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雪の中、懐かしんでたこと
久しぶりに連泊で宿巡る。最終日の朝、雪が降っていた。
日本の最寒記録を持つ町で育った私にとって雪はどうにも原風景に繋がる。特に山岳の植生も相まってか、針葉樹の中に少しだけ広葉樹が混じる景観がどうにも故郷を思い起こさせた。雪の景色を見る度に、そこに懐かしさを感じる事実が何処か寂しかった。懐かしいとは離れて知る感情だから、自分の中で大切にしている領域が少しずつ少しずつ失われてゆくのがただ悲しいと思って
2023年 消火栓・ホース格納箱まとめ
気付けば、すっかり今年も終わる。振り返ると今年は毎月の様に、色々な方と撮影を共にしていた。僕は結構気分にムラッ気があり、時々黙り込んでしまうけれども、そういう時でも趣味を共通とすると、皆さん好きにあちこち冒険に行くので、僕はとても気が楽だ。同じ空間にいるのに、違うことをしていて、けれども違うことをしているのに、そこに疎外感も気まずさもない感じが実にありがたいと感じた1年だった。何度か温泉や銭湯で裸
もっとみる傘について歩きながら考えたこと
雨の日に傘をささないなんて、そんなの見窄らしいだろう。思い上がった価値観でいつか誰かがそう言った。傘を逆さにして草木の下においてガサガサする。すると落下してきた虫が捕獲出来たりする。傘の役割なんてそんな優れた捕虫器具だろう。雨の日にそんなことしたら虫が濡れてしまうだろう。だから雨の日こそ傘は無用の長物だ。そんなことも分からないのか愚か者、そう心の中で嘯いてみる。
手軽に冷ややかな目線を浴びたかっ
『sunny day's seeker.』
ふっとした瞬間に深く歯車が噛み合わなくなる。大抵は、少しの感傷を吐くことで言葉に昇華すると、少しだけ自分の口から漏れ出る心が綺麗な物の様に錯覚して、心が安定する。それでも、ふっと蓄積したものが堰を切ると、それは濁流の様に溢れてしまう。
自分の口から漏れ出る言葉の醜悪性・加害性がとても嫌いだ。
言葉と思考が暗がりに向き、自分の中の卑屈に押し込めた心の闇が噴出すると、その時不意に全て否定の言葉に染ま
盗人狩を歩きながら考えてたこと。
「そんな生き方は寂しすぎる。」と、いつか誰かに言われた。
誰に言われたんだっけ。もう思い出せない。
とかく捻くれた私は、その慈愛の中に小さな軽蔑と驕りの影をみたんだ。
なんて書き出しで書いてみても、写真を張り付けて、文字に修飾的な表現を交えながら、文章にする程度には今の自分は健康だ。僕は明日も仕事をする。唯、少しの悪趣味と少しの実体験を交えながら、歩きながら空想していたこと、思い出していたことを
映画のワンシーンと「好き」
自分の中での「好奇心」との向き合い方について、ふっと思ったこと。大体自分用。けれども書いて、外に公開してみたいと思った備忘録。
例えば、映画のワンシーンの様な景色があったと仮定しよう。それは美しい景色だろうか。牧歌的な夏の道、入道雲が空に用水路がサラサラと太陽光を反射させながら流れている。そういう真夏日の昼下がり。自転車でも漕いで、唯々真っすぐに続いていく道の中を風を切って進んでいく。明日には上