読書感想文(268)木村清孝『華厳経入門』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は引き続き仏教に関する本です。
この本を手に取ったきっかけは、今年の1冊目に読んだ鈴木大拙『仏教の大意』において、華厳経が絶賛されていたことです。

感想

とても難しかったです。
本当に入門書なの?と思ってしまいました。
しかも、あとがきで筆者はこの本のわかりやすさを自画自賛しているので、自分の知識不足、理解力不足を痛感しました。
けれども、仏教についてはまだまだ学び始めたばかりですし、こうやって読んだことが何年も後になって為になっているということもありそうなので、良しとします。
それこそ、この華厳経ではあらゆる物事の因縁が説かれており、即ち初めこそが終わりと繋がっているということが書かれていました(多分)。
仏教で言えば発心ですが、今回の場合も学ぼうと思って行動を起こしたことが、後々仏教についての深い理解に繋がっていることを信じます。

さて、難しかった中でもなんとか理解すること・学ぶことができたものをいくつかメモしておきます。

仏教では、迷いの世界を三層の構造でとらえ、「三界」と称します。さなわち、第一は欲望の世界としての欲界で、これがいま私たちが住んでいる世界です。次が純粋の物質の世界で、これを色界といいます。第三がその物質をも超えた世界で、これは無色界と呼ばれます。

P38

①究極・真実の教えがそのまま直截に説かれるのを頓教、浅い教えから深い教えへと順を追って説かれるのを漸教とするもの、②すぐれた修行者がただちにさとりを開き仏の境地に達する教えを頓教、能力・資質の劣った者が永い間修行して徐々にさとりを開く教えを漸教とするもの、という二つの解釈がある。

P69,70

また、華厳経の教えの比喩として金獅子の例えは岡潔の著者でもでてきたこと、明恵上人が浄土宗を批判したことなどが印象に残りました。

今回、華厳経について正直あまり理解できなかったのですが、第九講の仏の実践のプロセス(P172〜)のところは何となく面白かったです。特にP180の唯心観について述べた部分は、何か深いことを言っているような気がしました。
長いので引用はしませんが、次に読む時の指針としてメモを残しておきます。

おわりに

正直、不完全燃焼です。
もっとわかりやすいものを選んで、もっと勉強して、この本の内容がわかるようになりたいと思いました。

ということで、最後まで読んでくださってありがとうございました。


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