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LGBT・アライ 雑感含む

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#GID

戸籍変更ができなくても、手術を望んだ人たちがいる。

戸籍変更ができなくても、手術を望んだ人たちがいる。

SRSをして30年、というかたと、お知り合いになれた。
はるな愛さんらと同じ和田式。
20年前に、戸籍上の性別変更の特例法ができて、すぐに戸籍(上の性別)を変えたけど、まさか変えれるとは思ってこなかったと。

水商売も30年。いわゆる「ニューハーフ」職。きれいな方だが、オカマと呼ばれ、ピエロになって、30年。
「慣れた」と言うけど、慣れるなんてないはず。自分から口に出すことで、心を守ってらっしゃる

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【歴史叙述への提言】「アーネスト・ボールトン」と「フレデリック・パーク」は「女装家」なのか

【歴史叙述への提言】「アーネスト・ボールトン」と「フレデリック・パーク」は「女装家」なのか

本稿のテーマは、「シスジェンダーによるトランスジェンダーの歴史の乗っ取り」問題です。

1800年代のイギリスに生きた「アーネスト・ボールトンとフレデリック・パーク」(Thomas Ernest Boulton and Frederick William Park)。

インターネットで検索すると、「女装家」や「ドラァグクイーン」であったと紹介されます。

たとえば、BBCの2023年2月1日「H

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宗教2世問題と、トランスジェンダーと家族の問題、その類似性について。

宗教2世問題と、トランスジェンダーと家族の問題、その類似性について。

キリスト教関係の方のツイートを見て、ふと思ったこと。

宗教2世は出生時に親によって宗教を割り当てられます。
成長してそこから離れようとしたら、親との関係や親族関係を断ち切らなければならない局面がでてくるようです。

そういえば、トランスジェンダー(完全に性別移行した人)も、これに近いなあと思いました。
出生時に、親によって性別を割り当てられます。
その性別にのっとって成長するわけですが、親からの

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「性染色体」という名前もまた「ジェンダー化」されたものである。

「性染色体」という名前もまた「ジェンダー化」されたものである。

【気づき】
「性染色体」という名前自体がジェンダー化されたもの。
この名前を変えるのは、医学的にも有用。
つまり、たとえば「女性であってもたまたま「XY」(性染色体という名前ではなく)をもっている人がいる。そういう人は、それに対応した医療をもらえればいい。」、ということにもなる。
この「発想の転換」って、かなりコペルニクス的転回なのでは??

『ガタカ』(1997)と二ーバーの祈り

①「変えるべきものを変える勇気」を示してくれる映画

②『ガタカ』で描かれるような遺伝子検査社会になったら、と思うと、きつい。

「我がごと」の映画です。今後も折を見て見続けていきたいと思います。

★ニーバーの祈り
神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を。
そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えてください。

がん

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「性同一性障害」という言葉に反対する人がもつ暗黙の前提。【私が指摘していきたいこと】

「性同一性障害」ではなく「性別違和」「性別不合」にしましょう、という議論があります。

アメリカ精神医学会などがそういうふうにシフトしているから、ということです。が、本当にそれでいいのでしょうか?

「性同一性障害」を悪とする人、これは医療従事者や当事者どちらもですが、前提としている考え方があります。
それは、「肉体に優位性があると考える思考方法」です。
すなわち、「肉体の性(→染色体の性ともいえ

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1989年当時の医学界のトランスジェンダー蔑視~上野正彦『死体は語る』に見る

元監察医・法医学者の上野正彦氏による『死体は語る』(単行本初版1989)。
たまたま聴いていたVoicyで「はあちゅう」さんがおススメしていたので、購読しました。

さて、こういうの、「あるかなー」、とペラペラめくると、見つかるんです(汗)

トランス関連。

「医学と法律」(文庫版153〜157ページ)

30年前は、トランスジェンダーどころか、性同一性障害に対しても、医学界は味方ではなかったん

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内海聡氏の本を、「GID」の私が読んで考えたこと。(精神科やDSM批判?)

ネット通販で販売禁止になるなど、社会的に「問題」な医師に、内海聡さんという方がいます。最近は反ワクチン本が売れていると聞きます。

私の親族の精神科医も「お金をもうけさせるだけなので、試しに本を買うのすらやめてほしい」というくらいです。(なぜここまで言われるかはここでは省略します。シンパらからの攻撃も怖いので⋯)

とはいえ私は、もとよりそうした「宗教現象・新宗教」に興味があり、また、自身が一応G

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