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知る前と知った後で世の中や世界の見え方が変わるような、面白い教養を紹介していきます!
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#イギリス

暗号解読のために仕掛けた罠

暗号解読のために仕掛けた罠

本家の記事は、こちらからどうぞ。

第2次大戦の時代、暗号を解読することが勝利に直結しました。

「どこどこの地点に敵発見!」とか「何時何分に、どこどこを攻撃せよ!」などの情報は、それぞれの部隊に暗号で伝えられていました。

暗号の通信自体は誰でも(敵国でも)受け取ることができたのですが、解く方法を知らないと解読はとても難しかったのです。

そんな中で、当時のイギリスがドイツの暗号通信の解読に使っ

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#80 「地位の象徴」としてのメイド

#80 「地位の象徴」としてのメイド

メイドと聞くと、今の日本では喫茶店で働いて「おかえりなさいませ」と言う女性の従業員を思い浮かべますが、元々の意味は「家事使用人」「家政婦」のことです。

古くからあったメイドという職業が急増したのは19世紀末でした。メイドは150万人近くに増え、当時のイギリスで最も人口の多い職業グループとなりました。 

理由は、工業化とともに成長してきた中流階級の生活水準が上昇したことです。

ヴィクトリア時代

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#76 昔のイギリス王室のヤバい職業

#76 昔のイギリス王室のヤバい職業

NHKのBS世界のドキュメンタリーの、『執事が見たイギリス王室』という番組を見ました。

その中で紹介されていた、テューダー朝の時代のイギリス王室の面白い職業を紹介します。

国王のお尻拭き係
国王が用を足した後に、お尻を拭く職業です。同時に、排泄物を観察したり、医者に相談したりして王の健康を維持することも行なっていました。

嫌な仕事に思えますが、当時は大人気でみんなの憧れの仕事だったそうです。

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#71 なぜ産業革命はイギリスでおこったのか?

#71 なぜ産業革命はイギリスでおこったのか?

なぜ産業革命はイギリスで最初に起ったのでしょうか?

決定的な一つの理由はありませんし、歴史家の中でも明らかになっていません。今回は、主な理由といわれているものを紹介します。

1,石炭がたくさんあったイギリスのブリテン島には、他の国よりも多くの石炭がありました。至る所に石炭が見つかり、どんどん採掘されていました。

ご存じの通り、石炭は、産業革命と切り離すことはできません。石炭が、蒸気機関のエネ

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ジャガイモ飢饉

ジャガイモ飢饉

表紙は、アイルランドで起った飢饉のさなかで荷車で運ばれる遺体が描かれた絵です。当時の新聞『the illustrated London news』の記事です。

飢饉は1845年頃に起りました。原因は、ジャガイモの疫病が流行し、ジャガイモがほとんど獲れなくなったことです。1846年にはジャガイモの9割がやられて腐ってしまいました。

そして多くの死者が出て、アイルランドから脱出する人がが続出しまし

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#60 ショッキングなニュースは、みんなが求めているもの

#60 ショッキングなニュースは、みんなが求めているもの

新聞がイギリスに初めて登場した1800年頃、人々に新聞はほとんど浸透していませんでした。

理由は主に3つありますが、当時のイギリスの人口の8割が、農村に住んでいる農業の労働者だったことが関係しています。

1,その当時、文字を読める人はほとんどいなかった。

2,労働者に新聞を定期購読するお金の余裕はなかった。

3,当時の新聞にのっている情報はヨーロッパの世界情勢や東インド会社の株価などで、労

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#37 Dig for Victory【勝利のために耕そう】

#37 Dig for Victory【勝利のために耕そう】

戦争と市民農園第2次世界大戦時、イギリスは食糧難に陥りました。ドイツの潜水艦(Uボート)が食糧をイギリスへ輸送する商船を標的にしたのでした。

イギリス政府は、市民にキャベツなどの野菜を作るようにうながしました。「Dig for Victory (勝利のために耕そう)」と農業大臣が宣言しました。

使われていない土地を利用して至る所ににアロットメントと呼ばれる市民農園が作られました。余っている土地

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