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映画『私のちいさなお葬式』を観る。だんごを買う。

2020/01/15
ロシアの映画『私のちいさなお葬式』を観る。
いわゆる終活ストーリーだけど笑いどころがたくさんあって、観客みんなこらえきれなくてプッと笑ったりブフォッて吹いたりした。

わたしのお気に入りシーンは息子が○○○で車を開けようとするところ。
そして主人公のエレーナが奔走し、生きながらにして自分の死亡届をゲットするところだ。こうと決めたら自分のできることは全部やる!

主人公ふくめキャラクターの今までの人生をセリフやナレーションなどで説明せずに、映画の中で観客に想像させるところがこの作品のすばらしさ。
人生を説かない。しあわせってなにかなって少しは思うけれど、追い求めない。自分の死亡届を手にし、棺桶を用意する。好きです。

寒村のおばあちゃんファッションもくすみカラーをうまく使っていて、いつも首もとにスカーフを巻いていた亡き祖母のことを思い出した。
うちの祖母は刈り上げ頭だったけれど大きな眼鏡もエレーナと一緒で。小さくて。エレーナみたいになんでも知っている博学な人ではないが毛糸のタイツを履きながら編む人だった。編んでは履いてサイズをたしかめ、また編む。

さて映画館を出て、いそいで帰宅した。家の人がお腹がいたいと言うのだ。なにか買って帰ろうかと聞くも、なにもいらないと言われる。なにも買わずに帰るにはどうも自分の気持ちがおちつかなくて、映画館のちかくの駅前で串だんごを買った。値段を確認せずに買ったら引くほど高くて喉が縮まった。

この何か買ってあげたいという気持ちはもしかするとパートナーが生理で苦しんでいるときにプリンとか甘いものを買って帰る人の気持ちと近いんだろうか、などと思う。

ただしお腹がいたいという人にだんごを買うだなんて、自己満足にもほどがある。


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