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読書感想文集

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徒然なるままに書く読書感想文。基本的にネタバレは無しで、ネタバレする時は事前に予告します。
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2023年4月の記事一覧

読書感想文(280)東野圭吾『恋のゴンドラ』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は東野圭吾さんの作品です。
昨年オススメしてもらって読みたいなと思っていたのですが、やっと読むことができました。

感想とても面白かったです。
どこがと言われると、色々な要素が詰め込まれていたので難しいです。
東野圭吾さんの作品は人間描写が上手いイメージがありますが、今回も同様でした。
とてもわかりやすいのでスラスラ読

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読者感想文(279)佐々木閑『般若心経』(NHK「100分 de 名著」ブックス)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

前回に引き続き、100分de名著シリーズの仏教の本です。
著者が同じであることは読み始めてから気づきました。

感想今回もとてもよかったです。
わかりやすく、学びが多く、為になりました。
前回とてもよかったので期待してはいたのですが、期待以上でした。
前回の『真理の言葉』を読んでいたことも大きかったような気がします。
とい

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読書感想文(278)佐々木閑『ブッダ 真理のことば』(NHK「100分 de 名著」ブックス)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は仏教関連書籍です。
今年は仏教について沢山学びたいと思っています。
本屋さんでこの本を見かけた時、「仏教の本は難しいものが多いけれど、このシリーズなら易しいのではないか?」と思い、手に取りました。

感想とてもわかりやすかったです。
『ダンマパダ』というニカーヤ(最古級のお経)の一つを取り上げていますが、引用しつつも

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読書感想文(277)芥川也寸志『音楽の基礎』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

この本を読んだきっかけは、平野啓一郎さんの『マチネの終わりに』の中で引用されていたことです。次の一節がとても印象に残っていました。

感想全体的には難しかったです。
私は音楽をみっちりやってきた人間ではないので、経験が伴わないまま知識が入った感じです。
しかし、中には面白いなと思えることもありました。
以下に箇条書きします

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読書感想文(276)パウロ・コエーリョ『アルケミスト』(山川紘矢・山川亜希子訳)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は久々に海外文学です。
読んだきっかけは本屋さんで偶然見かけた時にオススメされたことです。

感想とても良かったです。
今年読んだ中で一番かもしれません。
毎年、読んだ本の中で特に印象に残っているものをnoteにまとめていますが、今年はこの本が一番かもしれません。
まあまだ年末までには時間があるので、これから長い時間を

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読書感想文(275)東野圭吾『卒業』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は東野圭吾さんの作品です。
読んだきっかけはオススメしてもらったことです。

感想面白かったです。
東野圭吾さんの作品は絶対面白いと信用しているのですが、今回も面白かったです。

ミステリーの部分では程よく推理することができ、一方で真相に辿り着くには少し足りなくて最後は腑に落ちるという点で面白かったです。
思い返せば、

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読書感想文(274)田中真知『増補 へんな毒 すごい毒』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだ本は、現在大阪市立自然史博物館で開催中の「毒展」の予習の為に読みました。

感想とても面白かったです。
少し前に読んだ『毒と薬の世界史』という本で、「そもそも毒ってどういう仕組みなんだろう?」と思っていたので、ちょうどその辺りの解説がわかりやすくて良かったです。

今回も印象に残った話を列挙しようと思います。

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読書感想文(273)船山信次『毒と薬の世界史;ソクラテス、錬金術、ドーピング』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は久々に新書を読みました。
この本を読んだのは、大阪の自然史博物館で開催されている「毒展」に行く予定ができたので、その予習のためです。

感想読みやすかったです。
毒や薬については全く勉強したことがなかったので、知らないことだらけで勉強になりました。
ただ、起こった事が結構淡々と並べられているので、全体的に面白かったと

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読書感想文(272)遠藤周作『海と毒薬』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は久々に遠藤周作の作品です。
二年前に同じく新潮文庫で『白い人・黄色い人』を読みましたが、正直難しくてあまり理解できなかった記憶があります。
今回この本を手に取ったのは、大阪の自然史博物館で開催中の「毒展」に行くにあたって本屋さんで毒の本を探していた時、偶然この本が目に入ったからです。
恐らく今読まなければ今後読む機会

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読書感想文(271)梨木香歩『西の魔女が死んだ』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回はとても有名な作品です。
この作品と初めて出会ったのは小学生の頃、塾で使っていた国語の問題集だったと思います。
なんとなく印象に残っていて、本屋で見かけるたびにいつもぼんやりと懐かしく思い出していました。
ここ最近、読書メーターのおすすめ本に何度も出てきたことがきっかけで、そのうち読むだろうなと思っていたのですが、先日

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読書感想文(270)湊かなえ『母性』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は久々に湊かなえさんの作品を読みました。
初めて『告白』を読んだ時の衝撃は未だに覚えています。
この本は映画化にあたって、映画を観る前に読もうと思って買ったのですが、結局タイミングが合わずに今まで手に取っていませんでした。

感想とても面白かったです。
いや、面白いという表現は不適切かもしれませんが、またインパクトの強

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読書感想文(269)岡本太郎『自分の運命に楯を突け』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は久々に岡本太郎の本を読みました。
初めて読んだのは、知人にオススメしてもらった『自分の中に毒を持て』で、大変感銘を受けました。
そしてその後、ちょうど岡本太郎展に行ったのですが、圧倒されました。
とにかく自分の中で何かがワーッと燃え上がり、漲ってくるような感じがします。
今回この本を手に取ったのは、新年度になったので

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読書感想文(268)木村清孝『華厳経入門』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は引き続き仏教に関する本です。
この本を手に取ったきっかけは、今年の1冊目に読んだ鈴木大拙『仏教の大意』において、華厳経が絶賛されていたことです。

感想とても難しかったです。
本当に入門書なの?と思ってしまいました。
しかも、あとがきで筆者はこの本のわかりやすさを自画自賛しているので、自分の知識不足、理解力不足を痛感

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読書感想文(267)角田泰隆『道元入門』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

最近は恩田陸さんの小説を続けて読んでいましたが、今回は一転、仏教の本です。
この本を読もうと思ったきっかけは、まず数学者・岡潔が著書で称賛していたこと、そして今年の初詣で道元が開いた永平寺にお参りしたことです。

感想思っていたよりも読みやすかったです。
仏教の本は難解な印象がありましたが、この本はそれなりに理解できました

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