仏。現在はパリ第8大学

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学問こそが一番のエンタメである|バラエティプロデューサー・角田陽一郎|私が学ぶ「私的な」理由

学問こそが一番のエンタメである|バラエティプロデューサー・角田陽一郎|私が学ぶ「私的な」理由

学問こそが一番のエンタメである——。そう言い切るのは、フリーランスの「バラエティプロデューサー」として多方面で活躍中の角田陽一郎さんです。

1994年に新卒でTBSに入社。バラエティ番組のプロデューサーとして『金スマ』『からくりTV』などの人気番組を手がけてきました。2016年の退社・独立後は、東京大学大学院に入学し、「文化資源学」という新しい学問を学んでいます。また、自身のnoteや著書など

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コロナ禍を経て再燃した「海外で暮らしたい」欲求|編集者・立花実咲|私が学ぶ「私的な」理由

コロナ禍を経て再燃した「海外で暮らしたい」欲求|編集者・立花実咲|私が学ぶ「私的な」理由

立花実咲(たちばな・みさき)さんは静岡県出身の32歳。ウェブメディア「灯台もと暮らし」を運営する株式会社Waseiでキャリアをスタートさせた編集者です。2017年には、同社の編集業務に引き続き携わりながら、林業が盛んな北海道下川町に移住。地域おこし協力隊としてさまざまな形で同町の魅力を発信してきました。

3年間の任期を終えたあと1年のフリーランス期間を経て鹿児島県大崎町へと移り、環境問題の普及啓

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考えるより先に足が動いていた。元英語講師・長田恵理 | 私が学ぶ「私的」な理由

考えるより先に足が動いていた。元英語講師・長田恵理 | 私が学ぶ「私的」な理由

國學院大学人間開発学部の准教授・長田恵理さんは、もともと私設塾や小学校で子供たちに直接、英語を教えていました。それが現在では「英語をいかに教えるか」の理論を追究し、小学校の英語指導者を育成する立場へと身を転じています。

日本語、英語、イタリア語を操る自称「語学マニア」。趣味のK-POP好きが高じて、現在は韓国語を学習中だそう。常に言語に寄り添い、学び続けてきたように見えるそのキャリアはしかし、一

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報道と幸せな職場は両立できるのか。元新聞記者・辻 和洋 | 私が学ぶ「私的」な理由

報道と幸せな職場は両立できるのか。元新聞記者・辻 和洋 | 私が学ぶ「私的」な理由

國學院大学経済学部の助教として組織の人材育成、マネジメントを研究する辻和洋さん。全学部の教員を対象に学生が選ぶ「ベストティーチング賞」を2度受賞するなど、指導に定評があり、NPO法人「Tansa」でジャーナリストの育成事業にも携っています。

もともとは新聞記者という異色の経歴を持ち、全国を揺るがす大きなスクープの実績も。そのまま志高く報道の道を歩むはずだった辻さんが5年で記者を辞め、再び学びの道

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