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ひとんちの、話

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日記のような、私的な、できれば極力下世話なことを書きたいマガジンです。
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2020年1月の記事一覧

ふわふわのくまさんがいない

ふわふわのくまさんがいない

2020/1/31
 穴あきレシピとまちがって届いた食材とをにらめっこしながら料理する、そんな仕事をしている。
 今日は、というか今週のあたまに届いたレシピにあまりにも愛がなくて、モニターの前でわたしはすこし動けなくなってしまった。どうしてそんな依頼ができるのだろう。全国のオフィスから依頼は届くが、今回の依頼者はおなじオフィスにいて、どんな人なのかは見てきている。頭の回転がよく、社交的とまで言わな

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とんでもない料理

とんでもない料理

2020/01/27
 見つけていないだけで新元号のコインを手にしたことがあったのだろか。

 起きるとのどが痛かったので、ミューズリーと小さなパンを食べて紅茶を飲んで薬を飲んで寝た。土曜の晩も10時間くらい寝ている。わたしの免疫力が尽きていないか心配である。

 午後から職場に行く。あたらしい人が座っていた。最短2日。みんなすぐに「ここはやばい」と察していなくなってしまうので、あたらしい人におお

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西早稲田・アンドツバメさんにて文学フリマ反省会(おしゃべり会)

西早稲田・アンドツバメさんにて文学フリマ反省会(おしゃべり会)

2020/01/26
文学フリマ京都でアンソロジーを書いた関東の人たちと会う。Sちゃんはこの春から就活が始まるという。始まる前のタイミングで一緒に活動できてよかった。
書いたもの同士、素直に褒め合う。褒められると心のなかにちゃんかちゃんかちゃんかちゃんかと音が流れて小さな阿波踊りの踊り手たちが通るというようなことを言ったらぽんちゃんがのけぞりながら笑ってくれた。今日のぽんちゃんは風邪っぴきだ。喉風

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いろいろなおじさん

いろいろなおじさん

2020/01/25
北海道まで見えるおじいさん
 家の人はわたしとちがって極度の冷え性なのであらゆるタイプの暖房器具をそろえている。オイルヒーター×2、電気ストーブ×2、薄型パネルヒーター、湯たんぽ、あずきのちから。この冬はあらたに灯油ストーブを追加した。
 懐かしの灯油ストーブは思い出よりも燃料を食わず、匂いだけがネックだけど少しの振動でも止まる安全設計で、小さいけれどあたためるパワーは家の中

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ゲスカタルシスとおそろしい筋肉痛

ゲスカタルシスとおそろしい筋肉痛

2020/01/24
 わたしがTwitterでフォローしている人たちは芸能ゴシップにあまり興味がなさそうで、俳優の不倫発覚報道の直後にびっくりしたと発言した後はさらりとその話はしなくなった。
 わたしはゲスいのでわざわざ検索して、知らない人たちの発する罵詈雑言を読みにいく。叩く理由が良い色をしてぶら下がっているからみんな嬉々として叩きまくり、カタルシスをそこに感じる。テレビを観て『誰も傷つかない

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痛みがひいたので一駅歩く

痛みがひいたので一駅歩く

2020/01/22
日曜からのなぞの筋肉痛はまだ痛む。こころぼそくなり、仕事もないのでふて寝する。湿布は効かないし、ロキソニンも鎮痛させるだけで切れるとまた痛むからやめた。血液検査の結果が待ち遠しい。

などともぞもぞ思っていたら昼になって痛みがほとんど無くなり歩けるようになったので、一駅歩いて予約本を受け取りに図書館へ行く。痛みがひいたから一駅歩く、この極端な性格が良くないのだとわかってはいる

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文学フリマ@京都 ありがとうございました

文学フリマ@京都 ありがとうございました



初めて自分の書いた作品が本として出ました。買ってくださった方、ありがとうございました。
緊張して胃が痛いと思っていたんですが、スクワットを頑張った結果の腹筋の痛みだったみたいです。
京都会場はブースがゆったり配置されていて、ゆとりのある良い会場でした。来場者数は前回の文学フリマ大阪会場と同じくらいだと聞いて驚くほどのゆとりでした。

とりいそぎのレポ。

ひさしぶりの険悪な食卓

ひさしぶりの険悪な食卓

2020/01/18
実家の両親と一緒に、西宮の門戸厄神さんにお参りに行く。年に一度の厄除大祭が今年はこの週末だった。

小さな駅は人であふれていて、駅からお寺までお年寄りを中心とした人であふれている。
母方の叔父が大手術をして今も入院中なので、母が熱心に手をあわせる。線香に火をつけて立てたとき、ぶわっと風が強くなり右から左から煙につつまれた。ICUにいる自分の弟を見舞って脚をさするだけだったと話

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不便だ、とわがままを言った

不便だ、とわがままを言った

阪神淡路大震災から二十五年。神戸生まれ・神戸育ちとして忘れられない。
あのとき中学生で、住んでいるマンションは無事だった。
水、ガスがすぐ止まった。電気も。なにが起きたのかテレビで見た記憶が無いからたぶん電気もすぐに止まった。当日の午後に近所の大学の体育館に避難して、そこでやっとなにが起きたのかをテレビで見たような記憶がある。

マシュマロで、阪神淡路大震災について質問をいただいた。

一番不便だ

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文フリまであとなんにち

文フリまであとなんにち

2020/01/16

仕事場でおもしろくない業務内容が続いたので石でもけとばしながら歩いて帰りたかった。
チボマットの曲でもシャウトしながら歩いて帰りたかった。
槍でも投げたかった。

明日、帰省する。
1/19日曜にみやこめっせで開かれる文学フリマ@京都で、とうとうわたしの書いた作品を発表できる。日曜に文フリ会場にいるために、まずは神戸に帰省する。なにしろ羽田から神戸空港まで七千円台なのだ。(

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映画『私のちいさなお葬式』を観る。だんごを買う。

映画『私のちいさなお葬式』を観る。だんごを買う。

2020/01/15
ロシアの映画『私のちいさなお葬式』を観る。
いわゆる終活ストーリーだけど笑いどころがたくさんあって、観客みんなこらえきれなくてプッと笑ったりブフォッて吹いたりした。

わたしのお気に入りシーンは息子が○○○で車を開けようとするところ。
そして主人公のエレーナが奔走し、生きながらにして自分の死亡届をゲットするところだ。こうと決めたら自分のできることは全部やる!

主人公ふくめキ

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わたしをとおりすぎた彼方へクロックムッシュを

わたしをとおりすぎた彼方へクロックムッシュを

2020/01/14
コーヒーショップへお昼を食べに行く。
明け方の地震のせいで眠い。コーヒーをたっぷり飲みたい。

頼んでいたクロックムッシュができあがる。店員さんはわたしの顔30cmの近さで「クロックムッシュお待ちのおきゃくさまー」と叫ぶ。そこにはわたししか並んでいないのに。はいと答えると彼女はわたしを通り越したむこうの彼方を見つめながら「お熱いのでお気をつけくださーい」とまた叫ぶ。なるほどそ

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寝ているものは好感度が高いでおなじみ、『晴れた日は巨大仏を見に』

寝ているものは好感度が高いでおなじみ、『晴れた日は巨大仏を見に』

2020/01/12
去年の冬からだらだらと読んだり寝かせておいたりしていた本を読み終えた。

『晴れた日は巨大仏を見に』(宮田珠己/白水社)

巨大なものが怖いねという話に、あるとき集まった人たちで盛り上がったのだ。
ある人は大仏が怖いという。
わたしは巨大な空間に居ることがたまらなく怖い。たとえば、鍾乳洞。水族館の大きな水槽のある広い空間。美術館にあった巨大ウルトラマンの上半身。背骨あたりが冷

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『パラサイト 半地下の家族』を観てひと駅歩いた(ネタバレなし)

『パラサイト 半地下の家族』を観てひと駅歩いた(ネタバレなし)

2020/01/11
『パラサイト 半地下の家族』を観に行く。映画を公開日すぐ(厳密には1日遅れ)で観たのは久しぶりだ。話題になっていたのと、予告編やあらすじからこれは観ようと決めていた。

観ていてうすい既視感を覚える。『万引き家族』や『家族を想うとき』のような貧困のスパイラルから抜け出せない家族の物語だから。とはいえその既視感は根底に流れるものだけで、この作品の強い振り切り度合いは気持ちがいい

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